桜よりも短い命の花
小松菜の根元の断面は薔薇だ。
花の存在に気づいてから、切るときにいつも断面を見るようになった。小松菜だけでなく、葉物野菜はそれぞれ根元に独自の花を咲かせている。
しかし、料理では使わず捨てられがちな部位である。咲いてからすぐに捨てられてしまう花。桜よりも短い命である。
この束の間の命、もう少しだけ長く愛でられないものか。
……そうだ!花束にして部屋に飾ってみよう。
出来上がったのがこちら。
部屋のすみに飾ると、生活の質が上がっている感じがした。完全に花と同じ効果がある!!
どのように作ったか説明していこう!
花に茎をつける
野菜を買いに行ったら、葉物系がセールで全部売り切れていた。スーパーをはしごし、確保した野菜がこちら。
……このあと何の料理作ればいいんだろう。オール葉物カレー?
まぁ全部使いやすい野菜だし、何とでもなるだろう!
とりあえず、料理の前に花束にしよう!!
まずは小松菜を刺してみよう。
気品あふれる立たずまいである。美しい……!
次はチンゲンサイを刺してみよう。
きっと枯れるときは、一枚ずつ花びらが散るのではなく、花ごとぼとっと落ちるタイプの花である。ダイナミックな一輪。
最後はほうれん草!
最後は綿毛になって飛んでいきそう。かわいい〜!
枝分かれさせたらたんぽぽじゃなくなったけど、なんかこういう花ありそうという雰囲気になった。こっちの路線でもつくろう。
内職
花束にするにはたくさん作らなければならない。あとはひたすら量産するだけである。
先日仕事を辞めて無職なので、「今何してるの?」と親戚から結構連絡が来ているのだが、この写真を見たら生活に困ってる風に見えるのではと思い送るのをやめた。
完成
そうこうしている間に花束が完成!!
部屋に緑があると、空気が浄化されていく。花を飾ると風水的にいいと聞いたことがあるが、葉物の根元を飾っても同じ効果があるに違いない。
アクセントに何かないかなと探して、家にあったサニーレタスと建築模型用の草みたいなやつを追加してみた。
野菜によく巻いてある紫のテープを意識して、リボンも紫にしてみた。
せっかくなので花瓶にも生けてみよう!
あまりにも良すぎるので、1日部屋に飾ることにした。
料理で捨てられることが多い根元の部分だが、きれいに洗えば 普通に食べられるし、栄養も多いそう。歯応えがあるので私はよく漬物にしている。
今回は大量の葉物達と一緒に鍋にすることにした。
1日花として飾っていたからか、根元の部分を食べるとき、食用の花を食べるときのようなドキドキした気持ちになった。同時にものすごくビタミンを摂っている気持ちにもなった。
飾れて、しかも食べられるなんて最高である。今後も野菜の根元に咲く花を愛でていきたい。
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