デジタルリマスター 2023年8月14日

「くさい!でもうまい!」おいしいくさやができるまで(デジタルリマスター)

「くさや」をご存じだろうか。独特の香りが特徴の魚の干物だ。いま独特の香り、といったが、これがネーミングの由来ともいわれていて、なんというかこう、ようするにくさいのだ。くさい、だから「くさや」。

正直僕も興味はあったがまともに食べたことがなかった。今回くさやの発祥の地で本場のくさやを買い、そのへんの公園で焼いて食べたので報告させてください。

うまいんだ、これが。

2008年12月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。愛知県出身。むかない安藤。(動画インタビュー)

前の記事:茨城の人が干し芋売りがちって本当なのか

> 個人サイト むかない安藤 Twitter

発祥は都内でした

くさやの発祥の地は東京都内だった。なんと、結構手軽だ。なのになぜ今まで目にする機会がなかったのか。

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とても都内には見えない絵ですが

それは都内は都内でも離島だから。

ここ新島は都心から南へ約160㎞、伊豆諸島を構成する島の一つだ。東京都新島村。この島でくさやは作られている。

島を自転車で走ってみるとたまに干し網を見かけた。

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干し網って便利ですよね。

しかし特にくさくない。

あの干し網でくさやが干されているのだとしたら、もっと町中がにおってもおかしくないはずではないか。それともくさや、実はそれほどくさくないのだろうか。

集落にはくさやの看板を掲げたお店が何軒かあった、が、閉まっていた。

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誰もいないです。

新島は夏のシーズンを過ぎると観光客はほとんど来ないのだという。たぶんいま島にいる観光客は僕一人なんじゃないかと想像する(そしてたぶんその想像は当っている)。

おみやげ屋さんにはくさやが置かれていた。置かれてはいたが、誰も(店員さんも)いないので買えなかった。 

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すみませーん、誰かいませんかー。

この後も町中を自転車で走り回り、なんども同じおじさんに話しかけられたが、くさやのにおいはしてこなかった。商店には干物がうられているが、くさやはおみやげ程度の扱いのようだ。

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干物は普通に売られていますが
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くさやはこんな感じに厳重
いったん広告です

くさやの里へ急げ

ここ新島のくさやは知る人ぞ知る逸品で、都内をはじめ全国的に人気のある珍味だと聞いていた。島で楽しむだけならばともかく、他にも出荷しているからにはどこかで大量に作っているはずだ。地下か、地下にあるのか。

商店のおばちゃんに訪ねてみた。あの、くさやってどこで作られているんでしょう。

「空港に行く途中にあったでしょう、くさやの里ってのがさ。」

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そういやありました、魚のひらきの形の石碑が。
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隣はすぐに滑走路。

確かにあった。空港から町までは歩いてきたのだが、その途中に確かに「くさやの里」と書かれた石碑が建っていた。石碑といえばここ新島には実にさまざまな石碑が建てられている。別の機会に紹介したいとは思っているが、一つだけお見せしよう。

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石碑。

石の話になると長くなるので機を改めたい。ではさっそく見に行ってみよう、くさや工場を。

⏩ くさや、作ってますよ!

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