長々と何をしてきたかというと、
カップ麺を原作として具や麺をナマにすると実写版。実際にあるお店のラーメンを再現したチルドラーメンで作ったのはコミカライズ。それをこうして文章にまとめているのは、…ノベライズ?
カップ麺のメディアミックスやぁ~。
ということなのでした。色んな作品へのお気持ちを吐露してしまいましたが隣人(僕)を許してください。アーメン。麺だけに。
ある日、天啓がありました。
『お前が食ってるそのカップ麺、なんか具の構成がおかしいし普通のラーメンとして作ってみてはどうですか、それを実写版と言い張ってみたらいいんじゃない?』
天啓に従って作ってみました。
天啓を得たら先人がいないか検索してみます。『カップヌードル 自作』で、11年前の自分が見つかりました。あー。
『カップヌードル リアル』では当サイトのライター(漫画家?)北村ヂンさんが書いていました。天啓、だいたい同サイトのライターがすでにやってる問題。
でも、どっちも今回僕がやりたいこととちょっと違うので天啓はアリということで先に進みます。丸かぶりでも2021って後ろにつければアリって話も聞いたことがあります。
こういうことです。
カップ麺の具だけ自作するとか麺や具を乾燥させてみるとかじゃなくて、麺も具もナマモノを使って、それっぽい雰囲気だけ似せる感じ。
漫画の実写版によくあるんですが、「あれが成立してたのは漫画の世界だったからだったのか!」ってやつ。まいっちんぐマチコ先生の実写版、すごかったです(あれはそういう問題じゃない気もするけど)。
原作としてのカップ麺があって、具とか麺とかは全然インスタントじゃないし味も全然違う実写版としての、これ。
みんなが謎肉って言ってるあれも、適当に自作しました。
レシピも味も全く違うけど、実写版ってそういうものだから。違ってて大丈夫。
自分で作ると材料も製法も知ってるので謎肉ではなくなります。謎ではなく自明、自明肉。
味は、掛けた手間や生素材のおかげでとても美味。スーパーで売っている2食200円くらいのチルドラーメンを使ったのだけど、麺もスープもハイレベルです。
市販のチルドラーメンは、具を揃えるのだけがめんどうですが味はいいですね。
では、美味しいからカップヌードルより優れているかって言うとそういうワケじゃなくて。原作には原作の良さがあり、実写版には実写版の良さがあります。
違いがあるだけで、そこに優劣はありません。たまにかき氷いちご味のラーメンみたいなすごい実写版もあるけど。まいっちんぐマチコ先生とか。
続けて実写版カレーヌードル。
チルドラーメンのスープを少なめに作って中村屋のインドカリー ビーフスパイシーを掛けました。ラーメンとカレーを合わせる時は最初からスープを少なくするっていうのはエヴァンゲリオンで学びました。
映画の実写版ってなんで作るんだろう?ってよく考えるんですが、色んな思惑の実写版があると思うんですよ。「見たかった、作ってみたかったから」っていう純粋な気持ちで作られたものもあるだろうし「金になりそうだな」っていう気持ちで作られる実写版もあるだろうしメディアミックスの一環ってのも多い。
実写版まいっちんぐマチコ先生はどのタイプなんでしょうか。誰かが見たいと思ったんですかね。 進撃の巨人はどれでしょうか。
こんなん実写版とは認めない!っていう実写版もよくありますね。ハリウッド版ドラゴ…の珍作具合はすごかった。
自作の謎肉が本当においしい。なので謎肉が主役かと思ったらビーフカレーの肉が「俺じゃダメか」って後ろからハグしてきました。
急に立ち上がってくる、「え?!存在感すごすぎっ!」みたいな、主役を食っちゃう濃いやつ、それがこの牛肉です。
さらに続編、シーフードヌードル。
は?カニ入ってるんですけど?みたいなこともよくあります。カニは嬉しいけど、シーフードヌードルとはちがくね?っていう。確かにシーフードだけど!言葉の意味は合ってるけど!カニ?!
実写になったのはいいけど、最後急に人気歌手のJ-POPが流れる感じ。日本の実写版だけJ-POP?あれ?この子を売りたいの?みたいなのあるじゃないですか。あれ、なんなんですかね。
三作目の実写版になると原作から離れちゃって不思議な展開になったりもします。
ヤケっぱちなのか、原作というか原案?みたいなやつ、日本の漫画やアニメを実写化したハリウッド映画とかだと最初からこうですけど。原作者の寛大さには驚きます。菩薩ですか?
四作目は毛色を変えて和のテイスト。
東洋水産、赤いきつねの実写版。
原作(赤いきつね)を食べてるときは気にならないんですが、冷静になるときつねうどんに炒り卵とか蒲鉾は入れない。
勇者ヨシヒコシリーズは赤いきつねの玉子焼きみたいな良さがあります。 あるいは、進撃の巨人における、石原さとみさん演じるハンジとか。あれは進撃の巨人というか、進撃の石原さとみでした。
カップヌードルもそうだけど、なぜかカップ麺は卵焼き?炒り卵?を入れがちです。カップ麺を開発する初期段階でフリーズドライしやすかったんでしょうか。
実写版と言いながら、確かに実写版なんだけどコスプレやりたかっただけ?というのも散見されます。
コスプレは大抵好きから生まれる活動だから悪いわけじゃないし、僕がやってるこれもコスプレと言われれば、コスプレです。
次の具はこんな感じ。 第5作になると、これまでシリアスなシリーズだったのに急にコメディタッチになったりします。迷走の呪いに掛かるのです。でも安心してください、今作は堅実にいきます。
出来た実写版はコチラ。
実写版エースコックのわかめラーメンなんですが、ラーメンとしての違和感がなさすぎて、ふつうにわかめラーメンになってしまいました。 堅実が良いとは限らない。
実写版を作ってみると、カップヌードルのおかしみがよく分かりますね。普通のカップラーメンを実写版にすると普通のラーメンになるのに、カップヌードルは具が変です(ヌードルだから?)。
原作通り作って違和感がない実写版が良いものか、面白いかといえばそれはまた別の問題だったりするのが難しい。
普通でつまんない!ってなっちゃうこともあるし、普通過ぎると誰も見ないからわざと(天然?)ヘンテコに作ったりしますよね。やりすぎるとファンから怒られます。
ハリウッド版ドラゴンボールでは中国っぽい雰囲気の黒人老師が「ナマステ」って言ってきてとてもカオスでした。欧米人にとってインドから東は全部同じなのかな。
最後は実写版クイーズ!!
さて、下の写真の材料で作る実写版カップ麺の原作はなんでしょうか?
出来上がると、こう。
特徴的な具はやはりシイタケと豚肉でしょうか。味付けは少し甘めにしました。 うま煮っぽい味付けで、原作とはかなり違います。スターシップ・トゥルーパーズ味を強くしすぎた実写版進撃の巨人みたいな感じ?(あれもそういう問題じゃない気もするけど)
具の構成は同じだけど原作とはかなり違う見た目。『劇場版空母いぶき』くらいには原作と違う実写化となっております。
原作をよく知らずに、「人気あるんでしょ?」くらいのノリで実写版を作ると火傷をします。これはそういう例です。
東京では普通には売ってないものなので原作ラーメンを手に入れることが出来ませんでした(たまに売ってるんだけどね)。正解が分かる方は『#実写版カップ麺』で書いておいてください。
蛇足ですが、アイランド食品が売り出している銘店伝説シリーズっていうチルドラーメンがあるんですが、それで作ったラーメンは実写版でしょうか?
できるだけ具などを再現して家で作るとこうなります。
原作を食べてみるとぜんぜん違うんだけど。
原作が実写版なんだから、再現チルドラーメンを元に家で作ったのはコミカライズ?同人作品?
カップ麺を原作として具や麺をナマにすると実写版。実際にあるお店のラーメンを再現したチルドラーメンで作ったのはコミカライズ。それをこうして文章にまとめているのは、…ノベライズ?
カップ麺のメディアミックスやぁ~。
ということなのでした。色んな作品へのお気持ちを吐露してしまいましたが隣人(僕)を許してください。アーメン。麺だけに。
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