特集 2019年3月4日

ダンボのように耳で泳ぐ小さなイカ、ミミイカを捕まえたい

耳でパタパタと泳ぐミミイカを採りに行きました。

ちょっと変わった生き物が大好きな友人から、ミミイカという小さなイカを採りにいかないかと誘われた。

小さなイカといえば、ホタルイカヒイカは以前に狙って捕まえたことがあるけれど、ミミイカ採りは未体験。前に地引網でたまたま捕まえたことはあるけれど、あれって狙って採れるものだったのか。

それは行かない訳にはいかないだろう。

趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。(動画インタビュー)

前の記事:しみったれた先輩におごられるツアー:東急沿線特集

> 個人サイト 私的標本 趣味の製麺

真冬の暗い海岸でミミイカ探し

案内をしてくれた友人によると、東京近郊でミミイカをよく見るのは12月から2月くらいの寒い時期。この日は2月下旬なので今シーズンはもうラストチャンスだろう。

探す時間は夜で、大きく潮が引いているときがベスト。場所は岩場と隣接したような砂浜が探しやすいとのこと。ただし時期も場所もあくまで彼の経験則なので、地域が変われば違うかも。

ミミイカは北海道から九州まで幅広く分布しており、ホタルイカみたいに食用として流通する程メジャーではないが、食べる地域もあるようだ。

002.jpg
真っ暗な夜の海ではライトの明るさが肝なので、「もっと光を!」と、より強力な懐中電灯が欲しくなる。別に特殊部隊の人ではない。

満月に近い月夜にやってきたのは関東某所の海。無風で最高のミミイカ日和だ。ウェーダーと呼ばれる腰まである長靴を履き、磯に挟まれた小さな入り江の砂浜にざぶざぶと入る。

「ミミイカがいれば、すぐにわかります。うっすら紫色をしていて、ふわふわと泳いでいるんで」

事前にこのような説明を聞いたのだが、前に捕まえた経験のあるホタルイカのイメージが強すぎて(透き通った体で水中をヒョイヒョイと泳いでいる)、ちゃんと理解できていなかったことを後で知ることとなる。

003.jpg
この明るさが頼もしい。ピカチュウ、きみに決めた!

まるで風の谷のナウシカに出てくる巨神兵のように、強力なライトで海面を照らしながら歩く友人の後をついていく。

「ライトが明るいと見えやすいのはもちろんですが、この光でミミイカの方から寄ってきます」

モクズガニ、マイタケ、ヘボ(クロスズメバチ)、タカラガイなど、今までに多くの人から変わった動植物の採り方を教えてもらってきた。そして今日はミミイカ採り。こういう秘密基地への招待みたいな体験は、何歳になっても最高にワクワクする。

なにやら怪しき姿を発見!

状況さえよければミミイカはすぐに見つかるらしいのだが、前日に吹いた風の影響か、訪れた浜は潮の濁りがかなりきつく、ミミイカらしき姿がなかなか見つからない。

1匹でもいいからこの手で捕まえたい。そしてじっくりと観察し、その味を確認してみたい。見つけるまでは帰らないくらいの気持ちだが、現実問題として潮が引いている時間は短い。

いつも以上に目力を込めて海面を凝視しながら歩いていると、私の網が届く範囲に白い何かが泳いでいるのが見えた。

004.jpg
なんかいる!

これは本命のミミイカか!って思いたいけれど、そのシルエットは明らかに魚っぽい。違うとわかってはいるけれど、もしかしたら泳ぐときにシュッとするイカなのかもと、とりあえずその進行方向から網をかぶせて捕獲を試みる。

持ち上げた網の中に入っていたのは、ミミイカではなく小さなフグだった。これはあれか、ホタルイカ採りのデジャブーかと一人で小さく笑ってしまった(以前まったく同じ流れがあった)。

005.jpg
イカかと思ったらフグ。私の中でのあるあるネタだ。
▽デイリーポータルZトップへ つぎへ>

デイリーポータルZを

 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ

↓↓↓ここからまたトップページです↓↓↓