ちょっと聞いてよ 2022年11月23日

ドライフラワーでリースつくるよ〜〜〜

元花屋による(たぶん)もっとも簡単なドライフラワーリースの作り方解説

日本ソムリエ協会認定ワインエキスパートの花屋。花を売った金で酒を買っている。

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以前の記事で切花からドライフラワーを仕込んだのだが、

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一ヶ月半ほど経って完全にカラカラのドライになったため、クリスマス用にリースを作ろうと思う。

クリスマス用にしては色が地味では?と思われるかもしれないが、毎年ちょっと欲しくなるわりにクリスマスをすぎると所在に困る、リースとはそういうものなのだ。あらかじめナチュラルな色で作っておくことによってクリスマスを過ぎても堂々と飾っていられるという算段である。

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これはフリー素材のクリスマスリース写真。市販されているリースによくあるのはこういったデザインで、松ぼっくりやコットンツリー、木の皮で形どったお花などで構成され、着色されている。

リースには土台となる「リースベース」(そのまんまの名前)が必要だ。その辺の木の枝やツタからでも作れるが、この時期はリースベースを売っている花屋さんも多いため、市販のものを使ってみることにする。

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リースベースとはこういうもの。ていねいな暮らしの人がFPSに参加したらきっとこんなプレイ画面になるだろう(戦力的には即死)。

お花屋さんでこれを買ったらうっかり袋をもらい忘れ、ハンドバッグみたいに腕にかけて帰ることとなった。愛着が湧いたので結果オーライとする。

 

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さて、リース作りに取り掛かろう。

材料は仕込んだドライフラワー(量はどのくらいでも大丈夫)、花鋏、先ほど買ったリースベース、細い針金、ニッパー。葉っぱが落ちるため、下に要らない紙を敷いておく。

針金は工芸用の地巻きワイヤー(#28くらいのもの)があるとなおよい。たくさん使うため、細い方が指が痛くなりづらいのだ。

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まずは大きい花材の下処理。枝分かれした根本から花鋏で切るか、手でもいでいく。このとき葉がたくさん落ちるが気にしない(この時点で落ちる葉はどうせ近いうちに落ちる運命にある)。
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分解した小枝を5〜6本束ねて、先端をワイヤーで巻く。
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巻き終えるとこんな感じ。敷いた紙の目測を誤り、すでに意味をなしていない。

ワイヤーで巻かず、グルーガンなどで直接リースに貼ってしまう方法もある。その方が手軽だが、ドライフラワーとはやがて朽ちていくものだ。
グルーを使わず、分解できる素材で組み立てることで、いつか花材がダメになってもリースベースは再利用できる。

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余談だが、ドライフラワーの中でもバラはかなり朽ちやすいように思う。気づくと中心部から分解されて塵になっていく。塵は塵に、花も塵に……。

 

さて、いよいよリースに取り付ける段だが、この作業が最もシンプルだ。

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ツタの隙間に挿し込むだけ。

これだけ。

花屋さんが作るドライリースは、持ち帰りのことを考えて(中には大荷物の方や、自転車のカゴに乗せて帰りたい方もいるので)グルーでがっちり固めてしまう。
だが自宅で作り、そのまま飾るだけなら挿し込むだけで十分だ。下に重なる部分から、巻いたワイヤーを隠すように束を増やしていく。

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途中経過はこんな感じ。ただ挿し込んでいるだけなので、わりとやり直しが効く。

花材の配置に決まりはないため、自由に挿し込んでしまってOK。材料がたくさんあるときはぐるっと一周するといいし、今回のように少なめなときは、途中でやめてしまってもそれらしく見える。

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頭が重くてうまく射し込めないパーツは、やや太めのワイヤーでリースベースに固定して……
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剥がれた花びらなんかを挟んで隠すと、とってもそれっぽ〜〜い。 ​​​​​​

そんな調子で花材を取り付け終わったら完成。

 

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ちゃんとした写真タイム:自家製ドライリース。 ​​​​​​

こんな感じで三日月型に配置すると、シンメトリーでもアシンメトリーでもオシャレっぽく見えるし、紐の位置を変えて楽しむこともできる。葉っぱに対して花の量が少ない時におすすめ。

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「クリスマス感が足りねえな」と思ったら、コットンツリーでも追加で買ってきて挿してみればいいんですわ。

クリスマスといわず年中飾っておけるリース作り、ぜひ挑戦してみていただきたい。

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