以上が、僕が今年手に入れた出前(一部は店頭でゲットした)カレンダーでした。
どのカレンダーにもしみじみとした味わいがあるし、決してお金を出せば手に入るものじゃないところに、手に入れる嬉しさがありますよね。
今ならばまだ間に合う! もし近所に出前をしてくれるお店がある方は、ゲットしてみてはいかがでしょう?
街に古くからある中華屋、そば屋、食堂、寿司屋などで年末に出前をとると、カレンダーがもらえるということに、昨年気がつきました。
そのカレンダーの味わいが、なんともいいんですよね。
コロナの影響もあり、出前をとる機会が増えました。
そんななか、昨年の12月、何気なく地元のお店で出前をとったところ、意外な発見があったんですよね。それは、注文の品と合わせて、店名入りのカレンダーを持ってきてもらえたこと。
そうか、12月に出前をとると、カレンダーがもらえるんだ!
それまであまり出前をとる習慣がなかった僕にとっては予想もしていなかったことだけど、確かにそうだよなと。店名と電話番号入りのカレンダーを家で使ってもらえれば、ふとした拍子に「あそこで出前でもとるか」と思ってもらえる。そういう意味で、お店にとってもメリットがあるし、お客としても嬉しい。なにより、そのちょっと昔ながらのデザインのカレンダーが、すごくいいんです。
そこでこの12月、僕はたいてい、日中は地元に借りている仕事場で仕事をしているんですが、その場所から出前をお願いできるお店をいくつか探し、お昼ごはんにとってみました。
というわけで今回は、そこでもらえたカレンダーの味わいを鑑賞していくとともに、もちろん、必ずもらえるとは限らないので、そのあたりの事情が実際どうなのかも、知ることができたらと思います。
そもそも、出前って最高なんですよ。そこでまずは、出前の素晴らしさに軽くふれさせてください。
こちら、あるおそば屋さんの出前用メニュー。もう、この時点でわくわくしてくるじゃないですか。
そのわくわくは最高潮に! あったかいそばやうどんはもちろん、どんぶりものやカレーや定食もいいし、「中華の部」まであるのがもう最高。あ〜、どれにしようかな〜!?
ただ、ここでは僕、つい同じものばっかり頼んでしまうんですよね。それが「左側のおすすめメニュー」にある、
出前はいい。この、ぴっちりとラップされたどんぶり。それをはがす瞬間の高揚感がいい。
熟練のプロが作った出来立ての料理を、距離による配送料もなしに、わざわざ家まで運んできてくれる。こんなにありがたいことがあるでしょうか。
出前はいい。店では決してできない、
出前はいい。こんなふうに、
自宅にいながらにして外食気分が味わえるから。
出前はいい。なにより、
だしの香りが効いた濃いめのつゆに、きちんと天ぷらを揚げたときに出た揚げ玉を使った香ばしさ。
ぷりっぷりの海老を包むサックサクの衣。さらにそれを包む、あえてときすぎていない玉子と、甘辛いタレ。
そして今回、写真を撮るにあたってあらためてこのえびカツを眺めてみたんですが、
あぁ、こんなにもうまいものたちが、トータル1000円で、待っていれば家に届くなんて、やっぱり出前はいい。
とりわけ、12月の出前はいい。
なんてったって、
というわけでここからは、そんなに数は多くないものの、今年僕がもらうことのできた出前カレンダーをじっくり鑑賞していくことにしましょう。
ちなみに出前カレンダーはもちろん、基本的に完全オリジナルデザインではありません。あくまで、カレンダー業者さんのフォーマットのなかから選び、そこに店名などの情報を追加プリントしたものでしょう。けれども、そのチョイスや、店名プリントとの組み合わせはやはり唯一無二のもの。そこに個性や味わいが出まくってます。
こちらのカレンダーは、オーソドックスにうさぎ年にちなんだモチーフ。上のいかにもめでたい和風の絵も、下のカレンダー部のキャラクターも、どちらもいいですね。
出前カレンダーといえば、とにかく便利機能、便利情報が満載な傾向があるのも特徴のひとつ。
スマホ全盛のなか、この感じはもはやエンターテイメントですよね。そして実際、重要な電話番号くらいはここに書き留めておくと、スマホやPCになにかトラブルがあったときなどに便利。
で、このカレンダーでもっとも注目すべきがこちらのポイント!
よく、古いお店なんかに行って「昭和の雰囲気が残ってるね〜」とか「昭和の人情が生きている」なんて言う人はいますけど、ここではもう、実際に昭和が続いちゃってるんですよ! 完全にパラレルワールド!
そして来年って、昭和98年だったんだ。じゃあ3年後は昭和100年じゃん! 盛大にお祝いしないと。
ここもまた、情報が多いですね。
あと、出前カレンダーといえば、
基本的に入りがちです。
ちょっとどういうことかわからなかったので調べてみたところ、実際にそういう格言があるようですね。
養生、つまり健康を守り増進するためには、なにごとも過度にせず、節度を守るべきだ。というような意味らしいです。勉強になった。
ちなみに僕の午年はどんな感じかと見てみると、
占いとかじゃなくてもう、あなたはそういうタイプ! っていう話なんですね。「困難にぶち当たっても」という表現が生き生きしてて好き。
続いてゲットできたのは、「たつみ本店」という中華屋さんの出前カレンダー。
カレンダーに気をとられるあまり、うっかり料理の写真を撮り忘れてしまったんですが、こちらはしばらく前に出前をお願いした時の、「五目カタ焼きソバ」。
で、
干支とは関係ないふくろう家族のデザイン。
先ほどと同様、情報が満載ではあるんですが、僕が特に感銘を受けたのは、格言。ここのカレンダーの格言、なんだか妙に個人的に響くんですよね。
最後にもう1軒、先ほどとはまた別のおそば屋さんでも出前を頼んでみました。
すると、残念ながらカレンダーはなし。そこでお店の方に、「そちらでは、来年のカレンダーは作られてないですか?」と聞いてみたところ、こんな返答が。
「すいませんねぇ、コロナの影響でだいぶ部数を減らしてしまって、初めての出前のお客さんにまではお渡しできてないんです。何度もとってくれているところ優先になってしまって……」
なるほど。確かに、お店には数度行ったことがあるけれど、出前をとったのは初めてでした。そしてその大変な事情、よくわかる。あくまで、お店の心遣いであって、12月に出前をとると、無条件にカレンダーをもらえると考えるのは良くなさそうです。これまた学びになった。
よし、来年はこちらでもたくさん出前をとって、カレンダーがゲットできるといいな〜!
と、思っていたところ、続けて店員さんがこうおっしゃいました。
「ただ、お店には置いてありますので、食べに来てもらえたらお渡しできますよ」
えー! そうなってくるともう、今回の主旨である出前カレンダーではなくなっちゃうけど……どうしよっかな……って、
注文したのは、「あそこのかき揚げはすごいらしい」と噂に聞きつつ、まだ頼んだことのなかった、
届いてみてびっくり、筒状の型を使って揚げた、タワーのような一品!
と、ぞんぶんにお店を堪能したのち、無事レジ横にあったカレンダーもゲット。それがこちら!
その名も「すこやか」。縦長サイズで、モチーフは日本人形ですね。
そしてこちらのカレンダーが嬉しいポイント。
以上が、僕が今年手に入れた出前(一部は店頭でゲットした)カレンダーでした。
どのカレンダーにもしみじみとした味わいがあるし、決してお金を出せば手に入るものじゃないところに、手に入れる嬉しさがありますよね。
今ならばまだ間に合う! もし近所に出前をしてくれるお店がある方は、ゲットしてみてはいかがでしょう?
▽デイリーポータルZトップへ | ||
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |