そばに置いておきたくなるお麩たち
かわいいから、そばに置いておきたい。その一心で、気がつくとここ数年の間、目についたお麩を家に連れて帰っていた。
ゆっくり集めてきたお麩たちよ。コレクションというにはまだちょっと頼りないが、微妙な数が集まった。ぜひ今日は彼らのかわいい姿を一緒に眺めてほしい。
まずはこちら。先日沖縄の石垣島に行ったときに出合った。
沖縄からの帰り道のことだ。空港の保安検査で、この「麩レンド」が手提げ袋から少しはみ出してしまった。その瞬間、周囲の人がちょっとだけ「??」という表情をしていた気がする。
無理もない。空港で突然、お麩を見ることになろうとは、なかなか予想がしにくい。不思議な気持ちにもなるだろう。
でも、存在するのだ。
あっけらかんと駄洒落を貫くパッケージも、手提げからちょっとはみ出したお麩を飛行機の手荷物にして持ち帰る人間も。
福井のお麩もおもしろかった
福井にある「角麩」は、かたちが四角いのが特徴的だ。
同じく福井で見かけて思わず手に取ったこちらのお麩は、岐阜生まれ。そして……
「ふーちゃん」の麩菓子でおなじみ、敷島産業のお麩だったのである。ちなみに手に取ったときはまったく気がついていなくて、あとで人に言われてハッとなった。
会津若松のお麩もかわいい
そのほか新潟や宮城、山形のお麩もかわいいし、もちろん私がここに書きそびれている場所のお麩も、みんな違ってみんなかわいい。
ところで数ヶ月前、ある会合で「旅行に行くとついお麩を買ってしまいがちなんです」と告白したら、メンバーの2割くらいの人たちが賛同してくれたことがあった。
「意味がわからない」と思われないか、そわそわしながらの告白だったので、賛同者がいることがうれしかった。
それで決心がついた。これからはもっと積極的にお麩を集めたい。
どこかに行くたびに家にお麩が増える人生とそうでない人生。今までよりもさらに自分の意思で前者を選んでいくのだ。
お麩、かわいいから。