ライター:松本圭司
第一回:「いもばん」の楽しさをもう一度
第二回:いもばんであのハンコが完成!
※小出し記事は書けたところから即、小出しに公開する連載企画です!
小刀でアバンストラッシュ
小学生の頃、芋ばんを小刀で作ったような記憶があります。小学生に与えるにはやや怖い道具であります。今も小学生は小刀を装備してますか?小刀でアバンストラッシュ(ダイの大冒険って漫画の必殺技)してますか?
小刀を使う図工の時間になると、たいてい1人は指を切って保健委員に連れられ、保健室に行ったものです。敢えて鉛筆削りを使わずに小刀で器用に鉛筆を削る同級生もいました。あれはどういう文化だったのでしょうか。
そして、前髪が長い女子が一生懸命小刀の刃を研いでいたような記憶もあります。なんで…。
ここまで削ると何を作りたいか分かってくるのではないでしょうか。
鳴門金時で金印を
教科書にも載っていて、義務教育を受けたなら誰でも知ってるハンコ、それが金印。国宝『漢委奴国王印』です。金印について詳しく知りたい方は福岡市博物館の説明を読んでください。コチラ。
『つまみ』は蛇があしらわれているそうですが、細かいとこはよくわからないので適当に削りつつ、凹みや穴も出来るだけ再現します。
貫通している穴の部分には、紫色の紐が付いていたはずなのだそうです。紫と言えばやんごとなき色。さすが国宝の国王印、やんごとねーぜ。
大まかに形が出来たら印面を彫ります。
小学生のころから伝わりし彫刻刀
包丁で印面を彫るのは無理なので、彫刻刀を使います。おそらく僕が小学生の頃に使っていたものです。物持ちがいいのです。
あまりに錆びていて、芋を削るのも難しい感じだったのと、あまり錆びてるので削ると芋が不味くなりそうなので研ぎます。
彫刻刀を研いで負傷
写真は載せないけど、砥石が小さすぎて手を滑らせて指を切りました。思い出しましたが彫刻刀ってメチャクチャ危険な道具でした。
小刀もそうですが、小学生って割と危ないものを与えられてます。版画の授業だと大体誰か手を切って以下略で保健室。小学生は小刀と彫刻刀で刃物の危険性を学んでいくんでしょう。
僕はオジサンになってもしょっちゅう手を切ってます。
丸刀より普通に、三角刀が好き
研いで準備完了、三角刀で印面を彫ります。彫刻刀っていろいろありますが、線を彫るなら三角刀です。
僕は三角刀ばかり使う子供でした。皆さんはどの彫刻刀がお気に入りでしたか?丸刀?小丸刀?まさか平刀ですか?!
雰囲気で彫っていく
けっこう細かいんですよね、金印の印面って。よく大昔にこんな緻密なものを金属で作ったもんだと感心してしまいます。それを芋で模倣していきます。
細かいとこはよく分からないので雰囲気で彫ります。僕は雰囲気で生きて雰囲気で工作をして雰囲気で記事を書いてます。
思い出してきました。芋ばん作るのは楽しい。なぜなら芋が柔らかいから。木だと力が要りますが芋は柔らかいのでサクサク削れます。
みなさんも芋ばんを作ってみるとよいです。なぜなら楽しいから。子供の頃やって楽しかったことは大人になってやるとまた楽しいのです。
ほぼ完成したので紙に押してみます。が、そこそこ長くなってきたのでまた次回へつづくのじゃ。
ところで、なんで金印なのか?って部分に意味なんかありません。なんにでも意味を求めるのは人類の悪い癖です。
ライター:松本圭司
第一回:「いもばん」の楽しさをもう一度
第二回:いもばんであのハンコが完成!
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