とにかく買ってみる生き方
知らないものを見つけると財布の許す限りとにかく買ってみる、という生き方をしてきた。
それでよかったこともそうでないこともあったと思うが、もうほとんど覚えていない。きっとこれからもこのスタイルでいくのだろう。こういう人も一定の割合でいると思うので、メーカーさんには存分にチャレンジしていただきたいです。
最近はまっている激辛ドデカミンがすごいので紹介します。
どうすごいかって、度を越して激辛なんです。こんな飲み物、他にないと思うんですよね。
近くの薬局で毎日ドデカミンを買っていたのだけれど、ある日その薬局がドデカミンの取り扱いをやめてしまった。あまり売れなかったのだろうか、僕は毎日買っていたのに。
近所でドデカミンが買えなくなり、他で買えるお店がないか探し回っていたとき、セブンイレブンでこれを見つけたのだ。
最初はドデカミンの炭酸の強い版なのかなと思った。ドデカミンを半日くらいかけてチビチビ飲んでいくという僕の飲み方だと、確かに後半は炭酸が弱まってしまうのだ。ならば強炭酸はウェルカムである。買った。
で飲んでみて、驚いたのだ。
激辛=強炭酸ではなかった。文字通り辛いのだ。しかもとんでもなく辛い。
飲んだ瞬間はドデカミンなのである。匂いも味もドデカミン。しかし5秒くらいのラグのあと、急に辛さが襲ってくる。辛さの度合いもたいしたもので、ココイチでいうと3辛くらいあると思う。
あまりにも衝撃的だったのでみんなにも飲んでもらった。
(5秒)
ね、カラいでしょう。辛いのはドデカミンなので僕の功績ではないのだが、見つけてきたのは僕なので派手な反応が得られるとうれしい。藤原くんもどうぞ。
藤原くんからはここ数年でいちばん大きな声を聞くことができた。隣では古賀さんがまだダメージを受けていた。
この後も会う人会う人、飲んでもらったのだが、みんな一様に打ちのめされていた。ここまで来ると面白い。
世の中には辛いものがたくさんある。タイカレー、担々麺、キムチなどなど。でもどれもだいたい辛さの裏には旨味があるではないか。激辛ドデカミンは純粋に辛いのだ。裏にも表にも旨味らしきものがない。なんなんだこれは。
こういう特殊なドリンクはきっとすぐになくなってしまうだろう。そう思い、買えるうちに箱買いしておいた。
これで人に飲ませ放題である。集まりがあるごとに持って行き、みんなに配った。
(5秒)
江ノ島:この辛さの元ってなんですか、唐辛子?
みんなそう思うところだが、なんとこちら、成分表記を見てもカプサイシンとかそういった唐辛子成分が入っていないのだ。そこが魅力でもあり恐怖でもある。ならなんでこんなに辛いんだ、と。
ここまで読んでくれた人でも実際に買う人は少ないと思う。ただ、激辛ドデカミンの立場からフォローすると、これ、今まで飲んだどのエナジードリンクよりも目が覚めるのだ。エナジードリンクを飲む目的として、眠気覚ましがあるだろう。そういう意味ではトップレベルの効果だと思う。体にいいか悪いかは別として。
いろいろな人に配って満足したのだが、まだ家に15本くらいある。どうにかしないと飲み切れないぞ。
温めてみたり(ダメでした)牛乳を入れたり(ダメでした)水で薄めたり(ダメでした)してみたが、いまいち決定打に欠ける。なにをやっても辛さだけが消えないのだ。
ならば「ほんのちょっとずつしか飲めない」という特性を活かす方向で考えてみた結果、思いついたのがこちらである。
ウイスキーで割る、である。割合は半々くらいがよさそうだけれど、それは好きにしてもらっていい。
飲んでみると、激辛ドデカミンの刺激がウイスキーの美味しさを完全に凌駕する。辛い辛いと舐めるようにチビチビ飲んでいくうちに、体の底から火が付いたように熱くなってくるのだ。
はるか昔に唐辛子入りのビールというのを飲んだことがあって、あれと似た感じなのかもしれない。雪山で遭難した時とかに飲みたいドリンクだ。
というわけで僕はいまこの激辛ドデカミンのウイスキー割りにはまっています。体にいいか悪いかは別として。
知らないものを見つけると財布の許す限りとにかく買ってみる、という生き方をしてきた。
それでよかったこともそうでないこともあったと思うが、もうほとんど覚えていない。きっとこれからもこのスタイルでいくのだろう。こういう人も一定の割合でいると思うので、メーカーさんには存分にチャレンジしていただきたいです。
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