4日~2日前:FRPで型をとる
樹脂来ました、樹脂。思えば遠くへ来たもんだ。美大行きたいとか悩んでた17歳のときの自分に教えてやりたい。「ぜひ行け」あるいは「行かなくても似たようなことになる」と。
FRP樹脂を塗る前に、離型剤というものを塗らないと型から外れないので、また地道な塗り作業だ。
いや、ガラス繊維はたぶん強化のためだったような気がする。実際、足で踏んでもつぶれないほど丈夫になってくれた。
おかげで、切り離すのがものすごく大変だ。
「パカッ」と外すはずが、全然剥がれないので、惜しいが型をザクザク掘って取っていく。最初は「ゴーヤの種取り」に似てると思ったが、だんだん「伊勢えびの身」に思えてきた。もしそうなら片方で腹いっぱいだ。
特に作業場などないので、全ての工程を居住空間で行わなくてはならない。パソコン机の上で。冷蔵庫の前で。そしてFRPの臭気はしぶとく、換気扇を回し続けていても、毎日外から帰ってくるたびに部屋に匂いを感じる。
ラリってしんじゃったらどうしようと一瞬想像する。この状態でしんでるなんて、笑っていいのか悲しんでいいのかわかりゃしない。「彼女はボウリングのピンを・・・」「そして志半ばで・・・」「かわいそうにブハハ」ってなもんだ。
耳の周りの余分な繊維を切り取って、型が完成した。これに砂を詰めてピタッと合わせれば、・・・「砂ボウリング」ができる、はずである。
単体テストをしないまま、本番環境へ移行します。もちろん砂浜での結合テストです。