普段は飯を食べなさすぎる
ふだんはあんまり食事をしないほうだ。
朝はギリギリまで寝ていて時間がないし、昼は都会みたいにランチができる店があるわけでもない。そういったわけで朝昼は抜くことも多い。
夜は夜でドカ食いする日もあるが、レトルトカレーだけで簡単に済ませることもある。間食もしない。
なにが不思議って、これでまいにち不自由なく動けてしまうのだ。神社の掃除などで身体を動かす業務も多いのに。おまけに休みの日は別の仕事もしているし、ほぼ365日稼働状態だ。飯はなんのためにあるのか。
3食食うことの尊さを学んだ、中堅神職研修
先日参加した研修では中核市のホテルに泊まったので、期間中は毎晩外食をした。都会は何を食ってもうまい。とくに鶏料理が絶品だった。
昼は研修所の食事で、これまたちゃんとした食事でうまい。揚げたてのエビフライとか鯛の煮つけが出た。朝はコンビニおにぎり。研修で一緒になった先輩神職さんが買ってくれたりした。めっちゃうまい。
おいしいご飯のおかげか、気分が上向いて社交的になって充実した研修になった。年上の方々に可愛がってもらって、帰る頃には泣きそうになるくらい楽しかった。
そしてなにより、3食食うって尊い。
ぜったいにそんなことを学ぶ機会じゃなかったが、手応えを感じて高千穂に帰った。久しぶりに巫女に会うなり、血色がいいですよと言われた。
やっぱり、ふだんは食ってなさすぎるのだ。食ったほうがいい。
1日10食の簡単なルール
1日で10食のごはんを食べるにあたり、簡単なルールを設けた。
・食事の間隔は1時間以上あける
・一食あたりバナナ一本(90kcal)以上のカロリーを摂る
・菓子類、ジュースでカロリーを稼ぐことは禁止
普段の食事からして一汁三菜を毎食用意するのは不可能だ。バナナ1本以上のカロリーを摂取することを食事と定義した。そのほか、できる範囲で健康に配慮するものとしよう。
余談だが、祖父から聞いたところによると、曽祖父の世代の農家は1日に6食のご飯を食べることが普通だったという。その6食にそれぞれ名前がついていたともいうのだ。
量としては、ひとり1日1升のトウキビ飯を食べていたそうだ。そういえば坂口安吾のエッセイにも農民は1升めしが普通と書いてあった。
それに、大谷翔平も身体づくりのために6食たべるというじゃないか。今回は味方が多くて非常に頼もしい。わたしは正しいことをします。
そういうわけで、実際に10食たべてみよう。この先の日常生活に活かせるように、仕事のある日に試してみた。
朝ご飯を3回食べる
ご飯を10食食べると誓ったとき、生活の規律が何より求められる。
ふだんより早起きして活動する時間を多く取らないと、10食も食べる時間的余裕がないのだ。
というわけで5時30分に起きた。
朝イチのご飯は朦朧としながら用意したが、食事を目の前にするとお腹が空いてきた。普段は気にならない部屋干しの柔軟剤の匂いがしてくる。頭が冴える。早起きすると感覚が鋭くなる。
もらいものの漬物が美味しくて1食目はすぐに食べ終わった。なぜだか満足度が高い。
食後は散歩に行ってお腹をすかせようとしたが、7時まで二度寝した。そして起きたらすぐさま2度目の朝ご飯である。どんなスケジュールだ。
目玉焼きを焼いて丼にした。二度寝のせいで時間もギリギリで焦燥感がある。すでにお腹いっぱいだ。もう食べられない。
この先が心配になってきたが、職場で食べるご飯をなんとか準備して出社した。
運の良いことに身体を動かすことの多い職についている。朝から2時間くらいは神社の掃除をするのだ。
せいいっぱい掃除をしているとお腹が空いてきた。
これが不思議なことに、朝ご飯をまったく食べていない日よりも空腹を感じるのだ。風来のシレンだったらホウキひと振りでHPが1減るくらいお腹が空いている。
うちの職場は10時になるとお茶休憩の時間がある。そこで3回目の朝ご飯を食べよう。
3度目の朝ご飯、美味しいんですよこれが。
醤油やお茶をかけただけのご飯がスルスル入っていく。今のところひたすら美味しくて嬉しいばかりである。

