広告企画 2020年12月17日

奥入瀬渓流とウミネコの島、せんべい汁はベンツ割り~地元の人頼りの旅in青森県~

日本最古のピラミッドは青森にあった

これは誰にすすめられたわけでもないのだけれど、ちょっと不思議な体験をしたので書いておきたい。

なんて書くとオカルトっぽいけど、つまり奥入瀬からの帰り道に面白そうな看板を見つけたので寄り道したのだ。

なにかというと

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ピラミッドである。

日本にもいくつかピラミッドがある、なんて話を子どもの頃にオカルト雑誌で読んだことがあったのだけれど、それがいきなり目の前に現れたのだ。そんな偶然あるだろうか(偶然です)。

もしかしたら蕪島神社を3周して開運したのが効いてきたのかもしれない(偶然だってば)。

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標識に沿って車一台ぎりぎり通れる道を登っていくと
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こ、これがピラミッド!!

小高い山の頂上付近に鮮やかな鳥居が現れる。圧倒的に神社っぽいが、掲示板によるとこれが日本最古のピラミッドなのだとか。

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要約すると、このピラミッドは山の山頂に巨石を置いたタイプで、その石は正確に南北を指している、と。

この大石神ピラミッドは日本最古というだけでなく、エジプトや南米のピラミッドよりもずっと古く、いまからおよそ5万年前に作られたものらしい。

5万年前というと人類の祖先がアフリカ大陸からヨーロッパ大陸を目指したくらいの時期である。そんなときに青森ではすでにピラミッドが作られていた(説明書きによる)。

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順路って書いてあるってことは登っていいんですよね、呪われたりしないですよね。
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順路っていっても落ち葉で見えないんだけどさ。
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これが山頂にあって正しく東西南北を示しているという方位石。
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測るのが無粋だってことはわかっています。

これがピラミッドなのかどうか、5万年前に作られたのかどうか、本当のところは誰にもわからないだろう。

でもこういう話を聞くとこのあたりが特別な場所に思えてきて、森のどこかでガサっと音がしたりするのも何か意味があるように思えてしまう。

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次はキリストの墓

ピラミッドから下山して(っていう言い方もおかしいですよね)、八戸へ帰る途中、さらなる謎に遭遇した。

なんと今度はキリストの墓である。

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キリストの墓は道路沿いにカジュアルに出現する。
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これがキリストの墓。

昭和初期、日本のピラミッドを調査していた一団が、古文書と照らし合わせた結果、これはキリストの墓だと発表した。ゴルゴダの丘で死んだとされるのは実はキリストの弟で、キリスト自身は日本までやってきてここで亡くなったらしいのだ。

もちろんこれも真偽のほどは定かではない。ただ、このあたりは全体に冬枯れして人の気配がなく、頭上で枯れ木がガサガサ鳴っていて、それはもうただ事ではない雰囲気はあった。

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ガサゴソガサゴソ。

こういう土地で調べものをしていたら、それはキリストの墓だって見つけてしまうかもしれない。そういう唐突な説得力だけがここにはある。

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近くには小さなピラミッドや
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お土産を売っているという「伝承館」があるけど冬季はお休み。
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誰の顔ハメなのかよ。

奥入瀬渓流で長い時間すごしてしまったのですでに日が傾きかけていた。小走りで車に戻り、なるべく振り返らずに(怖いから)八戸のホテルへと帰り、その夜は久しぶりに氷結を飲んですぐに寝た。思い出したけど、僕はこういうオカルトとかに弱いのだ。

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いざ八食センターへ

前日の心細さは朝日が昇ると共に露のように消えてなくなり、翌日はスカッと起きて朝食の前に10キロほど走ってきた。

なんといっても今日はいよいよ、行く先々でみんながすすめてくる「八食センター」へ行くのだ。体調万全でないといけないだろう。

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これが八食センター。

八食センターは八戸の中心地にある巨大な施設で、魚からカニから揚げ物からアイスクリームから、食べられるものならそれこそなんでもあるんじゃないかというほど充実した施設である。しかもどれをとっても美味しそうだから困る。

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お店ごとに専門があって、ここは揚げ物のお店なので茶色いです。何食べても美味しそうなのずるい。
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イカは触ると色が変わりました。生きてる!
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リンゴもこの通り。すごい勢いで販売されていた。

これは調子に乗って食べ歩くとすぐにお腹いっぱいになっちゃうぞと思い、慎重に見定めていたのだけれど、どうしてもこの「のっけ丼」の魅力には抗えなかった。

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店頭にある好きな刺身を指さすと酢飯に盛ってくれるのだ。
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オススメでお願いします!と人任せにしました。

完成したのっけ丼は店頭でトレイに乗せて渡されるので、どこか座れる場所までこれを持って歩き回る必要がある。

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どこか、どこか座れる場所はないですか。
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歩いているとどうしても写真撮りたいイカが現れたりするから困った。

このあと八食センターの中央付近にあるイートインスペースで無事のっけ丼を食べることに成功しましたが、あまりに美味かったので写真は撮っていません。

のっけ丼を食べていたらテレビでは野口さんの乗ったクルードラゴンが宇宙に向けて飛び立っていく様子を中継していた。僕の席のすぐ隣ではおばあちゃんがソフトクリームをなめながら同じ映像を見ていた。育った場所も年齢も、食べてるものも違うのに、同じ映像に見入っているのだ。ふたりの人生のラインが交わった瞬間である。

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本の町八戸

ところで、八戸は本の町として売り出し中なのをご存じだろうか。僕は八戸に来るまで知らなかったのだけれど、駅に堂々と書かれているので本当だと思います。

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本八戸駅の様子。

本の町八戸を代表するといっていい施設がここ八戸ブックセンター。行政が管理している図書館のような本屋さんのようなカフェのようなシェアオフィスのような、なにしろ居心地のいいスペースである。

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八戸ブックセンター。
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店内は一見ふつうの本屋さんなんだけれど
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書棚がジャンルごとに分かれていて、図書館っぽさがあります。
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本は読み放題。ハンモックも使い放題。

ここ八戸ブックセンターの面白いところは執筆用のスペースがあるところではないか。本を読む、買うだけでなく、書くこともできるのだ。

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執筆専用の部屋がある。

この部屋を利用するには市民作家登録が必要です、と書かれていたのでまさか無理だろうなと思って聞いてみたら登録させてくれた。

八戸市民じゃなくても、ブログでも書籍でもインターネットでも、人に向けて何かを書いていて、これからも執筆を続ける予定のある人であれば、応援する意味で誰でも登録することができるのだという。

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というわけで登録完了。これで僕も八戸市民作家です。

次に八戸に来られるのはいつになるのかわからないけれど、市民カードを作ると一気にこの場所に愛着がわく。いつか半年くらい休みをとってここで小説書きたい。

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執筆スペースは個室で、広い机と気持ちのいい椅子、あとエアコンも完備で何時間いてもいいらしい。やばい、住んじゃう。八戸。

ブックセンターの本は自由に閲覧可能で、気に入ったら買って帰ってもいい。この日はゆっくり読んでいる時間がなかったので気になった本を一冊買って帰った。

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この本、面白かったので最後に読者プレゼントにしますね。
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ありがとうアボカドパフェ

最後にもうひとつ、地元の美味しいフルーツ屋さんを教えてもらったので行ってみた。

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フルーツショップ&パーラーおだわら

果物屋さんにおしゃれなカフェが併設されていて、入ると甘い匂いに包まれる。

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天国ですかここは。
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パンがあってもなくてもケーキを食べたい。

このお店でおすすめのアボカドパフェをお願いした。アボカドパフェって珍しくないですか?だってアボカド、甘くないし。

と思って待っていたらすごい素敵なのがやってきた。

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これはいいアボカドパフェ。

最初に言ってしまうと、美味しいですこれ。予想の5倍くらい美味しいです。

真ん中のアイスと生クリームはアボカドとフルーツとを支えているだけ。なのでパフェとして成り立つ本当に最小限の装備だと思う。おかげでアボカドが主役になっていて、甘すぎず冷たすぎず、こんなうまい果物あったっけ?と脳が騙される。

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アボカドと生クリームとアイスで一つの果物として成立しています。

今回の地元の人頼りの旅でもたくさん歩いたんだけど、最後にこのアボカドパフェを食べてぜんぶチャラになったような気がした。ありがとうございます!って思いながらお店を出て帰りの駅に向かいました。

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プレゼントコーナーです

ここ恒例となったお土産プレゼントコーナーです。今回は館花岸壁朝一で買った土偶バッジと八戸ブックセンターで買った本をセットでプレゼント。欲しい方はハッシュタグ #知ったかぶり47 #土偶ください でTwitter投稿してください。

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帰りの新幹線で読み終えてしまえるくらいのボリュームで、内容も面白かったですよ。

八戸よかった

今回も地元の人に頼りまくったおかげで自分では行かない場所に行くことができました。もうプライベートでもこういうスタイルになりそうです。

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八戸はラーメンも美味い、ということで最後に食べた八戸ラーメン。すごくシンプルなラーメンだったけど、これなら毎日食べたいなとはじめて思ったかも。

 

青森出身の「うんこ編集者」駒井さんとの対談はこちら!
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