今後の予定
地味ダンスの投稿が集まり、ネット上に地味ダンスのムーブメントができたタイミングでリアルな場でのイベント開催と目論んでいる。
リアルのイベントは東京カルチャーカルチャーが使えると嬉しいが、応募人数によっては天狗の可能性もある。でも地味ダンスなのでそれもありだ。
踊ってみたいけど恐れをなしていたあなた(と僕)! 普段の動きを地味ダンスに昇華させてください。Enjoy天狗で待ってるよ!
東急主催のイベント公募プログラム(渋谷渦渦)でこんなイベントの提案があった。
「日常で踊っていても誰にも気づかれない踊り」「日常でさりげなく踊れる『ケのダンス』」そんなダンスのコンテストだ。提案者は葱山紫蘇子さん。
おもしろい。
おもしろいのだが誰もそれを見たことがない。
コンテストの前にまずはデイリーポータルZでそのダンスを説明させてもらうことにした。さあ、今日から新しいダンスが始まります。
まずは地味ダンスの一例を見ていただきたい。
これが地味ダンスである。
・さりげなく、日常で簡単に踊る
・すでにやっている動きの延長
・踊っていても気づかれない
・でも踊りたい欲望を満たす
そんな密かな愉しみがダンスと結びついた。踊りたいけど目立つのはちょっと…という私たちのためのダンスである。
この地味ダンスを提唱したのは葱山紫蘇子さん。今回、ダンスを実践してくれたのはダンスユニット アグネス吉井のふたりだ。
葱山紫蘇子さんは書き出し小説の常連でもある(どこかで名前見たことあるなと思ったでしょ?)。そしてアグネス吉井さんは場所にあわせて外でダンスを踊り、SNSに投稿する活動をしている。
過去にデイリーポータルZにも登場してもらったこともある。
葱山さん、アグネス吉井さん、そして私で地味ダンスとはどういうものか、その輪郭を固めていった。
次のこれも地味ダンスである。
踏切のリズムに合わせて肩を動かす
肩ではなくてもあのリズムに合わせて身体の一部を動かしている人は多いだろう(靴のなかで足の指とか)。あの行為は…いわゆるダンスではないけど、じゃあ何かと言われたらやっぱりダンスである。地味ダンスだ。
地味ダンスの動きを決めるための打ち合わせでも、「すでにやっている動きの延長」ということで葱山さんとアグネス吉井さんの意見が一致した。地味ダンスはもうみんなやってるんです。
もっと分かりやすいので言えばこれ。
トイレの照明が自動消灯してしまわないように動くしぐさ。どこか祈りのよう。
身に覚えがあると思う。
アグネス吉井のふたりは場所にあわせて振り付けを考えていくそうだ。ダンスというと『内なるメッセージを表現!』と思ってしまうがそうではない。
とても共感する。言いたいことが特にないのに20年近く毎日更新しているサイトを知っている。
いまこうしてデイリーポータルZを読んでいるあなたは分かってくれるだろう。
信号やエレベーターを待っている時間の地味ダンスはわかりやすい。葱山さんから「地味ダンス」という概念を授けられたいま、私たちはすでに踊っていたことに気づく。
信号待ちのあいだに、気づかれないぐらいゆっくりとボックスステップを踏む
バスが通り過ぎても踊っている人が現れる瞬間がかっこいい。
バスの後ろで静かなボックスステップが続いていると思うとぞくぞくする。
こちらはかかとあげ
この地味ダンス、たまにやっていた。たまにやっていたこともアグネス吉井のふたりがシンクロして、堂々としたスピードでやることでダンスとして昇華される。
このスピード調節、繰り返しが地味ダンスのキモであることがだんだん分かってくる。
そう、ひとけのない会社や学校で地味ダンスやっていた。キャスタ付きのイスでシャーと移動していた先輩にあれがダンスだったことを教えてあげたい。
この地味ダンスは傑作だ。1回見ただけではどこでダンスが行われているのかがわからないぐらいの地味ダンスである。
回数表示にあわせて指を出しているのだ。地味! 地味バイブスがあふれてる。超ドープだ。
さっそく明日やってみよう。楽しそうじゃん。
自宅でも地味ダンスはできる。
物干し竿にひっかけた洗濯物のハンガーを揺らして、それに合わせて自分も揺れる
ダンスの主体はもはやハンガーだ。だが、これはやってみると奇妙な楽しさがあった。
葱山・林ペアによる地味ダンス
ハンガーに意識を吸い取られたような心地よさがあった。動きにキレがないが地味ダンスは自分のためのダンスなので別に構わない。言い訳だが。
こちらもあるあるな地味ダンス。
Googleマップの方角を合わせようとしてぐるぐる回る
あるあるだが、スマホのセンサーは地磁気にあわせているわけなので、地球に踊らされているダンスとも言える。ニューエイジみたいなことを言ってしまって恥ずかしい。最後の誰もいなくなる余韻がいい。
電車で夕焼けを見るために振り向こうとがんばってるダンス(電車内での撮影が難しかったので会社です)
誰しもやったことがある動きだが、ふたり揃って動くことでダンス要素が際立っている。
ここまで読んできたあなたは自分なりの地味ダンスを人に見せたくなっていることだろう。
その思いをぜひ送ってほしい。
部門はふたつ
1. 踊ってみた動画
地味ダンスを踊った動画を投稿してください。自分なりの地味ダンスでもいいし、この記事で紹介している地味ダンスの踊ってみた動画でもOK。ネットでいちばん地味な踊ってみた動画にしよう。
踊ってみてしっくり来ないときはこのTIPSを参考にしてください
アグネス吉井さん直伝 地味ダンスTIPS
・繰り返す
・動きのスピードを変える
・ソロが基本ですが、もし仲間がいたら2~3人で踊ってみる
これで野生の地味な動きが地味ダンスになります。野生のままでもOK!
2.踊ってほしい動き
踊りのシチュエーションを送ってください。アグネス吉井さんが踊ってくれるかもしれません。ダンスにならない場合もあるのでご了承ください。
例)
発車メロディに合わせてゆっくりキメポーズを作る
サイフ、スマホ、鍵があるかポケットをたたいて確認していく
応募方法
twitter, Instagram, tiktok で #地味ダンス #DPZ のハッシュタグをつけて投稿してください。
地味ダンスの投稿が集まり、ネット上に地味ダンスのムーブメントができたタイミングでリアルな場でのイベント開催と目論んでいる。
リアルのイベントは東京カルチャーカルチャーが使えると嬉しいが、応募人数によっては天狗の可能性もある。でも地味ダンスなのでそれもありだ。
踊ってみたいけど恐れをなしていたあなた(と僕)! 普段の動きを地味ダンスに昇華させてください。Enjoy天狗で待ってるよ!
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