ネコとしての配膳ロボ
①黒い顔
②白い体・(背中は黒)
③丸顔、目は大きめ
④体はわりとスリム
⑤顔がサイネージになる。
レストランでネコ型の配膳ロボットが活躍していた。
店員さんにもやさしく声をかけられて席に料理を運んではお客さんに「かわいい」と愛でられていた。
そのかわいいネコロボに運んでもらったハンバーグを食べ、自分で取りに行ったドリンクバーを飲んでエネルギーを得た私は「あれに似たネコいないかなあ」と思った。
ネコ型配膳ロボのネコとしてのフォルムの特長をあげてみよう。
①黒い顔
②白い体・(背中は黒)
③丸顔、目は大きめ
④体はわりとスリム
⑤顔がサイネージになる。
①②のカラーでいけばパッと思い当たるのがシャムネコやそのミックス、ヒマラヤンとかだろうか。
やっぱりトータルでいったらシャムですかねーと結論づけるのはちょっともやもやする。もう少し黒い顔と白い体のコントラストがパキッとしていて、顔がずんぐりしているのがいないのか。
ネットで検索してみたがピンと来る毛並みの猫は見つからなかった。じゃあいないんじゃないのか。でもそのいないんじゃないのかは自分で探して確かめたい。
外を歩いてネコを探しつつ、大量の写真から旅先などで出会ったネコの中に配膳ロボッシュなのがいないかどうか探る。
黒いネコもいて、白いネコもいて、黒と白のネコもそれなりにいるのだが、やはりあの基本白だけど顔だけ真っ黒になりました、へへへみたいな絶妙なバランスを持ったものがいない。
いい感じのネコ達が集まったシーンなどを見ると「こいつら合体しないかな」と切に思ってしまう。
ネコを探してさまよっても、過去の写真を引っ張り出してもやはり今すぐガストに連れていきたい!というほどの逸物は出現しない。
そんな中でもこれはというネコを紹介したい。
体が白くで顔が黒いネコを見つけると、たいてい鼻柱から額にかけて白くなっており、この真ん中のところ黒くならんもんかねと悶々とするのだが、板橋区で見つけたこの方のフェイスはいい感じで黒が優勢だった。
トカラ列島は宝島で目の前に現れた黒ネコの丸顔具合はよかった。しかし、喜んで席までハンバーグを運んでくれそうな優しさではない。
まんまるな瞳を凝らしてこちらを見つめる。これはまさしくあの配膳ロボのつぶらな瞳だ。
いまいちピンとくるネコに出会えない。もういちど、あそこへ行っておきたい。ここでいなかったらあきらめがつくというものだ。
トラやライオン、ヤマネコなど野生ネコの貴重な資料の展示にくわえ、世界のイエネコと触れ合えるネコの総合博物館である。訪れるのは10年以上ぶりだ。
ゆっくりと徘徊していた私の目に衝撃的なビジュアルが飛び込んできた。
配膳ロボじゃん!この姿を見た時、今まで幾多のネコを照合しながら感じていた違和感の正体がわかった。
配膳ロボは猫背じゃない。ピンとまっすぐ立って顔は上を向いている。ネコは猫背ゆえうつむき加減になる。配膳ロボのつるっとして上を向いた顔はネコでいえばむしろ後頭部と考えるのが妥当だ。
①黒い顔
②白い体・(背中は黒)
③丸顔、目は大きめ
④体はわりとスリム
⑤顔がサイネージになる。
⑥逆猫背
それにしても色目がばっちり決まっている。これは正面もいい感じなのではないか。配膳ロボッシュなあの子が振り返った。
私のロボごころを射抜いたこのネコはエキゾチックショートヘアーというらしい。顔の形や愛らしさはばっちりなので顔が黒くて体が白いエキゾチックショートヘアーを見てみたい。エキゾチックなことだ。
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