その1:オレンジジュース
まずは、割り物としてはあまりに定番のオレンジジュース。
焼酎に絞ってオレンジハイにしても良いし、ウォッカに混ぜればスクリュードライバー、ジンではオレンジブロッサムといった、何とも小粋なカクテルとなる。
どんな酒にも合う、まさに割り物界の万能プレイヤー。赤玉ワインと混ぜてもまずくなるとは思えない。
うん、まぁ、思った通りにイケる。安定感のある無難な味だ。赤玉ワインの甘さにオレンジジュースの酸味が加わり、なかなか爽やかである。雰囲気としては、苦味を抜いたカンパリオレンジとか、そんな感じか。女性に受けそうだ。
元々甘口のワインであるため、オレンジジュースで割ってもやっぱり甘口。また、オレンジの味が強くて、赤玉ワインの存在感が幾分薄まってしまったようにも思える。もう少し、オレンジジュースを少なめにした方が良かったかもしれない。
その2:グレープフルーツジュース
オレンジに続くのは、柑橘類繋がりでグレープフルーツ。こちらもまた、オレンジと同じく割り物としてあまりに定番。オレンジ同等の安心感があるジュースである。
これもまた、まずくなるようには思えないのだが……。
オレンジより甘さ抑え目で、酸味と苦味がより強く、キリっとした味わいである。これはこれでアリだけど、どことなく、赤玉ワインとグレープフルーツの味がまとまっていない気もする。
その時、先ほど栓を開けたままのトニックウォータがふと目に入った。ひょっとして、トニックウォータを加えれば……。
いわゆるスプモーニ(カンパリとグレープフルーツを同量に混ぜ、トニックウォータで割ったもの)のスタイルだが、これが非常によろしかった。
トニックウォータで割った事で、赤玉ワインとグレープフルーツがしっかり馴染んでまとまった。炭酸が弾ける為に赤玉ワインの香りも引き立つ。うん、これはオススメだ。
その3:アップルジュース
お次は、アップルジュースで行ってみよう。果物としてはオレンジと双頭を担うメジャーどころのリンゴだが、酒の割り物としては、常々オレンジの後手に回りがちだ。
しかし、私は父が青森県の出身であり、幼少の頃からリンゴとは親しくしてきた。それ故か、どちらかと言えば、ミカンよりもリンゴが好きだ。ぜひともここは、リンゴにご活躍を願いたい所。
う~ん。これはどうも、ダメだ。
一口含んで、その味に思わず顔をしかめた。ブドウの渋みが強調され、何だかトゲトゲした味になってしまっている。ストレートで飲むより、アルコール臭が強くなったような気さえする。はっきり言って、うまくない。
リンゴジュースには透明なクリアタイプと混濁タイプの二種類あるが、ドールのリンゴジュースはクリアタイプ。さっぱりしすぎている為、合わないのだろうか。混濁タイプの濃ゆいリンゴジュースであったら、結果は違ったかもしれない。