特集 2023年5月30日

ホルンの形に巻けない僕たち

ホルンとケーブル

ホルンの巻き方がかっこいい。身近なケーブルも、そのように巻いてみたいと思った。

1987年東京出身。会社員。ハンバーグやカレーやチキンライスなどが好物なので、舌が子供すぎやしないかと心配になるときがある。だがコーヒーはブラックでも飲める。動画インタビュー

前の記事:本の帯を本以外にも


ホルンの巻き方がかっこいい

トランペットやトロンボーンなど、金属製のマウスピースで音を出す楽器を金管楽器という。

1本の管をぐるぐる巻いたような形をしているのだが、中でもその管が長くて複雑に巻いてあるのがホルンである。

こういうやつ

かっこいい。こんな風に長い物を巻きたいと思った。 

本物のホルン

そんな話を企画会議で出したら、本物をレンタルする許可をもらった。本物を観察して、ホルンの巻き方を学んでいいというのだ。

なんて贅沢な、模型とかでよかったのに。そう思ったが本物を見ると遠慮していた気持ちは吹き飛んでしまった。本物のホルンかっこいい。

本物志向。セレブの子育てと同じ

ケーブルをホルンのように巻きたい

そして、有無を言わさぬ本物を前に何をするかというと、この形にケーブルを巻いてみたいと思うのだ。

ホルンとケーブル

長いケーブルがホルンのように巻いてあったらかっこいいだろう。

撮影現場の経験がある方は長いケーブルを上手にかっこよく巻くが、それとは別のベクトルでかっこよさを演出できる。

ホルン巻き。うまくいったら家のケーブル全部ホルンで巻こう。おしゃれだし実用的かもしれないし。 

人も呼びました。一番右が筆者

経験豊富な大人が4人、そして本物のホルン。盤石な体制である。さあ、巻こう。 

暗雲

ホルンを中心に置いて、それぞれケーブルを選ぶ
難易度が低いものがあってもいいだろう、と思って太い針金も持ってきた。窪田さん担当
ワイワイ話しながらやろう

「ここどうやって巻いた?」「一人だけうまい!」などと言い合いながら楽しくやろうと思っていた。そう、実際楽しい雰囲気のまま作業ができた。「会社の研修で流行るかも」などという意見すら出た。 

安藤さんのホルン
窪田さんのホルン
僕のホルン

…楽しく、楽しくやろうと思っていた。実際楽しかったのだが、成果物が思っていたのと違う。これはアレだ。ヘタだ。

一度はっきり言っておこう。ヘタだ。僕たちは。 

林さんはケーブルを固定したくてテープで机に貼っていた

「巻く」というテーマから遠ざかる捨て身の工夫。それでもなお、ヘタだ。 

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努力とは

作業中、僕は早々に気持ちが折れ、全然ホルンにならないケーブルを前に呆然としていた。

そんな僕を見て「頑張りなよ」と声をかけてくれたのが林さん

そう、発案者の僕がしょげていてはいけない。時間の限りひたむきに頑張らなくては。そう思って一生懸命作業をする林さんの手元を見るとこれがある。

011.jpg
努力は報われない

ひどいキャプションを付けてしまった。しかし努力の先にあるものがこのホルンだとしたら僕たちは努力を続けるべきなのだろうか。

みんな自分のこととして考えてほしい。

010.jpg
この後、僕一人居残りで作る時間があり、なんとか皆さんに納得してもらった僕のホルン

⏩ どうなるこの企画!

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