『愛の不時着』に周回遅れではまり、チキンが無性に食べたくなりました
ファストフードチェーンのフライドチキンを食べ比べる。
今日やることはこれだ。
おそらく、すでに多くの人がやっていることだろう。だが、チキンの好みは千差万別。自分で食べて確かめたいのである。
なぜこんなふうに思うようになったのか。それには韓国ドラマ『愛の不時着』が関係している。ヒットから数年遅れでドラマを完走した私は、ドラマに出てくる「bb.qチキン」の店が日本にも進出していると知って、たいそう喜んだ。
ちなみにこのチキン、愛の不時着以外の作品にもたびたび登場しているそうだ。「間接広告」と呼ばれる手法らしい。
つまり私はその戦術にまんまと心を動かされたのである。くやしいが、役者さんたちがもしゃもしゃとおいしそうに食べている姿には抗えなかった。
食べてみたら、やっぱりおいしかった。そして悩んだ。このチキンとケンタッキーの具体的な違いってなんだろう。同じじゃないのはわかる。だけどちゃんと説明ができない。
ならば、食べ比べてみれば答えは出るのか。
比べるためには、チキンたちを勢揃いさせてから一気に食すのがトラディショナルスタイルだろう。「食べ尽くしてやる」と気合いを十分に入れてから、チキンが売っているお店をはしごした。揚げ物をたくさん食べるには気合いが必要な年頃なのである。
でもせっかくなので「モスバーガー」と「フレッシュネスバーガー」のチキンも買っておこう。彼らもクリスマスのチキンとして、もっと飛躍を遂げたそうだと常々感じている。
選手たちは出揃った。さっそく食べ比べていきたい。
後味がピリッとしている「bb.qオリーブチキンカフェ」
まずは「bb.qオリーブチキンカフェ」の骨付きチキンから。
このお店、店内装飾も含めて「いいオリーブオイルを使っています」っていう主張がいたるところに散りばめられている。自分のアイデンティティをしっかり理解しているんだろう。
においが甘い。油のにおいのようだ。頬張るととってもカリッとしていて、皮の壁が厚い。外のカリカリ部分と内側の鶏肉の部分がの間にしっかり境界線がある。
カリカリ部分からは複数の味が同時にしてくるんだけど、なんの味なのかいまいち特定ができない。「スパイスっぽい何か」だ。解読できる人はきっとスパイスやハーブの世界に明るい人だろう。
ふと食べている途中で辛さが押し寄せてくるのもおもしろい。
公式サイトの「ピリッと残る辛さがクセになる」という説明に「確かにそうですね。クセになりそうです」と声を張り上げて答えたくなってきた。