伊藤さんが選ぶ「取材で使う実用図鑑」おすすめベスト3
――取材のときに図鑑は必需品ですか?
伊藤:そうですね。ハブを探したり、識者の方と動植物を観察したり、そのへんを散歩したりとフィールドワークの記事を書くことが多いんです。そこで見つけた生き物などをサッと調べるのに重宝しまくっています。
――今回のセレクトのポイントは?
伊藤:ひとくちに図鑑といっても実に多様なんです。写真や図版がめっさきれいだったり、ある分野に特化して読み物として楽しかったり。
いろいろ推したいものはあるのですが、今回は「よく見かけるけど実はよく知らない普通種が網羅されていること」「専門知識がなくても調べやすいこと」などを基準に選びました。
ジャンルも違うのにベスト3もないだろうという感じですが。まあ3冊おすすめしたいんじゃと思っていただければ。
――では3位から、よろしくおねがいします!
【第3位】
ぱっと見わけ観察を楽しむ野鳥図鑑
監修 樋口広芳 著 石田光史・ナツメ社
――まずは鳥の図鑑ですね。
伊藤:市街地から山林、河川、海まで様々な環境で見られる野鳥324種を見わけるためのポイントが、解説付きの鮮明な画像で紹介されてます。QRコードで鳴き声も聞くことができます。
――鳴き声が聴けるのはすごくいいですね。調べやすさはどうですか?
伊藤:タイトルの通り、「見わける」ための機能にとにかくすぐれた図鑑です。それぞれの鳥の見わけポイント、たとえばくちばしや羽の色、模様などの解説が充実しているし、だいたいのサイズでぱっと引けるサイズ別インデックスなども重宝します。
価格は1650円(税込)ですが金額以上の価値があるので実質0円と言ってよいでしょう。
――実質0円!!3位からいきなりすごい図鑑でした。

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――ではつづいて第2位、お願いします!
【第2位】
決定版 日本の両生類爬虫類
(写真・解説 内山りゅう 前田憲男 沼田研児 関慎太郎・平凡社)
――カエルの表紙がかわいい。
伊藤:表紙の写真はハコネサンショウウオですね。カエル・サンショウウオ・トカゲ・ヘビ・カメなど日本に住む両生類・爬虫類が写真と詳細な解説付きで網羅されています。生息地による体色や模様の違いなどの写真も豊富です。
――写真からもかなり使い込まれた様子がうかがえますね。
伊藤:鮮明な写真に加え、分布している地域による特徴のバリエーションや生息している環境など詳細に解説されていて、頼もしさしかないです。
わからない種を調べるだけでなく、南西諸島などで珍しいカエルやヘビを見つけた時、この図鑑の写真や解説をじっくり読んで愉悦にひたったりしています。
こんな使い方ができて定価3080円(税込)の実質0円とお値段もリーズナブル。
――2位もまた実質0円!!この調子だと1位は一体、実質何円なんだ…。

――ではいよいよ第1位、おねがいします!