メロンパンは一日二個
クラシックなメロンパンはどれも大きくて、僕の胃袋でおいしくいただくには一日に二個が限界だった。つまり三日かけて六個を食べた。
最近、コンビニでメロンパンを見て「メロンパンらしいメロンパンだなあ」と思うことが増えた。
丸くて大きくて、網目がしっかり入っている。一個食べるとお腹いっぱいになるメロンパン。
こういう絵文字みたいな、イメージそのままのメロンパンというのをよく見る。そういうメロンパンが流行っているという話は聞かないが、なんだか多い気がするのだ。クラシックな、正面からぶつかってくる正統派メロンパン。
僕の思い過ごしなのか、実際に流行っているのかは分からない。確かめる術もない。しかし「なんか多いな」と思った気持ちも大事にしたい。
よし、魚拓をとって記録しておこう。
メロンパンらしいメロンパン、こんな感じである。
こういうのを各コンビニでよく見る気がするのだ。以前はクリームが入っていたり、緑色だったり、四角かったり、一口サイズだったりという変化形メロンパンを見たが、それらが一掃されてクラシックなメロンパンに戻ってきた。
そんな気がする。
実際どうなんだろう。分からない。とにかく魚拓をとろう。
魚拓は、魚に墨を塗って半紙や薄手の布を押し当ててとる。
今回は魚拓をとった後、墨も含めて食べられるように食用色素でやってみることにした。
結局6つ魚拓がとれたのだけど、その中の1つ目。名前通り『ザ・メロンパン』という風格のあるメロンパン。
いい魚拓だ。メロンパンの網目がしっかり分かる。また網目が弧を描いていることから、しっかり体高のあるメロンパンだということが分かる。
クラシックな、メロンパンらしいメロンパンであることをしっかり伝えてくれる魚拓がとれた。
こんな手順で魚拓をとっていった。あと5つ、紹介します。
パンが墨を吸ってしまったためか、網目がそこまではっきり出なかった。食べてみると他のメロンパンよりもふわふわ感が強い。網目部分の凹凸も比較的なだらかであった。
ふわふわでなだらか。そんな性格の穏やかさを伝えてくれる魚拓となった。
半紙でとった魚拓、力強くてかっこいい。細かい網目もしっかり分かる。
味はふわふわ感が印象的な優しいメロンパンだった。
緑色でホイップクリームの入った変化形メロンパン。しかしフォルムは王道に寄せている。これも魚拓をとっておこう。
これを見ると形、大きさ、網目に関してはかなりクラシックメロンパンであることが分かる。
食べるとホイップクリームがおいしい。満足感が段違いである。胸がいっぱいになる。
ブリオッシュとはバターや卵の割合が多いフランスのパンである。メロンパンのパンの部分がブリオッシュなのだ。ただ見た目はやはりクラシックなメロンパンだ。
網目の凹凸がしっかりあるのが分かる。あとかなり大きい。丸みがある分実物より魚拓が大きくなってしまうのだが、実際に体調が135cmあり、今までで一番大きい。
味はやはりふんわりした食感が印象的なメロンパンだった。サクサクよりもふわふわがトレンドなのだろうか。
のっぺりしていて網目がない。
メロンパンの網目は、パン生地の上のクッキー生地が焼いた時ひび割れるので、それを防ぐためにあらかじめ網目状に溝を入れてあるらしい。
このミニストップのメロンパンは『平焼き』で敢えてパンを膨らましていないので網目が必要ないのだろう。
月の魚拓をとったらこんな感じなんだろうな。これはこれでいい。
味は、平焼きの分、パンのふわふわよりクッキー生地のサクサクが際立っていておいしかった。シュガーの粒がかためなのも良かった。サクサクの中にたまにカリカリがある感じ。
以上が今期、コンビニエンスストアという大海原で見つけたメロンパンたちである。
体長と体高で最大だったのがヤマザキのブリオッシュメロンパン。最も重かったのがミニストップの平焼きメロンパンだった。
他のメロンパンもほとんど同じ数値のところにまとまっている。形が似ているのだ。クラシックなメロンパンはだいたい体長が120mm、体高50mm、重さ100gぐらいと言っていい。
「なんだかクラシックなメロンパンが多い気がするな」という僕の個人的な感想が魚拓として記録された。どうやら本当に多いっぽい。魚拓がそう言ってる。
クラシックなメロンパンはどれも大きくて、僕の胃袋でおいしくいただくには一日に二個が限界だった。つまり三日かけて六個を食べた。
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