星に名前を
夜空、見上げています? 夜空を見るのと、見ないのでは、ある程度は見た方がなんかいいんじゃないか、というのが私の考えだ。だって、夜空には星が美しく輝いているのだ。ロマンを感じる。星空を見るために夜は存在するのだ。
そんな星に名前をつけることができたら、星だけでなく、ロマンも輝き出す。星空を見て、「あれは私が命名した星です」と言えるのだ。いつも夜空に自分の星が輝く。ロマンの渋滞だ。ただ星の名前をつけるのは難しい。
実際に名前をつけるのは難しいのだけれど、北海道は初山別村にある「しょさんべつ天文台」が「マイスターズシステム」というのを行っている。多くの星は名前がなく識別番号が付いているだけなので、そこに名前をつけるというものだ。
もちろん星を所有できるわけではなく、また命名したものが学術的に認められるわけではないのだけれど、初山別村では命名した人の星として登録、保管される。別に学術的ではなくていいのだ。たとえば「絆創膏」は地域によって、リバテープやサビオなどと呼ばれる。それと一緒だ、たぶん。その地域でそう呼ばれるなら大満足なのだ。
申請の仕方
マイスターズシステムに登録するのは難しくない。インターネットでもできるし、郵送でもできる。しょさんべつ天文台のサイトで申込み用紙をダウンロードできるので、それを記入して送るだけだ。
命名のルールは英数字20文字以内。大文字と小文字は区別され、スペースも一文字と数える。非常に嬉しい悩みだった。何と名付けるのか悩むのだ。だって星の名前だ。人生で一度も考えたことがなかった。
「TRUE LOVE」、「Eternal Love」、「Strong Love」など、基本的には「ラヴ」ベースで考えたのだけれど、やはり初めての命名なので、誰が見ても私の星と分かるように、自分の名前にした。過去に登録した人の星の名前も閲覧できるのだけれど、人名が多い印象だった。
どの星にするかは、天文台の方が選んでくれるのだけれど、どの星座に属するかは自分で選ぶことができる。しょさんべつ天文台に行くと、命名した星を見せてもらえるため、もし行く予定がある場合は、行く時期に観察できるものを選ぶとよい。
あとは郵便振替払込用で3000円(1口)を払って、私の場合は郵送した。楽しい時間だった。どの星座にするか、どのような名前にするか、もうロマンを感じずにはいられない時間だ。ロマンが常に隣に座っている感じ。目が合って、数回は会釈した気がする。ロマンに会釈、ロマンだ。
郵送してしばらくすると、登録証が届く。これがもう本当に立派で3000円でいいの? と思ってしまう出来で、めちゃくちゃ満足した。所有欲が100を超えて、300くらい満たされるのだ。ちなみに100がマックスの場合で300です。
星型のアクリルに私の名前と命名した名前、星の番号などが記されている。立派な登録証だ。まだ「Jinushi Keisuke」という星を見たことがないのだけれど、愛着がわいている。さぞ光り輝く星だろうと思う。雨でも輝く星かもしれない。
小さなアクリルはUVライトで光る。これは持ち運び用。なんとこの小さなアクリルを持ってしょさんべつ天文台に行くと、無料で入場でき、さらに命名した星を65cm望遠鏡で観察させてくれるのだ。最高ではないか。自分の星、見たいに決まっている。
竜座にある星だそうだ。星の色は白。私は竜のように勇ましく、ホワイトなイメージなので、ピッタリと言える。距離は380光年。歩いていくには難しいけれど、宇宙なのでそもそも歩いていくことはないので、一番いい距離感だと思う。ちなみにどの距離でも、一番いい距離感と私は言うタイプです。
ということで、「Jinushi Keisuke」と命名された星を、初山別村のしょさんべつ天文台まで見に行くことにした。私は東京に住んでいるので、初山別村は正直遠いのだけれど、自分が命名した星なのだ。この曇りなき眼で見たいのだ。



