津軽鉄道
翌日、ツアー集合場所の金木までは津軽鉄道というローカル線に乗った。下の写真は走る車内から撮った写真だが、窓が真っ白になっている。
光の加減を間違えたのではなくて、外が吹雪いていて真っ白だったのだ。窓を顔を近づけて見ても真っ白しか見えない。一瞬、おれ死んだのか?と思う景色である。
しかしきのうは地吹雪に生で接して大変だったけど、いまは暖かい鉄道のなかから見られるので面白い。サファリパーク気分である(このあとあのなかを歩くことをすっかり忘れている)。
地吹雪トレッキング集合場所は金木の観光物産館。看板もみやげものも一様に太宰治押しだった。金木は太宰治の出身地なのだ。
というのはそこではじめて知ったことで、なんで津軽鉄道の車両に「走れメロス」って書いてあるんだろうと思っていた。
ちなみに金木は吉幾三さんの出身地でもある。「おら東京さ行ぐだ」で描かれた町であると思うと感慨深い。テレビもラジオもあったけど、たしかに車はそれほど走ってなかった。
時間があるから地獄でも見るか
地吹雪トレッキングの開始まで1時間以上ある。パンフレットをもらうと、近くのお寺で地獄絵を自由に見られると書いてあった。おお、地獄絵。おもしろそうだ。時間になるまで地獄絵を見よう。
時間つぶしに地獄を見る。
僕が頭で考えるユニークを軽くこえる奇妙が現実にはおこる。いやあ、得した。軽く地獄を見るなんて落語みたいで面白いと思ったのだが、地獄絵のなかでは半笑いの人たちが熱々の液体をのまされたり、ノコギリで股間を切られたりしていた(こんなの)。
地獄を見て出てみると、また吹雪いていた。写真を撮るとモノクロみたいな写真になった。彩度の高い色はトタンだけだ。
地吹雪トレッキングはランチがセットになっているので、まずはそのランチをいただく。
パンフレットには地吹雪ランチと書いてあった。
地獄のあとに地吹雪ランチ。
これでもかと襲いかかる津軽のユニーク。地吹雪体験の前におなかいっぱいになりそうだ。