特集 2025年11月20日

北海道生まれのチェーン店「とんでん」が地元にあったので行く

ある時、散歩をしていたら見慣れないお店を見つけた。「とんでん」というお店である。そのときは「聞いたことがない店だな」と思ったが、あとで調べたところ北海道発祥のチェーン店らしい。

北海道に行きたいと常々思っていたので、とんでんに行こうと思う。これがおれの北海道だ。

1988年神奈川県生まれ。普通の会社員です。運だけで何とか生きてきました。好きな言葉は「半熟卵はトッピングしますか?」です。もちろんトッピングします。(動画インタビュー)

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歩いていたら見つけたチェーン店

神奈川県大和市にある大和駅。相鉄線と小田急線が走っており、朝方などは人が多い。あと駅前にいっぱいチェーン店があるので好きな駅である。

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最近、和風パスタの店「五右衛門」ができた。絶対に行きたい。

そんな大和駅から少し歩いてみようと思い、ぶらぶら歩いていたら見慣れないお店を見つけた。

それが「とんでん」というお店だ。

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北海道生まれと書いてある。どこの中学?

とんでんは1968年に北海道の札幌市で和菓子の販売からスタートし、1973年にとんでん鮨、さらに1978年に埼玉県で和食レストランとんでんをオープンし、北海道と関東を中心に展開しているチェーン店だ。

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もうおせちの季節か。1年が早い。

和食のお店なのでおせちの販売をしている。こういうちゃんとしたところのおせちって食べたことないかもな。

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とんでんのおもてなし

店内に入る。お客さんの年齢層が高めで落ち着いた雰囲気である。学生のいないファミレスって初めてきたかもしれない。

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おせちの試食もあるが、そんなことより大安吉日で縁起がいい。今日、宝くじ買いたい。

席に通されると、そんなにメニューを見せてくれるんですか?と思うぐらいメニューがある。一日中見られる量。マンガ喫茶か?

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これがとんでんのおもてなしの心。流行語でおもてなしってあったな。
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すみません。ここから長考に入ります。
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「とんでんとはこれ!」というメニューがある。え、もうこれにする?

何を食べようかなとメニュー表を見たら、「さざんか」といういろんなものてんこ盛りの御膳がおすすめらしい。これ、法事のときにしか食えないやつだ。

さらにメニュー表を見ていたら、別のメニューも見つけた。

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ジャンボ茶碗蒸し。茶碗蒸しにジャンボがつく世界線に我々は生きている。

茶碗蒸しって小さくて最初にちょっと食べるイメージだろう。これは普通の3倍らしい。そんな量食べたことないので、どうなってしまうかわからなくて不安。

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北海道だから海鮮食べたいよな。
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でもなー豚丼も食べたいな。豚丼って帯広で有名じゃないですか。マヨネーズかけて食べたい。

かなり迷っている。どうする、いったん家で寝てから考える? いや、いっぱいあるやつにするか。

そう思っていたら違う席の人が豚丼を頼んでいた。あ、マスター自分もそれください。

あと、ついてくる茶碗蒸しがプラスいくらかでジャンボにできるらしい。ジャンボにさせてください。ジャンボ。尾崎でしか聞いたことがないなと思ったけど、年末ジャンボ宝くじで毎年聞いている。1等当たってくれ。

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やってきたジャンボたち

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やってきた豚丼。こんなのおいしいに決まっている。
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え、お汁のお椀が2つある。

まあ、小さいのがジャンボ茶碗蒸しだろう。これでも大きいなと思った。そして味噌汁のつもりで大きいお椀を開けたら、それはすごいものだった。

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大きいお椀を開けたら、
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茶碗蒸しだった。ジャンボが過ぎるだろう。

見たことのない量の茶碗蒸しで笑ってしまう。きっと風邪をひいていたらジャンボ茶碗蒸しだけでお腹いっぱいになる量だろう。でも、元気なので5杯食える。食わせてください。お腹いっぱいになりそうだな。

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あとこれは普通に食べたかった蒸し牡蠣です。
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いったんお茶を飲んで落ち着こう。
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まずは熱々の茶碗蒸しを食べるか。
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思っていた5倍熱かった。
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いや、熱いな!

茶碗蒸しで感じたことのないずっしりとした重み。ジャンボの名はだてじゃない。食べてみると、出汁の味が優しくもしっかりと感じられ、具も栗やキノコ エビ、いろいろと入っていて食感が楽しい。

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そして豚丼。
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肩ロースに甘辛い味が絡み合っておいしい。最高、最高裁判所。勝訴。

豚丼は、ほどよい脂身と、この甘辛い味。体が求めている味だ。最近、こういう甘辛い味のものを食べていなかったので、甘辛い味のおいしさに心が震えている。

ありがとう、甘辛い味を作ってくれた人。

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あと、この茶碗蒸し、箸休め的に食べるのにいいな。出汁の風味が心をほっこりする。

最近、寒くなってきたじゃないですか。そんな中、このジャンボ茶碗蒸しを食べると心がほっこりすると同時に「こんな量の茶碗蒸し食べたことないし、食べても食べてもずっとあるな」という気持ちになる。そんなありがたい話があるかよ。

あと、今日はじめて知ったことなのですが、茶碗蒸しってお腹にたまるね。あれは無限に食べられるものだと思っていたよ。

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暑がっていたら、ジョッキで水をくれた。ありがとうございます。水をジョッキでくれて。

あまりにも汗をかきながら半袖で食べていたら、ジョッキで水をくれた。周りを見ても誰もジョッキで水を飲んでいる人がいなかった。このサービス精神のよさがとんでんである。

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このあと、北海道名物のハスカップのソフトクリームを食べた。

ハスカップのミニソフトクリームをデザートを食べた。甘酸っぱい味がした。青春ってこんな味だったのかな。なかったなこんな青春。

でも、はじめようと思ったときが青春のはじまりだから。はじめよう、おれたちの青春。


行ったことのないお店であったが、メニューの豊富さと北海道感のあるメニューたちに心がおどって北海道に来た気持ちになれた。

また、北海道に行きたい。ガラナを飲みたいと思います。

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箸入れを見たら、茶碗蒸しがキャラクターになっている。かわいい。

 

編集部からのみどころを読む

編集部からのみどころ
「肩ロースに甘辛い味が絡み合っておいしい。最高、最高裁判所。勝訴。」でめちゃくちゃ笑ってしまいました。「最高」からの「最高裁判所」でただのダジャレかと思いきや、そこから勝訴でハッピーな方に持っていき、食の喜びの表現へと変える。短文の中に技巧が詰まっています。それと顔芸を一緒にやる男、江ノ島茂道です。(石川)

10周年トークイベントをやります

デイリーポータルZに入ってから10周年を迎え、それを記念にして爲房さんが企画をしてくれました。

この話、飲み会の席で決まったのですが、
爲房「今度イベントやりましょうよ」
江ノ島「いいですね」
と社交辞令的な会話かと思っていたら本当にやることになって焦ってます。

爲房さんがめちゃくちゃにはりきっていろんな企画を用意しているので、それに対抗してめちゃくちゃ面白いパワポを作ろうとしています。

みんな来てくれ。配信もあるよ。

 

おまけ

相手の隙をつくようなことをしてごめんな。今度は正々堂々やろう。

そう思って調べたら意外と近くに別の店舗があるのを見つけたので行くことにした。一軒目と同じ日に。別の店舗にしたのは、あいつまた来たのかと思われるのが恥ずかしいから

とんでんのダブルヘッダー。

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