特集 2025年1月11日

巳年なので沖縄のハブ酒のハブを喰う

2025年は巳(へび)年である。ここ沖縄でヘビといえばハブ。沖縄ではいたるところに「ハブ注意看板」があるので、絶対に出会いたくはないが、いつもどこでも気になる恐怖の存在である。しかし人間はそんなハブを滋養強壮があると酒に漬けて飲む。それがハブ酒だ。
せっかくの巳年なのでハブ酒に入ったハブをどうすれば最後まで美味しく楽しめるかを考えたい。

※この記事では、ハブの写真がたくさん出ます。ヘビが苦手な方は読む際にご注意ください。

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ハブ酒の人気が急増

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ここ最近ハブ酒の売り上げが急増しているらしい。
沖縄県内の製造量の9割程度のシェアを占める南都酒造さんによると前年度比15%増の50万本分に達し、過去最高を更新したとか。

ハブ酒は泡盛に漬けるだけだと臭いので、南都さんでは血抜きして内臓と臭線という器官を取り除いているそう。 作り方は以前取材しているので気になる方はぜひ一読を。

ハブ酒を買ったりもらったとして、やっぱり気になるのは瓶の中のハブの存在である。
とぐろを巻いているし、大きく口を開けて牙も見えている。
「ワシをこんな姿をしたからには最後までしっかり責任を持て!」という無言の圧力を感じる。
ちなみにハブ酒にはハブ入りでないのもあるので、飲んでみたいが姿がちょっとという人にはそちらがおすすめ。

ハブ酒は飲み進めるうちに瓶の中のハブが空気に触れそうになったらお酒を注ぎたし、3回注ぎ足すくらいまでは楽しめるらしい。
ではそのあとは?3度の注ぎ足しを終えて役目が終えたハブはどうすればいいのだろうか。できるだけ味わい尽くしたい。

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製造元の南都さんに伺った

左は南都酒造の仲村さん

製造元の南都の仲村さんに「役目を終えたハブ酒のハブはどうすればいいのでしょうか」と聞いてみると。

--- 基本的には3回は注ぎ足しができるのでそうしてもらって、そのあとは空気に触れてしまうと腐ってしまうので、取り出して「捨てる」でしょうか。でもゴミ袋に直接捨てるとハブの姿が見えたら騒ぎになるので、新聞紙などに包んで捨ててくださいと案内しています。

なんと正解は捨てる。もったいなくないですか?最後まで味わいたいのです。と粘っていると

--- そのままは小骨が多くて食べられないと思います。ただ、沖縄だと昔はヘビを煮出してスープを作ったりしていたらしいですよ。だから煮出してハブ出汁をとると最後まで美味しくいただけるかもしれませんね。

と教えてくれた。若干無理やり聞いた感じもするが。

お礼を言ってハブを最後まで味わい尽くすためにハブ酒を買った。1万円した。
瓶を逆さにするとハブが酒から出てしまってよくないので、逆さまにしてはいけないらしい。

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