コンタクトの装着を工夫して寿命を伸ばそう
コンタクトを着ける時間ももったいないが、コンタクトケースを探す時間もかなり損だ。布団の隙間、窓枠のそば、冷蔵庫の下、どこにもない。朝の寝ぼけ眼に宝探しが強いられる。

そこで2週間使えるコンタクトから1日使い捨てのものに買い替えてみたら、毎朝コンタクトケースを探す手間が省けた。ただひとつのコンタクトケースを探すのか、何十個もある新品の使い捨てレンズを探すのか、楽なのは後者だろう。

コンタクトを2weekから1dayにかえたことで、無駄な時間を節約できて人生の自由時間が増えたのだ。大げさに言えば寿命が伸びたのである。
そうとなれば欲が出てもっと長生きしたい気持ちがわいてくるものだ。だから、コンタクトを2枚同時に入れて、おれは不老の力を得る。仮に毎日30秒短縮してそれを40年続ければ121時間も捻出できる。やるぞ!
コンタクトを両目同時につける
そういうわけでコンタクトを両目同時につけてみよう。まずは両方の人差し指にレンズを乗せるところからはじめる。思うにここが一番の難所だろう。



ぜんぜん難所じゃなかった。特にみどころもなく2枚のコンタクトが両指に乗った。あとはこれを目に入れればいい。こんなに簡単ならもっと早くからやっておけばよかった。





難しい。何度か試してみたが一度も成功しなかった。利き手の右指はうまくいくのだが、どうも左指のほうがうまく扱えない。まつ毛に弾かれている感じもある。これは手ごわそうで燃えてきた。
しっかり修行をする
できないことはすぐに諦めるほうだが、寿命を伸ばすためなら話は違う。絶対に成功させよう。人生に当事者意識が芽生えてきた。
まずはまつ毛に弾かれているのをなんとかする。ビューラーで上げればいいだろう。




とりあえず上下のまつ毛を開くようにイジった。視界が広がった感覚がある。これで絶対にいけるだろう。


邪魔なまつ毛がなくなりレンズを目玉にあてがうところまでは進められたが、左の指先から素直に離れてくれない。意識していないだけで利き手のほうは細かい微調整をしているのだろう。
要するに指の器用さが足りないのだ。
こうなるともう、人類にできることはたったひとつしかない。




よし、これでいけます。私だけ可処分時間を増やして長生きさせていただきます。おつかれさまでした。





左目のほうのおさまりが悪かったようでレンズが飛び出てきてしまった。まじで難しい。

もう数をこなすしかないので、こなしまくったら最後には成功した。




うまくいった!このときの興奮たるや、表情を見ていただければ伝わるところだろう。けっきょく技術じゃなくて情熱が大切なのだ。
ちなみに通常のコンタクトの装着にかかる時間は1分ほどだが、今回の両目同時づけには30分以上を要した。人生の可処分時間は減ってしまったが楽しかったのでオールオッケー。
あのさ、1分だ30分にこだわって寿命延ばすとか小さなこと言ってないでさ、そもそも目に見えるもんがすべてじゃないんで、コンタクトもうっちゃって心の眼(まなこ)で物事の本質を見ましょうよ。
