昼と間食と完食で6食。やっぱりお腹が空き続ける
掃除を終えたあとも授与所で御守を授与したり、七五三の神事で祝詞をあげたりして過ごす。御朱印を書くとき以外は立ち仕事だ。神職は肉体労働者でもあり知的労働者でもある。
昼には4食目の目玉焼き丼を食べた。
だいぶ質素な食事が続いていると思われるかもしれないが、そもそもふだんは何も食べないのだ。食べて米と梅干しくらいのもの。目玉焼きは贅沢の範疇であることを分かってもらいたい。
そして目玉焼きは贅沢品なので、4食目といえどうれしい。完食。
いつもよりバリバリ仕事に取り組める気がする。自分が理想とする態度でいられて、人に優しくできる。人生が楽しい。
15時のお茶休憩の時間にはバナナを食べた。
よくしてもらっている崇敬者の方に恵んでもらったのだ。少し青いけどそのほうが栄養があるのよ、との由である。
食べ物をよく恵んでもらうほうだと思う。ありがとうございます。人柄で腹が満たせるというのなら、僕はどんな善人にもなりましょう!
自分の感覚では常軌を逸した5食目だが、むしろバナナ一本じゃ足りないくらいだった。相変わらずめちゃくちゃお腹が空いている。
あとの5食は家で食べるつもりだったが、仕事の都合で定時帰宅が難しくなった。近くの店で肉まんを買ってきて一袋全部食べることにした。
腹いっぱい過ぎてつらい!みたいな顔をしたいが、ひたすらお腹が空くのだ。これまでの人生の経験からしても大食いなタイプではないと思う。
少ない量を短い感覚で食べ続けると胃腸の負担が少なくなるのかもしれない。それで無限に食べられるのだ。エビデンスは僕の脳の感覚です。
企画にパンチを!夜は食べまくる
一般的な観念でいうと粗食が続いたので、夜の4食はタガを外していっぱい食べてみよう。
もらいものの良いレトルトカレーがあったので前菜として食べることにした。普段なら一日を通じてこれくらいしか食べないときもある。
カレーはうまい。具の肉がホロホロで興奮する。マヨネーズをしこたまかけて食べた。まだまだ腹には余裕があって美味しく食べられる。
食後に寝るのが好きなので一度眠ることにする。起きたら晩ごはんだ。
もう、ビカーン!と雷が落ちたような衝撃ですよ。豚肉の脂というのは。うますぎる。
食事の楽しさが10回も味わえるというのが、1日10食生活の醍醐味ではなかろうか。本当にずっと幸せで、ずっと空腹を感じる。生まれてきてよかった。
少し休憩して、また晩ごはんを食べよう。
お腹をすかせるために家の中を歩き回ったり読書をしたりした。お腹をすかせるために動く。動くために食べる。このサイクルを無限に続けたらアスリートになれるんじゃないか。
さすがに満腹になっておかないと企画としてパンチがないだろう。
ここにきてペヤング大盛りだ。マヨネーズとタバスコを麺の色が変わるくらいかけて食べる。
これが、うまいんですよ。
倹約のためにマヨネーズもカップ焼きそばも辞めていたので、夢中になってかきこんだ。こんな簡単に買える幸福、我慢せずに味わって過ごすべきだと思った。
さすがに満腹が近くなってきた。
一日のおわりに晩ごはんを食べて寝よう。
最後はさっぱりとお茶漬けにした。バナナ以外のフルーツは食べていなかったので新鮮な気分で味わえる。満腹感はありつつも、やっぱり楽しい。食事は面白い。尊い。わたしは食事の概念を推したい。
というわけで、1日10食の試みを終えた。
フードファイト的な企画になると思いきや、ずーっと小さな幸福が続くばかりだった。土台、食べることも料理も好きなほうなのだ。ご飯を食べることで仕事のパフォーマンスも高くなったと思う。
10食はやり過ぎにしても5食くらいなら毎日つづけてもいいかもしれない。
それはそれとして、ふだん1食で生活できていたのはなんだったんだろうか。
いままで何を栄養源にして生きてこられたのだろう。霞か。霞なのか。精神性の向上を志して十数年、気づかぬうちに霞を食べられるようになっていたのだ。
やったーーー!

