ホット果汁100%ジュースは美味しいはず
自動販売機に並ぶホットな飲み物はコーヒー系やお茶系が多い。それ以外だと「おしるこ」や「コーンスープ」などだろうか。最近でもないけれど、その並びに味噌汁も売られていたりする。しかし、フルーツ系は少ない。
唯一あるフルーツ系は「ホットレモン」くらい。
しかし、これも果汁100%というわけではない。数%だ。もっとも果汁100%のレモンジュースを飲む勇気はないけれど。もっと一般的な果汁100%のフルーツジュースがホットであってもいいと思うのだ。
ホットにしたフルーツジュースは美味しいと思う。
たとえば「ホットワイン」。ワインはぶどうで出来ている。それをホットにした飲み物が「ホットワイン」だ。味の方はもちろん美味しい。ということは、フルーツジュースをホットにしても美味しいはずなのだ。
ホットオレンジジュース(果汁100%)
せっかくホットで飲むのなら、寒い場所で飲む方がより美味しく感じるだろうと思い河川敷にやって来た。ここでカセットコンロを使い100%ジュースをホットにして行こうと思う。
分かってはいたのだけれど、風が冷たく寒い。
そして、コンロの火力が弱くなかなかホットにならない。来て早々に家でやれば良かったな~と後悔してしまった。
オレンジの匂いが温めることで強くなった。
いい匂いなので嬉しい。味の方は濃厚な味わいにはなるが、フルーツジュース特有のフレッシュさはなくなっていた。20代前半の若者から30代後半の男性になった感じだ。
酸味も強くなっていた。しかしこの酸味はクセになる酸味だった。言葉に出来ない「なんかいい」というやつだ。臭い匂いだけれど、ついかいでしまうのと同じように。
味の評価は平日の17時。
仕事終わりに飲みたい感じだ。安心感に味があるとすればこのような味だろうと思う。飲むとホッとするのだ。酸味にはすっかり虜にされ飲み終わるのが惜しかった。
●ホットオレンジジュース評価:平日17時 |
ホットグレープジュース(果汁100%)
「ホットワイン」があるのだから「ホットグレープジュース(果汁100%)」がマズいわけが無い。飲んでみると期待通りに美味しい。渋みが無くなり優しい味わいになっている。
クセが無くスルっと体の中へと入ってくるのだ。
これが痴漢ならなかなかの腕前。しかし、これは「ホットグレープジュース」なので手放しで褒めることができる。飲んだ時に書いたメモにも「また飲みたい!」と書いてあった。
休日なので寝坊して遅く起きた朝。
もうすぐ昼という時間だ。外は小春日和で、そよ風がレースのカーテンを揺らしている。そんな時に飲みたいのがこの「ホットグレープジュース」。味にクセは無いけれど、優しい味わいがクセになる。飲んだとき満開の桜が見え気がした。
●ホットグレープジュース評価:休日の11時 |
ホットパインジュース(果汁100%)
温めたことで、甘みが増しトロピカル感も強くなった。
ただそのトロピカル感は派手なものではなく、より現地な感じだ。観光客向けのトロピカル感ではなく、そこに住んで初めて感じるトロピカル感、そんな味なのだ。
また酸味が普通に飲むより弱く、まろやか。角がとれて丸くなった感じだ。40代になったパインジュースだ。
昼食タイムを終え、午後の仕事を始めたけれどイマイチ集中できない。窓の方を見ると隣のビルの様子が見える。地味だけれど美人な女性がコピー機の前に立っている。僕もその隣に立ちたい! そんな14時の味だった。
●ホットパインジュース評価:平日の14時 |
ホットグレープフルーツジュース(果汁100%)
一口飲んでビックリ!
フルーツポンチの味がした。グレープフルーツジュースなのにいろいろな果物が入っているフルーツポンチの味がするのだ。これは得だ! と思ったのだけれど、後味が悪い。
苦いのだ。
よく言えば告白してふられた後のようなほろ苦さ。よく言っても苦いのだ。口に入れた瞬間は美味しいだけに惜しい。顔はかわいいのに性格が悪いみたいな感じだ。僕の女性の好みだけを言えばそういう女性は好きだけれど、これは飲み物なのでダメだった。
遅く起きた休日、カーテンを開けてみると雨。
どこに行くでもなく雨音を聞きながら窓から外を見ていた。退屈だ。雨がやみそうな感じも無い。なにか冒険したい。そんな時に飲みたいのがこれだ。必要ない冒険をしたい雨の休日13時にもってこいだ。
●ホットグレープフルーツジュース評価:雨の休日13時 |