これが「私はロボットではありません」を押すロボットだ
不正登録を防止する仕組みのことをCAPTCHA(キャプチャ)という。
ぐにゃぐにゃになった文字を読まされたりするやつだ。
ちなみにぐにゃぐにゃになる文字で百人一首を作った記事を以前書いたので読んでください。
で、今回取り上げたいのはこれだ。
色々なCAPTCHAの仕組みがある中で、この「私はロボットではありません」はGoogleが作っている reCAPTCHA v2というものだ。
ちなみに信号機の写真を選ばされるやつも reCAPTCHA v2だ。あれ、まじで難しいときがありますよね。
ということで、「私はロボットではありません」を押すロボットを作りました。これです。
ロボットというにはだいぶ荒々しい作りではある。まぁまぁ、動けばなんでもロボットでしょう。
ロボットの動きの流れはこのようになっている。
- スマホを台に置き、ボタンを押す。
- カメラでスマホに表示されている「私はロボットではありません」を読み取り、タッチペンをその位置に動かす。
- タッチペンを前進させて、「私はロボットではありません」を押す。
動作を見よう!
細かい仕組みはあとで説明するので、まずは早速動かしてみよう!!
ちゃんと押せた。いいのかGoogle。
技術的には押せてしまったが、倫理的にいいのかという気持ちにはなる。
アイザック・アシモフのロボット三原則とかに反していないかな。
一応気になったので、動いているときに「私はロボットではありません」と音声を流すことでGoogleを欺く対策は施した。これでどうにかバレていないはずだ。
しかしこれで「自分はロボットではないと主張するロボット」が出来たと言えるのではないだろうか。シンギュラリティだ!
それは言いすぎだろうと思った人もいるかもしれない。言いすぎです。
細かい仕組みを説明します
ところで今回の内容を編集部石川さんに相談したところ、こんな回答が返ってきた。
すいません、シンギュラリティは7年前に起きてました。
しかも3000万再生目前だ。
ロボットアームを使ってパソコンを操作することで実現している。
悲しみに暮れたが、思いついたからには自分で作ってみたい。
違いを出すためにスマホをタッチするという手段を取ることにした。
カメラでreCAPTCHAマーク(矢印がぐるっと回っているマークだ)の位置を探すのである。
これで画面をスクロールしても位置がわかる。
あとはこの位置で画面をタッチすればいいのだ。
4本の棒をひし形につなげて、一番上にタッチペンを通している。
根本にモーターを2つ付けていて、軸を回転させるといい感じに動かせる。
これと先ほどのカメラを組み合わせると、「私はロボットではありません」の位置にタッチペンを動かすことが出来るという寸法だ。
ここまで出来れば、あとはタッチペンをスマホの画面に押し付けるだけだ。
そこで登場するのがこれだ。
これ、ずっと使いたいと思っていたが3年くらい寝かせてしまっていた。
個人的には満を持しての登場である。
あーたのしいな pic.twitter.com/J9yit71zoY
— 爲房新太朗 (@stamefusa) January 15, 2024
スイッチと組み合わせると往復運動がいい感じに出来る。楽しい~~~~~~~~
最高だ。これを使うのを待っていたのだ。
合体させて、ロボットの完成である。
正月から2週間ずっとかかってしまった。完成があまりに嬉しくて写真をたくさん撮ったので貼ります。