わたしもミッケ!を作りたい
写真の中からお題のアイテムを探して遊ぶ“かくれんぼ絵本”シリーズ、『ミッケ!』。
細かく作り込まれた写真の中から宝探しのようにお題を見つけていくのが楽しい、子どもから大人まで夢中になれる絵本だ。
ミッケ!の原作である『I SPY』の初版は1992年にアメリカで出版、日本語版ミッケ!は1994年に刊行された。以来30年以上世界で愛され続ける大ヒットシリーズで、わたしも子どもの頃から大好きな絵本のひとつである。
ある日、おもちゃが散乱した子ども部屋を片付けながらこんなことを思いついた。
「うちにあるもので、ミッケ!が作れるのでは…?」
物の多さがミッケ!を連想させたのだ。
思ってしまったら仕方ない。片付けの手を止め、ミッケ!を取りに本棚へ走った。
ミッケ!の特徴
ミッケ!を自作するにあたり、まずは本家ミッケ!を観察して特徴を洗い出す作業から始めよう。改めて特徴を認識することで、よりミッケ!らしい世界観が作れるはずだ。
人形やおもちゃなど、立体物を配置して写真を撮っている
ミッケ!を知っている人からしたら当たり前の特徴ではあるが、ミッケ!はイラストではなく、立体物を配置して探し絵を作っている。
よって自作する際もイラストやCG加工は行わず、リアルにあるもののみで写真を構成したい。
セットは白背景、布、砂、棚など、テーマに合わせて多種多様
ミッケ!はシリーズごとにテーマがあるため、それぞれのテーマに合った被写体、セットが用意されている。
我が家にあるミッケ!には、白背景、布の上、砂の上、棚などが多く用いられていたので、それに似た場所で撮影を考えている。
大人でも難しい
絵本と聞くと子ども向けの内容を想像しがちだが、ミッケ!はほかの探し絵本に比べて見つかりづらいものが多く、大人でも結構難しい。
本家ミッケ!ほどの難易度を出すのは難しいかもしれないが、子どもはもちろん大人も楽しめる探し絵本にしたい。
わたしがまとめた特徴は大きく上記の3点だ。これらの特徴を踏まえた上で、早速ミッケ!の世界を作っていこう。
簡単なようで難しい、奥行きのある配置
同じジャンルの立体物が複数あると世界観もまとまりやすいと思い、はじめに子ども部屋で目に留まったぬいぐるみで構成してみることにした。
旅行先で買った小さなぬいぐるみから、クレーンゲームで獲った大きなぬいぐるみまで、大小さまざまなぬいぐるみが揃っている。
本家ミッケ!を参考に棚に並べようと考えたが、うまく収まりそうな棚がうちにはなかったため、代わりに階段に並べてみた。
想像した画のようにまったくならず、初っ端から撃沈。
段々になっていれば奥行きも出るし、ぬいぐるみの顔も見えやすいぞと意気揚々と並べたが、奥行きもなければぬいぐるみのサイズ感もわからないし、なにより左右の余白が気になる。
階段は横位置で使うべきセットではなかった。
あと並べ方をミスるとぬいぐるみがすぐ階下に転がり落ちていき、いちいち拾いに行くのが地味にしんどい。
全部並べ終えた時には汗だくで、真冬なのに窓全開で服をパタパタした。夏にしかやらないモーションである。
本家ミッケ!の特徴を思い出し、いっそのこと布の上に並べ直してみようかと切り替え、ベッドの上にぬいぐるみを再配置。棚や階段の件は一旦忘れてほしい。
そして、撮れた写真がこちら。
本家ミッケ!はここまで物をギチギチに配置した写真はあまりないが、いろんなキャラクターのぬいぐるみが寄せ集められている多種多様な世界観が個人的に気に入った。
配置している最中も「あ、これはお題になりそうだな」「お題の文言はこうだな」とページに落とし込んだ画をイメージしながら構成でき、とても楽しかった。
これはぬいぐるみがテーマのページとして採用できそうだ。
せっかくなので一問だけここに記しておこう。
次に目を付けたのはフィギュア。
ミッケ!はフィギュアやミニチュアを使った写真が多く、避けては通れぬ素材である。
さまざまなキャラクター、生き物が共生する素敵なシェアハウスができあがった。かわいいやかっこいいがとっ散らかって収拾がつかなくなっている。
ちなみに赤い屋根の大きなおうちは、こちらの記事で自作したシルバニアファミリーのおうち。また記事でお披露目できて、苦労して作った甲斐があった。うさぎだけでは広すぎて少し寂しかったので、仲間が集って盛り上がりを見せてくれてうれしい。
このシェアハウスもぜひ採用したい。
ここでも一問。
ここまでキャラクターものが2枚続いた。
テーマをがらりと変えて、もっと見ごたえ抜群の奥行きある構成を作れないだろうか。
そんなことを考えながら外の空気を吸いに出たら、庭でちょうどいいものを見つけた。
これはセットとしてそのまま使えそうだ。緑に馴染むものを植物の隙間に忍び込ませたら、難易度の高いおもしろい写真が撮れるに違いない。
すぐに部屋に戻り、緑や茶系の小さなアイテムを探し始めた。
いざほしいとなると案外見つからず30分ほど家中を探し回る羽目になってしまったが、これまでとは一味違ういい画が作れそうな予感がしてきた。
これらのアイテムをどこまでカモフラージュできるかが鍵になってくる。頼む、うまく隠れてくれ!
狙い通り、色的にはある程度まとまりが出た。
形なのか質感なのか集めたアイテムが植物から浮いてしまっているのが少し気になるが、それが逆におもしろい。配置しながらじわじわ笑えてきて、ひとり庭で肩を震わせた。
とても気に入ったので、この写真も採用決定。
難易度高めのお題を一問…
このタイミングで近所の人が訪ねてきたらどうしようとふと我に返り、急いで植物に埋もれたアイテムを回収。急ぎ過ぎたあまり、サボテンのトゲが指に刺さってめちゃくちゃ痛かった。
トラブルもあったが、無事3枚の写真を撮り終えた。
ここまでは採用したい写真を紹介してきたが、配置してみたはいいけどなんか違うという失敗写真ももちろんある。
写真映えするカラフルなものを探すとどうしてもおもちゃばかりになってしまうので、自分のコレクションでカラフルなものはないかと探していたらシーサーが目に留まった。
我が家にはシーサーが40体近くおり、サイズ感もさまざまでいい被写体になりそうだと植物棚に並べたものの、高さがないせいかいまいちな構図に仕上がってしまった。
立体物を使って奥行きのある写真を撮るのは、想像以上に難しかった。
次は、平面に並べた構図を作ってみたい。

