特集 2019年8月27日

優勝は『とうもろこしご飯ライス』 〜『味ご飯ライス』食べ比べ

味のついたご飯と白いご飯をカレーライスみたいに盛るのが、味ご飯ライスです。

炭水化物と炭水化物の組み合わせはおいしい。このことを無邪気に応用して『味ご飯ライス』という食べ物を考えた。6種類食べてみたので様子をお伝えします。

1987年東京出身。会社員。ハンバーグやカレーやチキンライスなどが好物なので、舌が子供すぎやしないかと心配になるときがある。だがコーヒーはブラックでも飲める。動画インタビュー

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炭水化物と炭水化物の組み合わせはおいしい

人は、ラーメンにチャーハンをつけるしパンに焼きそばを挟む。炭水化物に炭水化物だ。栄養に偏りがあったとしてもおいしいので食べてしまう。

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焼きそばパン

それなら、ということですごく近い炭水化物同士を組み合わせたメニューを考えた。『味ご飯ライス』である。

ぼんやりしていそうだ

味ご飯ライスとは、カレーライスのカレーのところが味のついたライスに変わり、それをカレーライスのライスのところと一緒に食べる食べ物である。

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こうです。

カレーライスって、『カレーの辛味』と『ライスの甘味』という異質なものの組み合わせで個々にはない魅力を増幅させる食べ物だ。ボケとツッコミのような関係と言えるだろう。

それを、『ライス』と『味のついたライス』という組み合わせに変えた。ツッコミと、ほんの少しボケるツッコミに変えたのだ。「…その漫才はおもしろいか?」「友達同士の会話みたいにならないか?」とも思うが、食べ物の場合はどうなるだろう。

以下の、6種類の味ご飯ライスを食べたので順にレビューします。

1.チャーハンライス
2.炊き込みご飯ライス
3.チキンライスライス
4.とうもろこしご飯ライス
5.カレーピラフライス
6.酢飯ライス

ちなみにおかゆライスは『味ご飯』とは呼べないかな、と思い候補から外した。そしてなんとこちらの記事(「おかゆライスを食べてみる」)で食べているので併せてご覧ください。 

1.チャーハンライス

最初はチャーハンライスにした。なぜだか分からないが想像しうる味ご飯ライスの中で一番馴染みがある。食べたことないのに。

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でも作ってみて「見たことはないな」と思った。名前への既視感だけが残った。
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食べる。

全然悪くない。おいしい。チャーハンだけだと塩辛くて飲み物をたくさん飲みたくなるけど、それがない。

味ご飯ライスは全体的にぼんやりした味になるだろうなと思っていたのだが、これはすごくいいぼんやりさである。チャーハンの味をご飯がほどよくぼんやりさせている。

チャーハンとライスの割合で味に変化がつけられるので、普通にチャーハンを食べた時より満足感もある。

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ぼんやりさ3、また食べたさ4
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ぼんやりさを例えていきます。チャーハンライスはこのくらい。
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これでもいいです。

2.炊き込みご飯ライス

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マイタケの炊き込みご飯です。

想像通り、すごくぼんやりした味がする。全部米なんだけど、ところどころに味がある。豪快に炒め物を作ると調味料が混ざりきらなくてたまにこうなる。

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写真を見返すと、目をつぶっていた。
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何回撮っても目をつぶってしまう。味を探しているのだ。

味を探す味である。マンガの中に描かれているマンガ。服を買いに行くための服。自分探しで終わる人生。

とにかくものすごくぼんやりしていた。

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もうぼんやりさ5が出た
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この位のぼんやりさです。
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これでもいいです。
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赤色がぼんやりする。
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「こんな感じだったんだー」というぼんやりした感想が生まれます。

3.チキンライスライス

ライスって2回言ってる。

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色はきれいだ。
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食べる。

これが思ったよりもぼんやりしていた。チキンライスの甘さとライスの甘さが似ているのだ。全体としてうすら甘いライスを食べている印象になった。

もうずーっとうすら甘い。和菓子の落雁みたいな味。チキンライスに入っているグリーンピースが違う味で大変助かった。もっともっとあってもよかった。

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ぼんやりさ4、また食べたさ2
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分かりそうで分からないと思って調べたら、全然知らない魚だったりする。

4.とうもろこしご飯ライス

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コンビニにとうもろこしご飯のおむすびがあったので、味ご飯ライスにしてみる。
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とうもろこしご飯ライス。
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これが意外とおいしかった。

胡椒の効いたとうもろこしご飯と白いライスが合う。辛味と甘味だ。そしてとうもろこしのツブツブがすごくいい。食感のアクセントって大事なのだ。グンといいものを食べた気持ちになった。

確かにぼんやりした味だが、それがいい、という食べ物だった。

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また食べたさ5。
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ぼんやりさは3なのでこの程度だ。
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この部分、ぼんやりしたイメージしかない。
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全然光ってなくても「あー、光ってる光ってる!」とか言います。

5.カレーピラフライス

ここでカレーライスに限りなく近いけど違う、という食べ物を作ってみよう。

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ご飯でできたカレーライス。

カレー味のご飯をカレーとして、白いご飯の隣に盛った。カレー味のライスがカレーの役でそれとライスを一緒に食べるのだ。カレーとかライスとかいっぱい言っているので、もはやこれもカレーライスということでいいだろう。

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食べる。

おいしかった。かなりカレーライスだった。食感が全部ご飯、という事実以外は味も香りも全部カレーライスだ。だからぼんやりした感じもない。

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でもまた食べたいかというと、それなら普通にカレーライス食べるな、と思った。
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目の前にあるのでぼんやりさ0だ。
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何を言ってるんだ、さっきから。

ぼんやりさ0のものを考えていたら、帰ってこれなくなるかと思った。気を確かに持とう。

6.酢飯ライス

味ご飯ライス食べ比べ、最後は酢飯ライスにした。

担当編集の藤原さんに「味ご飯ライスの食べ比べをやりたい」と相談したら最初の返信が「酢飯ライスがラインナップにあるといいですね」だった。

確かにあるといい。気になるからだ。

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初めて酢飯を作った。

思っていた味のものができて嬉しかった。ご飯って放っておくとすぐ冷めるのに、冷まそうとするとなかなか冷めないですね。

そして白いライスの隣に盛る。

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白い。
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白いな。

どこかに境界があるのだ。どこからかが酢飯でどこからかがライス。

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出た、うすら甘いやつ。遠くを見る。

うすら甘い。生暖かくてモワーっとした夏の湿気みたいな甘さがどこまでも続く。寝苦しい時に見る夢の中にいるような気持ちだった。つまり抜群にぼんやりしていて、あまりおいしくはない。

大切な人とつまらないことでケンカをしてしまったら、お互い向かい合って酢飯ライスを食べるといいと思う。

冷静になれるどころか、それを軽く通り越して朦朧としてくる。何に怒っていたか忘れる味なのだ。

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ぼんやりさ10。
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ぼんやりさ10なので今までとレベルが違う。
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こんなこと言い出したら終わりだ。

優勝は『とうもろこしご飯ライス』

以上6種類であった。

優勝は、おいしさ、意外性、食感の大切さに気づかせてくれたことを評価して、『とうもろこしご飯ライス』とします。

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おめでとうございます!

そして今回、味がぼんやりすることに焦点を当てたが、ぼんやりした味のもの、全然嫌じゃない。むしろ好きだ。

濃い味をおいしいと思い過ぎない方がいい。機会があればどんどん味をぼんやりさせていこう。

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そういえば、蒸しパンが好きだ。

たくさん例えた

記事の中でぼんやりしたものがたくさん出てきたが、デイリーポータルZのイベント『似顔絵バイキング』の間にすべて考えた。楽しかった。

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お客さんがいない時間は、世の中のぼんやりしたものを考えていました。
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