発明している?
身近なものが発明された年を可視化すると、「生命維持」の観点で重要なものから順に発明されている傾向にあることがわかった。
当サイトの記事たちは、「生命維持」の観点では最下位にあるものだろう。……ということは、我々は今後も新しい記事を生み出し続けるべきということか?それが人類の娯楽になるのなら本望だ。
続いて洗面所で、歯磨き関係のアイテムを見てみる。

1498年、中国の皇帝が世界初の歯ブラシを使い始めたそうだ。それまではどうしていたかというと、小枝の端をほつれるまで噛み、ほつれた端の部分で歯を磨いたり擦ったりしていたという。先人には悪いけど、いやだなぁ、と思う。痛そう。歯ブラシのある時代でよかった。
糸ようじを発明したのは小林製薬の社員だ。新幹線の車内で外国人がデンタルフロスを使っているのを小林製薬の社員が見かけ、「一体あれは何だ!」と衝撃を受け、つまようじに慣れた日本人向けにアレンジすることで生まれた。
デンタルフロスもマウスウォッシュもチューブ歯磨きもここ200年ぐらいの代物だ。どんどん便利な世の中になっていく。虫歯になっている場合ではない、歯磨きを頑張ろうと思った。
水回りつながりでトイレも見てみた。

水洗式トイレは紀元前2200年ごろには存在したそうで、イラクのメソポタミア文明の遺跡で見つかっている。
水洗式トイレと文明には双方向の関係がある。どういうことかというと、文明の発展が水洗式トイレを生み出し、その水洗式トイレによって感染症が激減し、人々の寿命が延び、ますます文明が発展していったというわけだ。
私からすれば、水洗式トイレはもちろんのこと、温水洗浄便座も必須である。たまに海外に旅行に行くとホテルのトイレに温水洗浄便座がなく、お尻が擦り切れるまでトイレットペーパーを使ってしまう。温水洗浄便座を発明してくれた人、本当にありがとう。
スリッパは1868年、明治元年に日本で生まれた。座敷で靴を脱ぐ習慣のなかった外国人が畳の間に土足で入ろうとしてトラブルになったのがきっかけだそうだ。文明開化の産物である。
最後に、家電量販店の案内図を見てみよう。

1階で売られているスマートフォンだが、発明自体は意外と早く1992年だ。しかし、普及し始めたのは2010年以降である。そう考えると1階で売られているものは、「変化の激しい最先端のもの」と言えそうだ。1階の商品は路上の多くのお客さんの目に触れるので、集客のためにそうしているのであろう。
逆に2階以上では、下の階ほど「昔からあるもの」で、上の階に行くにつれて「新しいもの」となる傾向があるように見える。また、下の階ほど「生活インフラ家電」で、上の階ほど「娯楽商品」とも言える。

どうしてこうなっているんだろう。おそらくそれは動線設計の話で、上の階にはゲーム・おもちゃ・PC・カメラといった「頻繁に買いに行きたくなるもの」を配置し、エスカレータでのぼる途中にテレビ・エアコン・洗濯機といった「めったに買わないもの」を目に触れさせることで、「そういえばそろそろ古くなってきたし、買い替えるか」と気づかせようとしている。
で、現代人にとっての「頻繁に買いに行きたくなるもの」は「娯楽商品」であり、それは生命維持の観点からは優先度が低いので発明時期としては新しく、逆に、「めったに買わないもの」は「生活インフラ家電」なので生命維持の観点から優先度が高く、発明時期が古い。
「人類が何を先に必要とし、何を後から求めてきたか」という文明の発展史が、 ビル全体のマーケティング戦略上の都合とぴったり合わさり、ビルの縦軸にそのまま刻まれているのだ。あ~、面白いですね。おわり。
身近なものが発明された年を可視化すると、「生命維持」の観点で重要なものから順に発明されている傾向にあることがわかった。
当サイトの記事たちは、「生命維持」の観点では最下位にあるものだろう。……ということは、我々は今後も新しい記事を生み出し続けるべきということか?それが人類の娯楽になるのなら本望だ。
【付録】記事内に登場したアイテムの発明年とその根拠はこちら (Googleスプレッドシートが開きます。)
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