崎陽軒に行く
シウマイ弁当で有名な崎陽軒。実は弁当だけではなく、レストランもあり、そこでは色々な中華料理を食べることができる。
なら行くしかない。チャーハンが呼んでいるから。おれの、いやおれたちのチャーハンを食べに行くぞ。
夕食時に行ったのだが行列ができている。みんなシウマイを食べながらビールを飲みたいのだろう。その気持ち、わかるよ。
すぐには入れなそうだ。すると前に「崎陽軒本店」と書いてある別のレストランがあった。
入店まで少し時間がありそうなので見に行くことにした。
崎陽軒本店は中華料理だけではなく、イタリア料理などの様々な料理を提供しているようだった。値段もそこそこする。
(へーこんなのあるんだ)と思って、列に戻ろうとしたら2人がいなくて焦った。もう先に入っていた。言ってほしいなと思った。
注文をする
何を食べようか。全部おいしそうだな。3人いるし、全部食べる?
見たところ、チャーハンは『五目チャーハン』しかないらしい。あんかけチャーハンやエビチャーハンなど、いろいろな種類があると悩んでしまうので1品だけだと決めやすくていい。
でも、ラーメンも食べたい。そんなことを思っていたらラーメンの項目の下にこんなことが書いてあった。
ミニか…。ほら、チャーハンを食べに来て小さいチャーハンを食べるの、どうなのだろうか。
「よし、ぼくは五目チャーハンにチャーシュー麵を頼みます」と言うと他の部員たちが「すごい!さすが部長!!」と言う。
「まあまあ、ね。これぐらいは」となんか余裕がある感じで言ったけど、本当は恥ずかしさとうれしさで心臓がバクバクした。ほら、こんな風にほめられることってないから。
メニューを決めるとき、部員全員で作戦を立てている感じがする。その目は真剣だ。
安藤さんが「今日、昼間に別の撮影があってさ、終わったあとにあまりにもお腹が減って、ちょっと食べてきた」と言っていた。食べてこないでとは思った。
「でも、麻婆豆腐が好きだから頼もうかな」と安藤さん。
月餅さんは「あ、じゃあ私、酢豚頼みます!」と言っている。「どうしよう、量が多かったら」「そしたら、部長がやってくれるよ」と安藤さん。やってやるよ。
注文をする。
量にメンバーがざわつく
ワイワイと談笑をする。どんなチャーハンが来るのか。そう思いながら待っているとすぐに来た。そして、先ほどの談笑が噓だったかのように一瞬、空気が止まった。
テーブルの上が料理で詰めつくされるのはテンションが上がる。
あと、チャーハンとチャーシュー麵を両方頼んだせいか、ラーメンではなく皿に乗ったチャーシュー単品が来た。そんなにいっぱい食うやつ、いないんだろうな。
厨房で「え!普通盛りのチャーハンとチャーシュー麺食べる人なんていないって!チャーシューだけだって」と言った人がいるかもしれない。ごめん、それ自分のです。
料理が届いた瞬間、ちょっと黙った。みんなの「うわ、多い」という心の声が聞こえたし、実際に言っていた。食べる前から気持ちで負けないで。