特集 2022年12月1日

ジョージア式の宴会を試してみたら、タマダがクヴェヴリワインでガウマルジョス

クヴェヴリで造られたアンバーワインを注ぎ合い、タマダが「ガウマルジョス」を連呼する、ジョージア式宴会・スプラ。

慣れない用語ばかりで難解なように思えるが、在日ジョージア大使館に教えを乞うて実践してみたところ……これが最高に楽しい!

日本ソムリエ協会認定ワインエキスパートの花屋。花を売った金で酒を買っている。

前の記事:ドライフラワーでリースつくるよ〜〜〜

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ジョージアという国をご存知だろうか。

南コーカサスに位置する共和制国家で、西を黒海、おとなりロシア・アゼルバイジャンを飛び越えると東はカスピ海に、挟まれるように位置する。

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筆者のようにコーカサス地方がどの辺かがわからん人向け、ざっくり世界地図(国境などはGoogleMapを参考にしています)。

コーカサス地方はワイン醸造の最古の地といわれている。
紀元前6,000年頃の遺跡が見つかっており、後述する独特な製法と合わせて、2013年にユネスコの無形文化遺産に指定された。

そんなワインの国らしく、ジョージアには独特な宴会の作法があるらしい。
「სუფრა(スプラ)」と呼ばれるその宴会は12時間(12時間!?)も続くことがあり、地域の伝統料理がふるまわれ、老若男女が混声合唱を楽しむという。
筆者はジョージアワインの大ファンだ。
ぜひこの「スプラ」を体験したいと思い、その作法や段取りについて質問するメールを、在日ジョージア大使館に送ってみた。

そしたらなんと、返事がきたのだ。

今回は、その回答と書籍などの文献をもとに、異国の文化と酒が大好きなメンバーとスプラに挑戦してみようと思う。

 

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まずは出席者の紹介。デイリーポータルZライターのSatoruさん岡田悠さん、JUNERAY(筆者)。そして我々全員の担当編集である、石川さん。

Satoruさん、岡田悠さんのお二人は旅行をこの上なく愛し、「旅のラジオ」というラジオを配信している。ものすごく面白いので一度は聴いてみてほしい。

 

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しかし開催場所はデイリーポータルZ編集部があるオフィスの会議室だ。

石川:ジョージア式の宴会を開催すると聞いてきましたが、場所はここでよかったんですか?

JUNERAY:本格的な宴会は大規模なようなので、今回はあくまで予行演習としましょう。いつかジョージアの宴会に招待されたとき、堂々と振る舞えるようイメトレです。

岡田:スプラって、ふつうの飲み会と何が違うんですか?

JUNERAY:独特な作法というか、進行方法があるみたいなんですよ。大使館からのお返事と、書籍やYoutubeから得た情報をまとめた資料を作ってきたので、まずはこちらをご覧ください。

 

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読み合わせから始まる謎の宴会。

 

ジョージア式宴会「スプラ」には、進行役となる「タマダ」と呼ばれる人が必要です。

宴会はまず、年長者やホストが「タマダ」を指名するところから始まります。

(JUNERAY作成資料より)

ポイント①
スプラ…宴会のこと
タマダ…宴会の進行役のこと(いわゆるトーストマスター)

 

石川:知らない単語がどんどん出てくる。ホストと進行役は別の方なんですね。

岡田:ボードゲームみたいですね。

JUNERAY:今回のホストは私ですが、タマダはSatoruさんにお願いしようと思っています。

Satoru:え、僕!?

JUNERAY:はい。なぜなら「タマダにはどういう人が適切か」を大使館の方に質問したら、このような回答だったからです。

 

Q. 書籍『ジョージアのクヴェヴリワインと食文化: 母なる大地が育てる世界最古のワイン伝統製法』のスプラについての説明に、タマダになれるのは家主や長老と記載がございました。全員が別の家の者の場合は、どのようにしてタマダを選出いたしますか。 
 
A. タマダというのは、大変な重責です。信頼されてまとめる力のある人が選ばれます。
(在日ジョージア大使館への質疑応答メールより)

 

岡田:「信頼されてまとめる力のある人」。

Satoru:JUNERAYさんがホストと兼任するんじゃいけないんですか?

JUNERAY:どうやら女性はタマダにならないらしいんですよ。「ジョージアのダンスのように、男性が女性にアプローチし、敬意をもって乾杯する」とのことです。

石川:だったらSatoruさんが適任ですね。

 

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全員からの推薦により、タマダに着任。

Satoru:それはいいですが……タマダって、具体的になにをしたらよろしいんでしょう?

JUNERAY:それはこちら、スプラの進行についての記載をご覧ください。

 

ホストがタマダを指名したら、タマダはまず「ここに集った理由」を説き、その場の全員の友愛に乾杯します。
その際の掛け声は「ガウマルジョス(あなたの勝利を祝して/我々の勝利に)」で、杯の中のワインを飲み干します。
その後、一人ずつ(タマダが決めたテーマに沿って)短いスピーチをし、乾杯を繰り返します。
(JUNERAY作成資料より)

ポイント②
ガウマルジョス…乾杯の音頭

 

岡田:混乱してきた。「スプラ」はジョージア式の宴会で、「タマダ」が進行役で、乾杯の音頭が「ガウマルジョス」?

JUNERAY:そうです!一人ずつ話をしていって、タマダがそれについて乾杯を促すターン制らしい。「どういうタイミングで乾杯するんですか?」と質問したら、こちらの回答でした。

 

タマダは、スプラにおいてもっとも大事な構成要素の一つです。オーケストラに例えるなら、指揮者のような役割です。次々と乾杯のスピーチをするのも大事ですが、全体の温度をしっかりとくみ取って、どのようなタイミングでどのような言葉を発するかによって本当に力量が試されます。また、乾杯をすることよりも、宴会を経ていかに参加者を楽しませ充実した時間を作り出せたかが最も重要とされます。
実際の乾杯の頻度は宴会やタマダによっても変わりますが、12回ほどが私はよい宴会だと思います。
スプラは茶道によく例えます。なぜなら、ともにただ飲むだけではなくその中に深い哲学や達成すべきゴールがあるからです。また乾杯の部分は寿司のネタに例えます。お寿司は12-15ネタほどが2~3時間で出てくるところが似ております。
(在日ジョージア大使館への質疑応答メールより)

 

JUNERAY:乾杯は神や平和、友人、家族などに捧げられるそうです。

石川:具体的なルールがあるというより、全てタマダの腕次第というような感じですね。2〜3時間の宴会で12回も乾杯するんだ。

Satoru:オーケストラの指揮者!ワインを楽しむだけの集まりと思って来たら、意外と大変な仕事だぞ……。

岡田:寿司ネタに例えてくれるあたり、大使館の担当者さんはおちゃめな人だろうな。

JUNERAY:とりあえず始めてみましょう、やってみないと感覚が掴めない気がする。

 

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土に埋められるワイン、これでもかとチーズが入ったパン

JUNERAY:ジョージアには独特な製法のワインがありまして、今回いただくのはこちらです。

 

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ヴァジアニカンパニーの、「マカシヴィリワインセラー ムツヴァネ 2018年」

岡田:ジョージア語のラベル、ぜんぜん読めなくて面白い。これはどんなワインなんですか?

JUNERAY「アンバーワイン(琥珀のワイン)」と呼ばれるもので、白ブドウの皮や種ごと、土に埋めた素焼きの甕で発酵させるんです。何ヶ月もの時間をかけて、きれいな琥珀色とほどよい渋みをもつワインになります。

 

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このイラストに描かれているのが埋められる素焼きの甕、その名もクヴェヴリ。

Satoru:土に埋める発酵食品はいろんな国にありますよね。温度の変化が少ないのがいいとか。

JUNERAY:ワインのほか、スプラには料理が必須とのことだったので、ジョージア料理も2品ほど作ってみました。シュクメルリと、ハチャプリです。

 

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シュクメルリはニンニクを効かせたシチューのような料理。鶏肉をたっぷりのおろしニンニク、塩と胡椒で炒め、
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サツマイモと合わせて牛乳、バター、チーズなどで煮込むとこんな感じに(保存容器に入れた上で大量の保冷剤と共にクーラーボックスに入れて持ち込んでいます)。
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ハチャプリはチーズの入ったパン。小麦粉を牛乳で捏ね、発酵させた生地に……
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卵と大量のチーズ、バターを混ぜたタネを詰められるだけ詰めます。
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平たく形成したら、フライパンでじっくりと焼いて完成。溢れ出るチーズをなだめながら火を通すのはけっこう難しい。
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ジョージアでは「パンを食べよう」は「宴会をしよう」という意味になるそうだ。以前筆者が苦しみつつ作っていた、小麦粉と塩と水だけの野生酵母パンも焼き、共に楽しんでもらうことにした。いまだにパンはうまく膨らまない。
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石川さんが持って来てくれたボルシチ(酸味のあるスープ料理)を添えたら簡易スプラのセッティング完了。ボルシチはロシアのイメージが強かったが、ジョージア含む東ヨーロッパ、北アジアで広く食べられているそう。

ポイント③
・クヴェヴリワイン…土に埋められた素焼きの瓶で造られるワイン
・アンバーワイン…クヴェヴリワインの中で、白ブドウから造られる琥珀色のワイン
・シュクメルリ…ニンニクたっぷり鶏肉とサツマイモのクリーム煮
・ハチャプリ…大量のチーズ入りパン
・ボルシチ…酸味のあるスープ

 

Satoru:いいですねえ、僕はジョージアに渡航したことがありますが、食事が本当に素晴らしかったのを思い出しました。毎日食べるものが楽しみだったのはイタリア以来でしたよ。

JUNERAY:ジョージア料理は日本人にも馴染みやすいといいますよね。一時期松屋とか、ファミリーマートでも売り出されていたはず。

岡田:ニンニクの効いたシチューとチーズパンって考えたらおいしくないはずがない。

 

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アンバーワインは注ぐとこんな色。通常のオレンジワインよりもやや濃いめで、ぱっと見ブランデーのよう。

 

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まずはSatoruさんのスピーチから。「今日集った理由」を説き、トークテーマを設定します。

Satoru:えー、本日はジョージアのワインを飲もうということで、たいへん楽しみにして僕たちはここに集いました。世界の情勢も不安定な中ですが、人は食事をしながら戦うことはできないといいます。今日のテーマは「平和」にしましょう。

岡田:平和!ちょっと頭を使いそうですね、「スマートな仕事のサボり方」とかだったら上手に喋れるんですけど……

JUNERAY:岡田さんが仕事をサボっている話は記事にできないので大丈夫です。それではスプラを始めましょう。

 

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ガウマルジョス!!

(※本来は立って乾杯しますが、撮影のため前の2人に座っていただいています。)

始まりはいつも鮮明で、終わりはなぜかよくわからない

岡田:それじゃあさっそくいただきまs ……

JUNERAY:岡田さん!待って!

岡田:えっ

JUNERAY:参考書籍によると、最初の乾杯でタマダがワインを飲み干したら、ゲストも一言ずつ挨拶して、同じようにワインを飲み干すらしいです。

石川:もしかして、乾杯のたびにグラスを空にしなきゃいけない……!?

Satoru:あるある、海外のそういう飲み会(笑)。

JUNERAY:伝統的な作法だと「カンツィ」というヤギや牛の角で作られた酒器にワインを注ぐらしいんです。

 

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google「kantsi」検索結果より 映画やマンガで見たことのある器

岡田:……どう見ても、自立しないようにできてますね。

Satoru:飲み干すまでは手から離すなと。

JUNERAY:皆さんを編集部オフィスで泥酔させるわけにはいかないので、本日はローカルルールを設けます。ワインと水、交互にグラスに注いで飲んでください!

Satoru:女性ゲストのリクエストですから従わないわけにいきませんねえ、皆さん水を飲んでください。

石川:タマダが板についてきた。

JUNERAY:飲み物についてはけっこう柔軟で、飲むのはワインでなくてもいいし、ソフトドリンクでもいいらしいです。

Satoru:ワインでなくてもいい!それはいいことを聞きました。

岡田:Satoruさんがそういうと嫌な予感がする。

 

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石川:シュクメルリってめちゃくちゃおいしいですね……!サツマイモが入ってて、ほんのり甘いのがいい。

岡田:絶対みんなが好きな味。ニンニクのいい香りがして酒が進む。

Satoru:アンバーワインも独特な感じがしますが、すごくおいしい。なんだろう?渋さがあるのがいいのかな?

JUNERAY:ふつうの白ワインと違うスパイシーさがありますよね。紅茶とか杏っぽい香りもする。

岡田:いい意味でのくささがありますね。ラム肉とか使ったクセのある料理にも合いそう……?

石川:僕これ大好きです、後日個人的に買うと思います。

 

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野生酵母パンは「ワインに合う」とたいへん好評。よかった。

 

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ハチャプリはコクのあるチーズパンといった趣。本場ではもっと大量のチーズが入るようですが、筆者の技術ではこれが限界でした。

岡田:ふつうのチーズパンと違って、バターが入っているのがいい。シュクメルリをつけて食べるとすっごい濃厚。

JUNERAY:本のレシピ読んだらけっこう思い切った量入れてるんですよね。ふだん、趣味でアゼルバイジャンの老夫婦のVlogを観ているんですが、彼らも料理に大量のバターを使うので、そういう文化圏なのかもしれません。

Satoru:そうだ!ワインを選んで、料理を作ってきてくれたJUNERAYさんに乾杯しましょう。

 

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スプラの席では必ず女性の乾杯があるらしい。Youtubeでスプラの様子を映した動画を見ると、女性は席に座ったままのことがあるが、今回はJUNERAYがホスト&筆者のため一緒に立ってガウマルジョス。

Satoru:岡田さん、どうですか、最近平和の方は。

岡田:このタマダ、話の振り方が雑だな。

石川:岡田さんが一番平和的なニュースをお持ちなんじゃないですか。お子さんが産まれて、書籍も出して。

岡田:そうだ!子どもができてからのエッセイが、『1歳の君とバナナへ』という本になりました。

Satoru:おめでたい!これはガウマルジョスだ!

JUNERAY:だんだんガウマルジョスの使い方が妙になってきた。

Satoru:なにせ12回乾杯を促さないといけないですからね、タイミングを逃さないようにしないと。

岡田:タマダは「これってガウマルジョスじゃね?」みたいなこと考えながら飲まなきゃいけないんだ。大変だ。

 

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乾杯を重ねるにつれて話は盛り上がるものの、
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ふと後ろを見たらここは会議室なのである。余計おかしな気持ちになってくる。

Satoru:石川さんも、ぜひなにか平和についてスピーチを。

石川:平和といったらこじつけかもしれませんが、デイリーポータルZがちょっと前に20周年を迎えましたよ。

Satoru:そうだ!それはガウマルジョス!

岡田:このタマダ、早くガウマルジョスしようとしてる!!

石川:あはは(笑)すごくマイナーな変化ですが、メディアのキャッチフレーズが「オルタナ系ポータルサイト」から「こういうニュースだけ見ていたい」に変わりました。

 

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サイト上部、この部分。

岡田:デイリーポータルZはニュースサイト……なのか……?

石川:ニュースサイトではないかもしれません(笑)

JUNERAY:20年も続くウェブメディアはもはや平和の象徴でしょう、インターネットの。

 

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今更ながら、Satoruさんがアロハシャツなのも奇妙な光景(撮影は11月)。

Satoru:料理もワインもおいしくて、スピーチのたびに乾杯していたらあっという間に酔いそうですね。

JUNERAY:タマダの条件に「酔っ払わないこと」っていうのがあるらしいですよ。

岡田:めちゃくちゃ高度なこと要求してくる!

石川:スプラの始まりはタマダの指名と全員の乾杯でしたけど、終わる時も作法があるんでしょうか?

JUNERAY:大使館の方に「スプラはどう始まり、どう終わるのか」を尋ねてみたら、「始まりはいつも鮮明に覚えておりますが、終わりはなぜかあまりよく覚えておりません。」とのことでした。

Satoru:このままいくと確実にそうなりますね。

JUNERAY:ですから皆さん水を多めに飲んで、ワインを注ぐときも控えめにしてください。

岡田:どうかな……Satoruタマダはけっこうハイペースで乾杯させてくるからな……。

 

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このタマダ、ただものではない

それはスプラの開始から2時間ほど経って、全員のスピーチが数回転し、ワインが底を尽きたところだった。

Satoru:さて、おいしいワインがなくなってしまいましたし、僕が持参したお酒を出しましょうか。

JUNERAY:えっ

岡田:え?

 

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キャリーケースを開け、次々と酒瓶を取り出すSatoru。

Satoru:僕は仕事でしょっちゅう海外に行くんですよ。ジョージアのものでなくてすみませんが、面白そうな蒸留酒を4本ほど持参しました。

岡田:通りで荷物が大きいと思った!

Satoru:おつまみもありますよ!

 

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左からレバノンの珍しい蒸留酒「アラック」、禁断のラム酒と名付けられたメキシコ産「エル ロン プロフィビド」、ハンガリー産のブランデー「Szilva(プラム)パーリンカ」、そしてアルメニアのブランデー「アララット」。

JUNERAY:さっき「ワインでなくてもいい」と聞いて嬉しそうにしていたのはこういう……!

石川:このタマダ、用意周到すぎる。

 

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Satoru:僕が特に気になっているのはアララットです。アルメニアブランデーは、ヤルタ会談でスターリンがチャーチルに出したところ気に入って、毎年400本取り寄せたという逸話があって。

岡田:それはさぞおいしいだろうな。

JUNERAY:酒のオタクとしては大変うれしいですが、この場で開けちゃっていいんですか?全部未開封ですよね?

Satoru:酒のコーディネートもタマダの仕事なのでは?

JUNERAY:それはどうだろう、でもSatoruさんをタマダに指名してよかったなと思いましたよ。

 

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かつてこの会議室で、こんなに多種多様な酒が集合したことがあっただろうか。

 


そしてスプラは続く……

本場のスプラでは楽器の演奏や合唱があるらしいが、今回は代わりにタマダが持参してくれたお土産を楽しむことにした。もし次回開催したら、楽器収集が趣味の石川さんに指導していただこう。

 

在日ジョージア大使館の方曰く、スプラで最も大切なのは「認め合う気持ちや愛する心、時には普段のしがらみを忘れて、心を打ち明けたりすること」とのことだった。

そんなスプラにはただの「飲み会」ではない、コミュニティに寄与する大きな役割があるはずだ。作法が多いが煩わしくなく、全員の一体感を強めるようにできている。

自家醸造、販売すらもが許されているワインの国・ジョージア。もし気軽に海外渡航ができるようになった暁には、現地に行って本物のスプラを体験したい。

 

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ちなみにこの後、4種の蒸留酒を"味見" ​​​​​したのちに旅のラジオを収録した。

11世紀のペルシア人が書いた酒についての詩を朗読したり、その感想を言い合ったりしている。後日Youtubeにて公開予定だ。

全員いつもよりかなりフワフワしているため、ぜひ前後の回と合わせてお楽しみいただきたい。

最後に、突然の問い合わせにも関わらず、丁寧に回答してくれた在日ジョージア大使館の方に心からの感謝を込めて、我々の拙い初スプラをお終いとする。

 

※日本でのワインの適正飲酒量は1日平均で1〜2杯程度です。スプラを開催される際は、チェイサーと食べ物を用意し、体調に配慮しながら無理なく楽しんでください。

※お酒は二十歳になってから。

 

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