カップヌードルの謎すぎる具
「好きなラーメンは何?」と聞かれたら、「天下一品」のこってりだったり、桜台「丸長」のつけめんだったり……と色々思い浮かぶんですが、なんだかんだで一番食べてて、一番愛してしまっているラーメンは「カップヌードル」なんじゃないかなーと思うわけです。
なんで「ド」が小さいんだろうっていつも思います
カップヌードル……あの魅惑の味!
さすがに30代も終盤にさしかかってきて、健康面をかんがみると日常的に食いまくる生活は自粛せざるを得ないところではありますが、それでも禁断のフタを開け、時々むさぼってしまう麻薬級の食べ物ですよ。
ああ、たまらん……
「オーガニック」なんて言葉とは対極をいくジャンク感。あの、脳がしびれるようなビンビンの化学調味料の味を、無性に欲してしまう時があるんですよ。
そんなカップヌードルですが、まあ一応「ラーメン」の一種だと思うんですけど、そう考えると具のラインナップが不思議なんですよね。
スタンダードなラーメンの具を思い浮かべると、チャーシュー、メンマ、ナルト、海苔……とかそんなもんですよね。それなのにカップヌードルの具はコレ。
見慣れた光景
まあ、すっかりお馴染みの具材なので違和感は感じないですけど、普通のラーメンとして考えると不思議な組み合わせじゃないですか?
まず肉……コレ、何の肉なの? 「角煮」とかなのかなぁ?
エビ入りのラーメンって、なくはないけど、わりと珍しいですよね?
炒り卵……かなぁ? 炒り卵入りのラーメンは食べた記憶がありません
あとネギ。まあ、ネギは普通か
こちらが「カップヌードル」の具の全貌だっ!
まあ「色味も考えた組み合わせ」とか「エビが入っていると豪華っぽいから」みたいな理由は聞いたことがあるんですけど、だとしてもモデル(原型)として想定したラーメンがあるハズ!
ということで、カップヌードルの具を「リアル化」して、カップヌードルの源流を探ってみたいと思います。……いや、ただいたずらにカップヌードルの具を豪華にしてみたら美味しいんじゃないかなぁー? という企画です。
まず、この四角肉をリアル化すると
こんな感じでしょうか? 「角煮」!
カチッカチのエビも
プリップリやで、プリップリ!
謎の硬~くなった卵は
こんな感じの炒り卵に
ミイラ化しているネギも
こんな感じ
こんな具材でカップヌードルを作って行きます
うん、まあ普通に美味しそうなラインナップではありますが……。
具抜き(若干ネギが残ってるけど)のカップヌードルを作り
どんぶりに移します……ただのチキンラーメンという感じも
で、具材を盛りつけると……
ほい、こちらがリアル・カップヌードルです!(独断)
ああー。なんとなくバランスのいい彩りにはなりましたけど、ラーメンとして考えるとやっぱりちょっと違和感のある組み合わせですかねぇ。
そして、妙に張り切ってチキンラーメンに工夫した具材を入れたせいで、より貧乏臭くなってしまったパターンにも見えます。
さて、どんな味でしょ?
スープと麺に関してはそのまんまカップヌードルなんですが、不思議なことに、カップヌードルのジャンク感は鳴りを潜め、もうちょっと自然派な感じのする味に。あのジャンク感には、具材も大きな影響を与えていたんですねぇ。
というわけで、ガツンとくるあの味ではなくなっちゃってるんですけど、コレはコレで意外と美味しい! そして、通常のものよりはちょっと体にも良さそう!?
とにかく、安藤百福さんはこんなラーメンを想定してカップヌードルを作られたんですねぇ……(ということにしておきましょう)。
まあ、どっちが好きかといわれたら、やっぱ普通のカップヌードルの方ですけど……
やっぱりカップヌードルが好き!
カップヌードルの具材の原型を探ってきましたが、原型っぽい具材を食べれば食べるほど、やっぱりあの肉は相変わらず謎肉だし、乾燥エビはあんまりエビっぽくないし、カチカチの卵もよく分からない食い物だし……、やっぱりカップヌードルは、ラーメンを乾燥させてカップに入れたものではなく、「カップヌードルはカップヌードル」としか表現できない感じがしました。
もう、コレはこういう食べ物として定番化してますからね。ノンフライとか、生麺タイプとか、そんなものには一切なびかないで、今のままのカップヌードルでいてください!(具材のリニューアルとかしないで!)
残った具の方も、コレはコレで酒の肴とかになりそう!