さっきまでいた空間の冷気がフワッと顔に当たる
冷房の効いた喫茶店で過ごしたあと、サウナみたいな屋外で自販機の飲み物を買おうという時。カバンを開けると、さっきまでいた喫茶店の涼しい空気がフワッと顔に当たる。あの瞬間が好きだ。
一瞬の「涼」。「ラッキー」と思う。熱中症対策グッズのようなはっきりとした涼しさはないが、なんだか好きなのだ。あのフワッとした冷たい空気が。
これを狙って起こせないだろうか。
保冷剤を入れようか
周りのものが濡れないように薄い布で包んだ。今のところ冷たさはないが、外をうろうろするうちに冷気が出て、カバンの中を満たしてくれるはずだ。
外で細々した用事を済ます。20分ぐらい経った。
ちょっと、ほんのちょっとだけ冷気が来た…! 本当にささやかな冷気。
遠くに冷房のきつい銀行があって、ドアが開いた瞬間に漏れた冷気が細くなってたまたま僕の前を通り過ぎていった。それぐらいのささやかな冷気。
やっぱり「ラッキー」と思えた。カバンの中に冷気があるのはちょっと嬉しい。このあと、家に帰って鍵を出す時もまだ冷気はフワッと来てくれて嬉しかった。
喫茶店の空気はどうか
保冷剤を入れておくとふとした時涼しい。
次は、冒頭の話の通り喫茶店の冷たい空気も狙ってフワッとさせてみたい。
冷房がキンキンに効いている、というほどではないがちゃんと涼しい。
ふたつのカバンをパカーとさせたままコーヒーを飲んでのんびりした。たまにカバンをギュッと押して中の空気を完全に入れ替えた。
大荷物だが空気の入ったカバンばかりなのですごく軽い。
これを今から開ける。あのコメダ珈琲の幸せな空間は冷気となって顔にフワッと来てくれるだろうか。
保冷バッグだからたくさん冷気を入れてくれる、なんてことはなかった。
身も蓋もない結論だが、カバンから冷気をフワッとさせたかったら、ちゃんと冷たいものを入れておいたほうがいい。