千葉菌類談話会の観察会に参加してみた
第1回きのこ狩りにいったすぐ翌週。きのこ狩りの道を極めるべく、これまた別の友人の紹介で、千葉菌類談話会という会がおこなう、観察会という催しに参加させていただくことにした。
この会は『キノコをはじめとする菌類を通して自然に親しみ、あわせて千葉県内に産する菌類の調査研究をおこなう。また、観察会や講座など各種催し物を適宜開催し、会員相互の親睦と知識の交流をはかる』という、きのこ大好きな人達の集まりである。
観察会というのは、特別にきのこの採取許可を取った公園で会員がきのこ狩りをして、あつまったきのこをみんなで観察する会らしい。
事務局の運営は千葉県立中央博物館の学芸員さんがやっているし、この観察会に千葉県衛生研究所の職員が、県内で一番中毒事故の多いクサウラベニタケを研究のため集めにくるような、きちんとした会である。
ちょっと、いやだいぶ、私が求めている食べるためのきのこ狩りとは方向性が違うような気もするが、こういう方向から攻めるのも勉強になるかなと思いまして。
副会長さんといくきのこ狩り
今回の観察会では、一つでも多くきのこの名前を覚えるべく、会の副会長さんグループにお願いして連れていっていただくことにした。ちなみに本日の本命はウラベニホテイシメジ。それがどんなきのこかはもちろん知らない。
この山も前回いった山と同様、とてもきのこの種類が多いのだが、森の木の種類や標高が違うからか、生えているきのこが全然違うところがおもしろい。私の図鑑に載っていないようなきのこも多数見つかった。
会員の方々にきのこの名前を教えてもらい、見て、触って、嗅いで、そのきのこの特徴と名前を一つ一つ覚えていく。これぞフィールドワーク。覚えたそばから忘れるけれど。
やっぱりきのこ狩りって楽しい。
本命、ウラベニホテイシメジにびっくり
きのこ狩りのベテランと素人の違いは、知識はもちろんだが「目」に特徴があるそうで、ベテランにはきのこをいち早く見つけることができる「きのこ目」が備わっているらしい。
それを実感したのは、私がさんざん探し歩いたその後ろから、「大きいのがあったよー」と差し出されたきのこを見たときだ。
きのこ目を持つベテラン会員が差し出したそのでっかいきのここそ、本日の本命であるウラベニホテイシメジだった。こんなにムッチリとした色っぽいきのこをみたのは生まれて初めてだ。
こんなに大きなきのこを見落としていた自分の目が憎い。さっそく私もこのウラベニホテイシメジを探しまくって、ようやく見つけたのがこいつだ。
会員の人に「ありましたよー!」と自慢げに声をかけたら、「お、クサウラベニタケ!衛生研究所の人に持っていってあげましょう。」といわれてしまった。これが県内で一番中毒が多いクサウラベニタケだったらしい。一人できのこ狩りに来ていたら、私もこいつにやられた訳ですね。
こうやって写真で見比べると全然違うのだけれど、単体でみるとなかなか判別がつかないものなのですよ。
ちなみに生で囓ってみて苦いのがウラベニホテイシメジ(無毒)で、苦くないのがクサウラベニタケ(有毒)だそうです。ややこしい。