特集 2019年5月27日

「唐揚げ何個食べた?」レベルまで飲み代を厳密に割り勘する飲み会

飲み会の会計の定番といえば「割り勘」だろう。「4人で会計が11,800円だから…ひとり3,000円ね」というような。頭数でざっくり割る会計方法で、「割前勘定」の略だという。

合計を人数で割ればいいのだから計算がとても楽。店員さんを待たせることなく、スッとお金を払って店を出ることができる。

だが、どうだろう。心の中の小さな自分が「他のみんなほど飲んでないのにな……」などと呟いたりした経験が、みなさんにはないだろうか!いや、あえて断定しよう。誰しもあるはずだ。

そこで今回、「私は2杯しか飲んでません」「唐揚げは1個も食べてないです」などと細かく申告しあって厳密な飲み代を計算する飲み会を開催した。どうなっただろうか?
 

大阪在住のフリーライター。酒場めぐりと平日昼間の散歩が趣味。1,000円以内で楽しめることはだいたい大好きです。テクノラップバンド「チミドロ」のリーダーとしても活動しています。

前の記事:念仏を唱える続ける機械「ブッダマシーン」の世界を一気に知る


崎陽軒のシウマイから始まった話

先日、パリッコさんと二人で新幹線に乗って東京から京都へと向かう機会があった。私は新幹線に乗る際、だいたい決まって崎陽軒の「昔ながらのシウマイ」の15個入りを購入する。美味しいシュウマイが15個入って620円のパックである。それを買う時にパリッコさんが「僕も半分出すので一緒に食べさせてもらってもいいですか?」と言った。

大歓迎だ。私はいつも一人で新幹線に乗っているから選べるものにも限りがある。半分ずつ食べればお腹にも余裕が残り、他のおつまみを食べることもできるだろう。喜んで割り勘にし、新幹線に乗り込んで缶ビールで乾杯。早速シウマイの包みをあけて一つずつ食べ、「いやぁ、やっぱり崎陽軒のシウマイに勝るものなし!」と盛り上がりながら時速200数十キロのスピードで運ばれていった。

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京都の鴨川沿いでチェアリングするという楽しい仕事だった

気付けば途中から、お互いがそれぞれ何個シウマイを食べたかわからなくなっていた。残り3個。パリッコさんは「僕、半分は食べたと思います」と言うのだが、どう考えても気を遣われていて、その3個を全部パリッコさんが食べても私の方が多いんじゃないかぐらいの勢いで私は食べてしまっていた実感がある。また、そもそも全部で15個という割り切れなさもこの混乱を後押ししている。

「いや、この3つを全部パリッコさんが食べてくれないと、お金を少し返さなければならなくなってしまいます」と言ったところ、「わはは!シウマイ何個しか食べてないからいくら返せ、とかこの状況で言うやついますか!いたら逆に面白いですよ」と言われ、そこから、「飲み会のお代をそれぞれの飲み食いした分量に応じてちゃんと計算してみたら面白いかもしれませんね!」という話に発展し、そうして今回の企画が立ち上がったのであった。

都会の片隅で奇特な飲み会が始まる

私が上京するタイミングに合わせ、パリッコさんとデイリーポータルZの古賀さんが飲みの場をセッティングしてくれた。

舞台は池袋のチェーン居酒屋「テング酒場」。私、パリッコさん、古賀さんに加え、デイリーポータルZのライターとして活躍されているぬっきぃさん、週刊漫画ゴラクに「酒のほそ道」を連載されている酒マンガ界の大御所・ラズウェル細木のお二人も参加してくださった。計5人、不思議なメンツによるワクワクの宴だ。

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左から、ラズウェル細木さん、ぬっきいさん

事前に今回の飲み会の主旨は説明してある。ぬっきぃさんはお酒を基本的にはまったく飲まない方で、飲み会の割り勘には常日頃から不満を感じることが多いという。確かに……ぬっきぃさんがウーロン茶をゆっくり飲んでる間に、酒好きが生ビールをガンガンおかわりし、それで最後がピッタリ割り勘だったりしたら、それはやりきれないだろう。

しかもせめて有意義な話でもできるならまだしも、「やっぱりビールは生っすね!」「いや、俺は結構、瓶ビール派なんだよね」「えー!まじっすか!」「生ビールって店によってサーバーの手入れをしてるしてないで味が変わるでしょ。瓶ビールはその点安心よ。特にこういう店ではね」「わはは!それ、この店に失礼じゃないっすか!」みたいな話が目の前の酔っ払いたちによって繰り広げられたりしたら、退屈が次第に憎悪へと変わっていくこともあるだろう。ちなみに私はお酒を飲んで有意義な話をしたことなどないので、ここに書く言葉は全部ブーメランのように自分に返ってくる。

ラズウェル細木さんは「そんな風に細かく計算して飲んだら味気ないんじゃないですか?」と開始前からおっしゃっており、あんまり気の進まない場に無理にお呼びしてしまったかなとちょっと不安に思った。

そんな中、とにかく飲み会スタート。各自が飲んだもの食べたものを把握しやすいよう、制限時間を1時間と決め、1時間が経ったところでお会計をするというルールを設けた。そこで明細を見ながら厳密な各自の飲食代をはじき出す。その部分以外は変に意識せず、いつも通りの自分のペースで好きなものを飲んで食べてもらおう。

「はい、乾杯!」

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という、この乾杯からして、実はそれぞれに差がある。

ラズウェル細木さん、古賀さんは生ビールの中ジョッキ。

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生ビール中ジョッキは420円。

私も生ビールではあるのだが、中ジョッキまでの量はいらないなという気がして、生ビールのグラスにした。

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生ビールグラスは360円。

パリッコさんはホッピーセット。

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ホッピーと焼酎がセットになって390円。

ぬっきぃさんはコーラ。

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お酒を飲まないぬっきぃさんが頼んだコーラ280円。

「テング酒場」のコーラは280円で、生ビールの中ジョッキは420円である。この差が最終的にどんな結果をもたらすのだろうか。まあ、今はとにかく楽しく飲もうじゃないか。

とにかくいつも通りに飲んでみる

フードメニューの中から「昔ながらの炒飯」、「鶏の唐揚げ」、「ガーリックペペロン風ピザ」を注文。

チャーハンはぬっきぃさんの好物だという。お酒を飲まないぬっきぃさんにチャーハンの権利をみんなが譲りつつ、とはいえちょっとうらやましいので一口ずつはもらう。

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「これよ!これこれ」という味。

「鶏の唐揚げ」は8個入り。

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みんな絶賛していた唐揚げ。

美味しそうだが、実はこの取材の前に軽く食事を済ませてしまっており、「まあ、食べなくてもいいかな」と思っている間になくなっていた。

ICレコーダーで録音した音声を聴き返してみたところ、私たちはこんな会話をしていたようだ。

ぬっきぃ「チャーハン、残り全部もらっちゃっていいですか?」
パリッコ「どうぞどうぞ!」
店員さん「こちら、ガーリックペペロン風ピザでございます」

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4等分されて運ばれてきたピザ。

ラズウェル細木「あ!ピザ、4つに切れてますよ。一人食べられないですよ」
スズキ「いや、どうぞどうぞ!僕は割とお腹いっぱいなので」
パリッコ「食べなくていいんですか?本当に」
スズキ「みんなが食べてるのを見てたらそれでいいんです。それにまあ、だいたい味わかるし」
パリッコ「そんな単純な味じゃないですよ。めちゃめちゃ旨いですこのピザ。これで280円ですよね?っていうか普通にテング酒場がいい店だっていう記事でいいんじゃないですか」

古賀「ぬっきぃさん、飲み会ではいつもコーラですか?」
ぬっきぃ「コーラとか、ウーロン茶ですね。お酒を飲む人は、みなさん今日これを飲むって決めているんですか?」
ラズウェル細木「その瞬間瞬間の気分ですね。最初のビールは決まってるとしても、その後で何いくかは気分次第。ホッピーにいくか、ハイボールにいくか、チューハイ系にするか」

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瞬間瞬間に生きる、それがラズウェル細木さんである

パリッコ「ずっと生ビールばっかり飲んでる人もいるでしょう?安いチューハイとかに切り替えない」
古賀「すみません、私がそうです!あと、テーブルの上にまだ色々あるのに料理を注文する人もいますよね」
ぬっきぃ「私はいつも全体の会計を抑えよう抑えようって動く方なんですよ」
古賀「それわかります!」
スズキ「同じようなものの“並”と“上”があったら、“並”の方にしますよね」
ぬっきぃ「ケンタッキーで食べてから飲み会に行ったりします。その方が安く済むから」
スズキ「でもぬっきぃさんは飲まない分、より食べた方が得なんじゃないですか?」
ぬっきぃ「でも、得したいからってどんどん食べたら結局は自分の首をしめるじゃないですか」
パリッコ「お酒飲まなくてもぴったり割り勘にされることもありますか?」
ぬっきぃ「ありますよ。でも、自分の中で3千円以内ならいいっていう基準があって。割り勘で一人3千円以内で済んだら、『楽しかったし、いいか』って思えます。それを超えてくると、『わたし飲んでないのにな』って。『チッ!』と」

もはや、いつも通りの飲み会だ

パリッコ「すみませーん!ホッピーのナカおかわりと」

古賀「私も生おかわりで」

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スマホの充電がなくなり「この線の先のコロコロ持ってますか?」と聞いてくる古賀さん

スズキ「『冷やしトマト』が食べたいです」
パリッコ「じゃあ『焼きチーズ麻婆豆腐』と『冷やしトマト』いきましょうよ。すみませーん!」

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私はこういうものばっかり頼んでしまう。

ぬっきぃ「私、トマトアレルギーなので食べられないんです」
スズキ「そうなんですか」
ぬっきぃ「トマトが好き過ぎて一日5、6個食べてたらある時そういうふうになって」
パリッコ「花粉症と同じなんだ」

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『焼きチーズ麻婆豆腐』は結構辛くてお酒が進む味だった。

古賀「『焼きチーズ麻婆豆腐』、謎料理って感じですね。おいしい」
ラズウェル細木「おいしい。でもこのサイズだから、みんなが食べたかったら一人一つずつにした方がいいですね」
スズキ「これで290円ですもんね」
ぬっきぃ「チャーハンとこれでいいぐらいです私」

(この後、ラズウェル細木さん、パリッコさんとしばし酒場談義)

パリッコ「ぬっきぃさん、暇じゃないですか?」
ぬっきぃ「話、聞いてますよ。匂いだけでも酔うので」
パリッコ「本当に少しも飲まないんですよね」
ぬっきぃ「頑張って飲んでみた時もあったんですけど、次の日が潰れちゃったりするので、そうまでして飲むこともないかなと」
古賀「好きなものを食べてくださいね」

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『ソーセージの鉄板焼き』は食べてないので味がわからない。
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『オニオンスライス』は私の視界に入る前になくなった。

パリッコ「ぬっきぃさんの好物はなんですか?」
ぬっきぃ「チャーハンとおにぎりとコロッケですね」
パリッコ「酒の穴(スズキとパリッコさんのユニットのこと)は、僕の好物はカレーでナオさんがラーメンって感じで」
古賀「カレー担当とラーメン担当、わかれてるんですね」
スズキ「固体と液体みたいな」
パリッコ「ラーメンは液体じゃないですよ」
スズキ「カレーって、カレーというかご飯って食べるの大変じゃないですか?」
パリッコ「それはもう、弱すぎるでしょ」

ラズウェル細木「でも、お弁当とかの冷めたご飯を食べて喉にグッと詰まって『ああ、苦しいな』ぐらいがなかなか美味しいんですよ」
パリッコ「わはは。わからないなー!」
古賀「冷めたもの好きってありますよね。冷めたピザとか」
ぬっきぃ「おにぎりは絶対冷たい方がおいしいですよね」
スズキ「屋台で買った次の日の冷たい焼きそばもおいしいですよね」
パリッコ「もう、みんな、言いたい放題だな」

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冷めた食べ物が好きだと語るラズウェル細木さん

ラズウェル細木「すき焼きも冷めた方がおいしいんですよ」
パリッコ「いやいや、あたためなおしますよ!」
ラズウェル細木「せっかく冷めたのに?」
パリッコ「ははは、せっかく冷めたのにって」
ぬっきぃ「私、パッサパサのパンも好きなんですよ」

ここでスマホのアラームが鳴る。1時間が経ったのだ。最後にぬっきぃさんがデザートの「チョコレートアイス」を、パリッコさんが滑り込みのチューハイを注文し、それをもって会計をしめることにした。

いよいよ厳密に計算する時がやってきた

5人で飲食した合計は7,301円となった。

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この中身を詳しく見ていきます。

即座にパリッコさんが「ぬっきぃさんから1,000円もらって、あとの4人が1,500円ずつ。端数は誰かしらが払うって感じですね」と、“普段の割り勘”をはじき出す。

確かに、お酒を飲んだ人と飲まない人の差を明確に打ち出した、しっくりくる分け方だ。いつもならそのようにそれぞれが支払って店を出るところだが今日だけは違う。もらったレシートとにらみ合いながら、各自が本当に払うべき金額を細かく計算していく。

例えば「ガーリックペペロン風ピザ」だ。4等分に切られていたこのピザを私は食べていない。なのでピザ代は私以外の4人で割ってもらう!また、トマトアレルギーにより、「冷やしトマト」を少しも食べていないぬっきぃさんは当然その分を払う必要はないのだ。

ラズウェル細木「というかね、お酒飲んで酔ってるのに計算するの面倒くさい!」
パリッコ「そもそも5人で飲んで7,301円ってもう十分安いですよ」
スズキ「そこをなんとか、細かく見て行きましょう」
古賀「私、計算しますね。まずドリンクからいきましょう。ぬっきぃさんはコーラ280円とウーロン茶200円だから、480円」
ラズウェル細木「僕は生ビール中ジョッキ420円とホッピーセット390円に、ナカ(焼酎)おかわりが1つ」
古賀「はい、ラズウェル細木さん、1,020円です」

と、こんな風に計算していった結果を金額順に並べてみる。

パリッコ:1,308円(ホッピーセット390円、ナカおかわり210円×1、下町ハイボール369円、チューハイ339円)
ラズウェル細木:1,020円(生ビール中ジョッキ420円、ホッピーセット390円、ナカおかわり210円×1)
古賀:840円(生ビール中ジョッキ420円×2)
スズキ:699円(生ビールグラス360円、チューハイ339円)
ぬっきぃ:480円(コーラ280円、ウーロン茶200円)

古賀「パリッコさんダントツ。1,308円ですよ!」
スズキ「ほら、これ、僕は“酒飲んだ人”としてひとくくりにされますけど。結構な差でしょう」
パリッコ「ナオさん、もうほとんどぬっきぃさんに近い」
ぬっきぃ「私はいつもだいたいこれぐらいしか飲まないです」
スズキ「僕もいつも通りのペースで飲みました」
ラズウェル細木「アルコールを飲んだ人の中でもだいぶ差が出る、と」
スズキ「パリッコさんの分を僕が払わされているわけです」
パリッコ「ははは」
古賀「まだ、食べ物部門もあります。そっちいきましょう」

さらに細かくなる「食べ物部門」

パリッコ「それぞれが食べた分を申告していくわけですね」
スズキ「まず僕は、唐揚げとピザを食べてないんですよ」
パリッコ「え!唐揚げ食べてないの!美味しいのに」
ラズウェル細木「僕はオニオンスライスはほとんど食べてないです」
スズキ「オニオンスライス、僕はひと口も食べてないです」
パリッコ「僕、ほとんど食べちゃいましたよ」
古賀「唐揚げは?私は2個食べました」
ぬっきぃ「私も2個です」
ラズウェル細木「僕は大きいのとちっちゃいのを1個ずつ」
スズキ「ははは。このみみっちい感じ、最高」

パリッコ「トマトはぬっきぃさんが0で、あとはみんな一切れずつ」
古賀「麻婆豆腐はみんな平等でいいですよね?」
スズキ「そうですね。あれはちょうどみんな同じぐらい食べたと思います」
パリッコ「チャーハンは、ぬっきいさんが半分は食べてましたね」
スズキ「半額がぬっきいさんで、残りを4人で割る」
古賀「390円の半分の195円がぬっきいさんのチャーハン代で、あとの4人が49円ずつ食べたから……」
パリッコ「チャーハン49円分!」

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これが49円分のチャーハンの量だ!

ぬっきぃ「私、すごいチャーハン食べた女、みたいですね」
ラズウェル細木「なかなか面白いな、これは」

古賀「『ソーセージの鉄板焼き』のポテトはどうするか、とか。ちょっと難しいところもあります」
スズキ「完全に厳密にやるのは無理ですもんね」
ラズウェル細木「それこそ、マヨネーズをどれぐらい使ったとかね」
パリッコ「これ、ぬっきぃさん、最後のデザートがデカいんじゃないですか?一人で190円ですよ」

古賀さんがスマホの電卓アプリを凝視し、それぞれの飲んだ分と食べた分をノートに書きこんでいく。飲み会の最後がいつもこんな感じだったら結構ヤバいかもしれない。

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会計係の負担がデカい

ちなみに、みんなの遠慮によって余っているおつまみなどもあった上、小数点を繰り上げたりだとかの細かな計算によって金額に多少のズレが生じていることをご了承いただきたい。了承してくれない人はいないと思うけど。

さあ、食べ物部門の集計が出た!

ぬっきぃ:809円(『昔ながらの炒飯』半分、『ソーセージの鉄板焼き』半分、『チョコレートアイス』など)
古賀:641円(『ソーセージの鉄板焼き』半分、『ガーリックペペロン風ピザ』一切れ、『鶏の唐揚げ』2個など)
パリッコ:446円(『オニオンスライス』半分、『鶏の唐揚げ』2個など)
ラズウェル細木:351円(『ガーリックペペロン風ピザ』一切れ、『鶏の唐揚げ』大きいのと小さいの1個ずつなど)
スズキ:180円(『冷やしトマト』1個、『焼きチーズ麻婆豆腐』ひと口など)

古賀「ナオさん、180円です!」
パリッコ「ははは。食べなよもっと!」
古賀「ぬっきぃさんと私が『ソーセージの鉄板焼き』を半分ずつで割ったのが大きいんです。ソーセージの本数で計算してポテトは不問にしているので」
スズキ「まあ、でもこれでだいたいのところは出ましたね。ということはトータルでいくと……」

いよいよ最終結果を発表します!

パリッコ:1,754円
古賀:1,481円
ラズウェル細木:1,371円
ぬっきぃ:1,289円
スズキ:879円

パリッコ「879円!ははは」
スズキ「パリッコさんが僕の倍という感じだ」
パリッコ「こんなに差がつくとは……これ人生トータルで計算したら家が建つんじゃないですか?」
スズキ「僕の、家が!?」

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いっぱい飲んで食べてすみませんと謝るパリッコさん

古賀「1,500円で割り勘してたとしたら、私はちょうどトントンですね」
スズキ「ぬっきいさんは最後のデザートでグッと差を縮めたというか、取り返したわけですね」
ぬっきぃ「たまに飲み会でデザートを頼もうとすると『みんな食べないし、デザートはいらないでしょ』って禁止されることすらあって。お酒を飲まない人にとってのデザートの重要性がわかってよかったです」
パリッコ「これはみんな覚えておいた方がいいですね」
ぬっきぃ「でも、私がデザート頼んだ時にお酒を飲む人が『あ、いいな、私も!私も!』って言ってきたらダメですよね」
パリッコ「ははは。『残念ながらあなたはダメです!』って言わないといけない」

ラズウェル細木「でもナオさんは、お酒を飲まないそのぬっきぃさんより、本当は少ない払いでいいわけだ」
スズキ「そういうことですよね。飲み会で例えばパリッコさんが『ナオさんはそんなにたくさん飲んでなかったので、ちょっとお金少なめで大丈夫ですよ』って言ってくれることはあっても、それでもお酒を飲まない人よりは多く払ってましたからね。やっぱりなー、なんかおかしいと思ってたんだよな!お金が無くなってる割りにお腹がいっぱいじゃないんですもん」
パリッコ「それは自分が食わないからじゃないですか!」
 

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「おかしいと思ってたんだよなー!」と言っているところ。

スズキ「いかがでしたか?みなさん」
ラズウェル細木「勉強になりました。改めて考えると割り勘ってめちゃくちゃアバウトな会計の仕方だなと、それで得してる人もいれば損している人もいる」
パリッコ「まさかこんなに差がつくとは、衝撃でしたね」
ぬっきぃ「割り勘で損をすることが多かったのですっきりしました」
ラズウェル細木「でも、中には『割り勘が嫌なら飲み会に来るな!』っていう過激な意見の人もいると思うんですよ。『同じ場を共有したんだから同じ金額でいいんだ』、とかね。色々な考えの人がいますから」
スズキ「そう!そういう人もいるでしょうね。割り勘ってすごくわかりやすいし、僕ももちろん今後も全然割り勘でいいんですよ!ただ、その中身には実は差があったりもするんだよということを知って欲しいんですよ!」


アツくなってしまった。

しかし、その後、考えてみればみるほど私は「割り勘って面白いな」という思いを深めた。「割り勘」と言いながら、大抵はみんな「ちょっと遅く来たから1,000円でいいよ」、「さっきの店で多めにもらったからここは少なくていい」とか、状況に応じて適当に勘定している。

そのアバウトさの幅の中に色々な感情とかその人たちの考え方とか関係性とか、そういうものが入り込んで、それでなんとなく飲み代が支払われていく。そのいい加減さが好きで、好きだからこそ、逆にシビアにやってみたくなったのである。

で、シビアにやってみて驚いた。小食かつそんなにガブガブお酒を飲む方でもない自分は、なかなかに損をしているみたいじゃないか。

でもその損はあくまで金額という物差し限定の損であって、価値基準の一つでしかない。割り勘を受け入れることによって、テーブルの上のものを食べても食べなくてもいい自由が与えられ、その場にいるみんなとのゆるやかな連帯が生まれたりもする。

つまるところ、楽しい飲み会の割り勘は楽しいけど、つまらない飲み会の割り勘はなんかつまらない、というだけのことなのかもしれない。これからも、気持ち良く割り勘できる気持ちの良い飲み会を重ねていきたい。

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古賀さんが撮ったピザ一切れの写真が面白い
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