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お店を持つことはすごいことだと思う。しかも、扱う商品を全て作っている。尊敬しかない。兄としてはぜひ成功して欲しいと思っている。なのでこのようなことを書くのはあれだけど、ぜひ地主恵亮に仕事をください。弟は別に放っておいても成功するだろうから。地主家の問題は兄の恵亮なのだ。
お店
Cuisson Agreable（キュイッソン アグレアーブル）
住所：北九州市小倉南区徳力1-15-20佐藤ビル101
電話：093-964-5151
お店を開くということ
お店を開く、というのは人生の中でも、かなり大きな出来事に思える。飲食店は厳しいという話を聞いたこともある。そもそもお店を開くにはお金がかかる。だからこそ人生における大きな出来事で勝負と言える。
私はお店を開くなんて勝負に出ようと思ったことがない。人生で一度もそんなことが頭によぎったことがないのだ。家で安全安心に眠っていたいとだけ思っている。オーバーに言えば、お店を開く方の気が知れない。怖くてできないのだ。
お店を開く人の気が知れない、と思っていたら、ものすごく身近にそんな人がいた。弟だ。私の弟の佑亮（ゆうすけ）。ちなみに兄の私は恵亮（けいすけ）だ。弟が焼き菓子を中心にしたお店を2020年に福岡県は北九州で開いたのだ。
私は一生覚えることのできない店名のお店だ。「Cuisson agréable（キュイッソン アグレアーブル）」。今も店名はコピペした。だって覚えられないんだもん。たぶんフランス語。ちなみに弟はフランス語が話せるらしい。
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マッチョなパティシエ
弟は高校からそれ系のものに通っていた。私は普通科の高校に行ったけど。それからいろいろ経験を積んで2020年にいま実家があり、小学校時代の一部を過ごした北九州にお店を開いたわけだ。一時期はフランスに行っていたこともあった。
工房を覗くと驚くほど綺麗だった。飲食だから当たり前ではあるのだけれど、弟は自宅も綺麗だ。驚くほどに。一方で兄の私は汚い。私はお店なんてやっていないので、自宅との比較ではあるが、本当に汚い。本当に兄弟なのかと疑問が浮かぶほどに違いがある。
工房には業務用のオーブンだとか、業務用の冷凍庫だとかが並んでいる。オーブンは入り口より一回り大きく、買い換えるときは入り口を壊さないと行けないらしい。それほどに大きなオーブンということだ。
いくら？ と当たり前のように聞いた。200万円くらいと返ってくる。200万！ と私は驚くわけだけれど、安い方と言っていた。倍くらいの値段のものも普通にあるそうだ。私の30万のカメラを高いと弟は驚いていたけれど、お前、桁が違うじゃないか。
当然の流れとして、全部でいくらかかったの？ ということになる。2000万円くらいと言っていた。道具や内装でそれくらいかかるらしい。それは勝負な金額だわ。お兄ちゃん、その金額にクラクラしちゃったよ。でも、弟は全く動じていなかった。さすが。
ここでもまた兄弟なのかな、と疑問が浮かぶ。弟はマッチョなのだ。フィジークの大会に出場して上位に入っていた。お店を開く前は週6でジムに通い鍛えていたそうだ。そこまで行っているなら週7で行けよ、と思うけれど、筋肉を休める必要がある、と焼き菓子より熱く語っていた。
私は筋肉についても、洋菓子についても素人だから知らないだけかもしれない。実は筋肉と洋菓子は密接な関係があるのかもしれない。体を鍛えることで、洋菓子作りにプラスになることがあるのかもしれないのだ。
弟は言った、「ない」と。脂質を気にするようになるけれど、気にするだけでそれが洋菓子作りに生かされているかと言えば特に「ない」とのこと。それはそれ、これはこれらしい。マッチョだから特別に美味しい洋菓子が作れることは一切ないそうだ。ですよね、と思った。
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朝4時に起きる
弟のお店は焼き菓子を中心とした洋菓子店だ。常時50種類弱の焼き菓子が店内に並んでいる。当たり前だけれど、全て弟が作っている。もちろん毎日50種類弱を作るのではなく、今日数種類を作り、明日は別の数種類を作りと、毎日別のものを作る。
弟のお店の焼き菓子は、兄の私が言うのはあれだけど、めちゃくちゃ美味しい。この道15年弱のベテランだし、不味いわけがない。マジで美味しいのだ。高級で品のある味がする。売れすぎて材料がなくてお店を休むこともあるそうだ。かなり人気のお店であることがわかる。
食パンなんて、値札に「高級食パン」って書いてあるもんね。高級なのだ。高級じゃなかったら「高級」って書かないもん。私が自分で天才ライターって言うような感じ。天才ではないので私は書かない。でも、高級だから高級食パンと書くのだ。
先に私は洋菓子の素人と書いたけれど、実は少しうるさい。割と昔から弟の作る洋菓子を食べる機会があって、本当に美味しくて口が肥えたのだ。何か洋菓子を食べても、これは弟の作るやつの方が美味しいな、と思う。それほどに美味しい。
このように私は弟をリスペクトしているわけですけれど、弟は私のことを「ケイ」と呼び、私は弟のことを「ユウくん」と呼ぶ。なにか違和感がないだろうか。上手く説明できないのだけれど、なんか違う。これを上手く説明できれば天才ライターと名乗ってもいいだろう。いや、弟が俺に「さん」とか「さま」とか付ければ解決だけど。
でもすごいとは思う。毎日4時に起きて準備を始め、19時くらいまでお店をやっている。定休日は週に1回だけ。その週1回の定休日も弟は仕込みがあるので結局は仕事をしている。熱心。朝4時って。私は今日、11時半に起きました。そして、早起きだなとすら思っています。兄弟だけど、どこで差がついたのだろうか。
焼き菓子中心のお店だけれど、注文でケーキも作っている。誕生日ケーキとかクリスマスケーキとか。弟のケーキは美味しい。俺が絵を描くからお店に飾ってよ、と言ったら断られたけどケーキも美味しい。マッチョだし、それは味に全く生かされないけど、ケーキも美味しいのだ。洋菓子に限れば、彼はなかなかすごい、身長も180cm以上あるし。
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いずれはどこかで
弟は洋菓子についてはかなりの自信を持っている。高校時代もそうだし、高校を出てからもずっとその道を歩んでいるし、苦労していたことも知っている。一方その頃私は、だいたいいつも家で寝ていた。弟はすごい、という話だ。
30歳までにはお店を持ちたいと言っていて、ほぼそれを達成しているのがすごい。一方、その頃私は30歳までには午前中に起きることを早起きと言わない生活をしたいと思っていたけれど、未だに11時半に起きることを早起きと呼んでいる。
今後もここでお店を続けるか、と聞くと、いつかは博多の方にお店を出したいと言っていた。東京に出してくれれば私の家から近いからいいんだけど、それはないかな、と言っていた。北海道でもいいよ、遊びに行きたいからと言ったら、もっとないと返された。
クリスマスに弟のお店のケーキを買うのもいいだろう。ただ私は次回の記事で、クリスマスはケーキではなくてパンを買おう、という内容の、弟のお店では扱っていない種類のパンの記事を書く予定です。
