デンタルリンスソムリエになりたい
5月のある晴れた日の午後の公園でデンタルリンス、クチュクチュ比べをした。どのデンタルリンスもクチュクチュ後の口の中は、僕の目の前に広がっている青い芝生のような心地よさが広がっていた。それぞれ全く味が異なるのも面白い。そのうちデンタルリンスソムリエになりたいと思う。今回は刺激が弱いノンアルコールタイプを比べたが、いつか刺激を求めたくなったらアルコールタイプも比べてみようと思う。
歯を磨いた後や寝る前などに口をゆすぐデンタルリンス。
薬局などに行くと驚くほど多くのデンタルリンスが棚に並んでいる。
僕は元来歯医者が嫌いで、虫歯になる可能性が減るのならばとデンタルリンスを愛用している。
しかし、毎回使うデンタルリンスが決まっているわけではない。その時々でお店に出向き気が向いた物を購入している。
そろそろ「味」を比べておきたいと思う。
※2010年5月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
デンタルリンスにもいろいろある。味はもちろんだけれど、僕としてはアルコールタイプとノンアルコールタイプが重要だと思う。アルコールタイプは口に入れた時、刺激が強く、ノンアルコールタイプはその逆で刺激が弱い。
僕はすべてに置いてなるたけ平穏に過ごしたいと思っている。刺激などいら無いのだ。デンタルリンスも例外ではない。そこで今回のクチュクチュ比べではノンアルコールタイプのデンタルリンスを比べることにした。また味は「ミント」に絞った。
サンスターから出ている「ガム・デンタルリンス」。液体は透明で匂いは当たり前だけれど歯医者さんの匂いがする。緊張感をもたらす匂いだ。そのおかげで絶大な効き目がある気がする。
シャレたグラスで飲んでいるが中身はガム・デンタルリンスである。ミント特有のスースーがジワジワと広がってくるのが特徴だ。甘みもあり吐き出すのが惜しい。口当たりも優しいので何回でもクチュクチュとしてしまう。しかし、説明を読むと20秒ほどクチュクチュすれば十分だそうだ。
今回は評価をポーズであらわす事にした。そっちの方が分かりやすいと思ったのだが、いま写真を見るとそうでもない。だから、説明するとこのポーズの場合、腕のあたりが「まろやかさ」、右足が「爽快感」をあらわしている。
花王が出している「クリアクリーン」。パッケージには家族で使えると書いてある。そのため同じミント味でも先のガムよりミント度は弱い。しかし、匂いのミント度は高く、鼻づまりも治る気がするほどだ。
こちらも液体自体は透明なので、先のガムと違いが無いが、味も匂いも全然違うので、こうも違うのかと驚く。クチュクチュとするとこちらは軽快なステップを踏むような爽快感があった。
評価は軽やかなステップである。春のこの時期に出会えてよかったと思える一本だ。うららかな陽だまりに軽やかなステップはよく似合う。
サンスターが出している「Ora2」。ガムと同じメーカーだけれど全然味が違う。結論を言ってしまえば今回のクチュクチュ比べで僕が一番好きな「味」だった。そういえば、このクチュクチュ比べは「味」だけを調べていて洗浄力などは無視している。
ボトルは青色なのに液体は透明だ。味を地域であらわすとアイダホよりニューヨークという感じ。高級感のある甘みがするのだ。また口に含みクチュクチュとした瞬間にキャリアウーマンという言葉が頭に浮かんだ。女性が好みそうな味だった。
花王が出している「ピュオーラ」。ミントの匂いが強く口に含む前から爽快感を感じることができる。後味も強くミントが残るのでお口の中が心地よく、空気がいい田舎にいるみたいだ。
味の方はきなこのような素朴な甘みがする。口内を洗浄しているのに甘みを感じられるというのは、甘いものが好きな僕としては得をした気分だ。また肩に塗ったら肩こりとかも治るのではないかと思ってしまう爽快感が素晴らしい。
アース製薬が出している「モンダミン」。僕の中の元祖デンタルリンスはまさにこのモンダミンだ。どこか懐かしく感じるのだ。中学生の頃、興味本位で使っていた。
苦味を感じるのだが、別に苦痛を感じる程ではもちろん無く、ほろ苦く感じる。もし僕が中学生時代に初キッスを体験していたらきっと初キッスの味は「モンダミン」だったのではないかと思う。実際僕の初キッスは20歳くらいだと思うけれど。しかも60代の男性とだったけれど(イソジンの味がした)。
ライオンが出している「デンターシステマEX」。パッケージも味も匂いもマジメな印象を受けた。このデンタルリンスは、僕に観光地などにあるビジターセンターを彷彿させた。
ミントの味はするけれど、スースー感はあまり無く、何事も平穏に生きて行きたいという僕のニーズにはピッタリと来るデンタルリンスだった。しかし未来的な味がする。クチュクチュとしながら宇宙旅行が可能になった未来が頭に浮かんだ。
ジョンソン・エンド・ジョンソンが出している「LISTERINE」。今回チョイスしたデンタルリンスの中で唯一例外のアルコールが含まれているものだ。匂いからして強力。花粉症の時期に使えば気持ちがよさそうだ。
僕が一番避けてきている平穏ではない世界が口の中に入れた瞬間に広がった。口の中でかなりの規模のデモが行われている感じだ。今までのデンタルリンスが平和な世界だとすれば、このデンタルリンスは帝国軍と反乱軍の戦いの最中だ。
5月のある晴れた日の午後の公園でデンタルリンス、クチュクチュ比べをした。どのデンタルリンスもクチュクチュ後の口の中は、僕の目の前に広がっている青い芝生のような心地よさが広がっていた。それぞれ全く味が異なるのも面白い。そのうちデンタルリンスソムリエになりたいと思う。今回は刺激が弱いノンアルコールタイプを比べたが、いつか刺激を求めたくなったらアルコールタイプも比べてみようと思う。
▽デイリーポータルZトップへ | ||
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |