秋のプールで情緒を感じたい(デジタルリマスター)

秋だ。
少し前まで毎日汗でベトベトする日々を送っていたと思ったら、冷たい風が枯葉を舞い上げる秋になっていた。僕は冷え性なので自宅ではもう毛糸の靴下を履いている。どこか人肌恋しく、なにか胸がキュンとする情緒を感じる季節でもある。
先日秋の海に行ったら、その情緒をこれ以上にないくらいに感じた。この情緒を秋のプールでは感じることはできないだろうか。夏場は泳ぐという意味では両者共通しているのだからプールでも情緒を感じるはずだ。
ということで、秋のプールに情緒を感じに出かけることにした。
※2009年10月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
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秋の海には情緒がある
先日、秋の海に行った。その海には夏にも行ったのだけれど、その時は浜辺のほぼすべてに水着を着た人たちがいて、ビーチボールが宙を舞い、海の家があり、そこからは陽気な夏らしい曲が流れていた。しかし、秋になった今、その海はとても静かだった。

秋の海にはサーファーや地元の人、カップルや僕のような一人で海を見に来た人たちしかいなかった。そして、少し冷たい海風にカップルは身を寄せ合っていた。カップルの距離が縮まると寒くなったんだと感じる。

秋の海は夏のような心踊る感じではないけれど情緒がある。気がついたらTSUTAYAの返却期限が1日過ぎていて、せっかくクーポンで半額で借りたのに延滞金を払わなければならなかった時のような情緒があるのだ。そして、思わず涙してしまうような情緒が秋の海にはある。

秋の海には多くの人が情緒を感じると思う。先に書いたTSUTAYAの例はあまりよくないが、この情緒は本来心地よいものなのだ。だから、人は夏のように泳がない季節にも海に行くのだと思う。そして、秋はその情緒の心地よさを一番感じることのできる季節なのだと思う。

秋の海 情緒:☆☆☆☆☆ |
で、プールですよ
海から帰ってきて、TSUTAYAに行った後、同じように夏泳ぐ目的であるプールは秋の海のような情緒があるのだろうかと思った。僕の家から海は遠いのでプールでこの情緒を感じることができるのならばそちらの方が嬉しい。ということで、駒沢公園内のプールに出かけた。

のぞきだ。
海と同じように、たたずんでいるだけなのに出歯亀のように見える。フェンスがいけないのだろうか。少なからず海でひとりでたたずむ人を見ても不思議には思わないが、プールでたたずむ人はたとえ秋でも出歯亀に見える。

秋はプールの新緑の季節
このプールは9月の頭まで使われていたみたいだけれど、水はもう長年掃除しなかった金魚の水槽みたいになっていた。初めて見たプールがこれで、専門家っぽい人が「これは青汁の工場です」と言ったら信じてしまうかもしれない。それくらいに素晴らしい緑だった。

木々は秋になると茶色くなるけれど、プールは秋になると緑色になる。ある意味、新緑の季節だ。それがこのプールから学んだことだった。そして、秋でもプールにひとりたたずむと微妙に出歯亀っぽいということも分かった。情緒はかけらもなかった。

フェンス越しのプール 情緒:なし 出歯亀:☆☆☆☆☆ |
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