特集 2018年12月5日

君は青森のイギリストーストを食べたことがあるか

これが青森のイギリストースト。

 

青森にはイギリストーストというパンがある。

県内では知らない人はいないほどの存在だというが、正直僕はまったく知らなかった。

先日青森に行く機会があったので、体験してきました。

1975年愛知県生まれ。行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。


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> 個人サイト むかない安藤 Twitter

青森といえばイギリストースト

青森といえばリンゴやねぶた、恐山など、有名なものはたくさんあるけれど、それらすべてに共通する点があるのをご存知だろうか。

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ねぶた。

それがイギリストーストである。

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青森のソウルフード、イギリストースト。

リンゴ味のイギリストースト、ねぶた祭りでイギリストースト、恐山でイギリストースト。ほらな。

それはいささか乱暴だ、という人もいるだろう。しかしそれは県外の人の見方である。たとえばこれがおにぎりだと成り立たないから素直に納得してもらいたい。青森県内に存在するすべてはイギリストーストに結び付けられるのだ。

イギリストーストは工藤パンという会社が製造販売しており、サイトではロングセラーというカテゴリーに分類されている。このページが実にいいのでぜひ見てみてほしい。

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イギリストーストにはさまざまなシリーズがある。

イギリストーストについては後ほど実食ふくめて詳しくお話ししたいが、その前に青森で番を張る工藤パンについて少し触れたい。

先ほどのサイトを見ていても思うのだけれど、工藤パンの商品ラインナップがなんというか非常に個性的なのだ。

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あどはだり八甲田ピザパン。

枕詞の「あどはだり」は青森弁で「後を引く」というような意味らしい。後を引くような八甲田パン。どうだ、まいったか。僕はまいった。

メロンパンも工藤パンにかかればこうなる。

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「わいはっ!」さて、どこから話そうか。

こちらはイギリストーストと双璧をなすという人気商品、カステラサンドである。

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三角形のパンにカステラとクリームが挟んである。

青森の人に聞くと、カステラサンドが三角形なのは目の錯覚らしい。どうした、何をされた。

しかし青森のパンが少しおかしいのはなにも工藤パンだけのせいではない。他のパンメーカーも引きずられておかしくなっている。

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それはパンというかでかい豆大福ではないのか。
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シベリアも人気のようで、どのコンビニにも売られていた。

イギリストースト

イギリストーストに話を戻そう。

青森県内ならばどこのコンビニでもスーパーでもイギリストーストは売られている。

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これは駅の売店。
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一見売られていなさそうな、全国標準のコンビニでも。
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探すと必ずある。

空気のように存在するもの、それがイギリストースト。コンビニの店員さんに聞くと、とくに好きで仕方がないわけではないが、学生の頃からずっと食べていたので今でも食べている、と言っていた。やめるタイミングがないのだ。

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SINCE1967とかかれているので、もう50年以上売られているのだ。ポッキーとかかっぱえびせんとかと同じくらいの長さ。

イギリストーストは山切りの食パンが2枚入っており、この2枚の間にはマーガリンと砂糖が塗られている。

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マーガリンと砂糖。

パン、マーガリン、砂糖。これがイギリストーストの構成要素である。

サンドではなくトースト。焼かれてはいないしイギリス感もさほどないが、これがイギリストーストなのだ。

食べてみるとその味は期待を裏切らない。マーガリンと砂糖の量もけっして過剰ではなく、ふわふわのパンにちょうどいい分だけ塗られている。

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味は期待を裏切らないが期待以上というわけでもない。

なにしろパンがふわふわで美味しい。このあたりは県内製造の良さと言えるだろう。作りたてが一番美味いんだと思う。

イギリストーストで少しマーガリンの配分が物足りなかった人にはこちらフレッシュランチもおすすめである。

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フレッシュランチ、イギリストースト風。

フレッシュランチというのはいわゆるランチパック様式の菓子パン。ソファークッションみたいな形をしたのが二つ入ったあれである。「イギリストースト風」と、「イギリストースト」が味を表す普通名詞となっている。

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イギリストーストよりもクリームの配分が多い。

フレッシュランチのイギリストースト風は、標準のイギリストーストよりもクリームの配分が多く、砂糖のじゃりじゃり感も強く甘い。小さいので食べ切れるが、これだけできっとカロリー的には十分だろう。

シリーズ食べ比べ

ここから先は季節限定のイギリストーストである。イギリストーストにはこういうバリエーションルートがいくつも存在する。

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和栗&マロンホイップ。この見た目でケーキのモンブランとほぼ同じ味と甘さである。
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イギリストーストりんご・りんご・りんご。
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3回言った。

「りんご・りんご・りんご」はパッケージによると紅玉りんごジャムとふじりんごジャムが使われているらしい。2種類なのである。もうひとつのりんごはどこから来たのか。

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これはほぼりんごジャムと言っていい。パンを忘れるくらいにりんごジャムが塗られている。
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もち食感イギリストースト北海道えびすかぼちゃクリーム&かぼちゃホイップ。

このかぼちゃバージョンは砂糖のじゃりじゃり感がなく、代わりにかぼちゃの果肉が入っていて甘さもナチュラルに抑えられている。パンには米粉が使われているらしく、もっちりしている。パッケージはトルコ石みたいな色だった。 

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かぼちゃの身が入っていて甘さは控えめ。個人的にはこれが一番好きでした。

最後はパンではなくラスク。イギリストーストラスクである。

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唐突に書き放たれる「ミルク」。

じゃりじゃり感が好きな人は沖縄のパンかこのイギリストーストラスクを食べてほしい。マーガリンが塗られていないのでダイレクトにじゃりじゃり感だけを楽しむことができる。

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じゃりじゃりマクロ。

青森に行ったら食べるべき

以上、青森からお届けしました。こういうその土地でしか食べられないパンは食べておくといいと思います。マグロとかいくらとか牛肉とか、言ってしまえばどこでも食べられるけれど、イギリストーストはここでしか食べられないのだから。
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