ついつい指にはめてしまうとんがりコーンの魔力
とんがりコーンを食べるときにやってしまうのがこの行為だ。
円錐型のコーンの口のところがちょうど指にはまる大きさなのだ。
普通のスナック菓子のように手でつかんで食べるのは困難だろう。
子どものとき以来食べてないなという人は買ってきてほしい。わかっていても指にはめてしまう魅力がある。
しかし大人になったいま、とんがりコーンを指に装着するのは少し恥ずかしくないだろうか。
これを人前でやるのには勇気がいりそうだ。
もっとスタイリッシュに出来れば解決するのではないか。
そうして生まれたのが「とんがりコーンを自動で指に装着してくれる装置」である。
とんがりコーンの新時代へ
あれこれと試行錯誤して出来た装置がこちらだ。
装着の様子を見ていただこう。
とんがりコーンの未来がここに生まれていないだろうか。
とんがりコーンのはめ方
最高の装置が出来てしまったが、今回は電子工作ではよくある装置の構造を下敷きにしている。
スイッチを入れると中から手が出てきて、スイッチを切るという装置だ。
「Useless Machine(役に立たない機械)」という、まさに!といった名称で検索するとヒットする。
何年か前にはクレーンゲームの賞品になっていたこともあるので、そちらを知っている人がいるかもしれない。
作り方としては色々な方法があり、いつか自分も作ってみたいな……と思っていたのだ。
中から手が出てきてスイッチを切るのではなく、とんがりコーンを指にはめる機能に置き換えればいい。
それを実現するための動きとしては、
- 箱の中に収めたとんがりコーンを上に上げる
- とんがりコーンを前に押し出して指にはめる
といったことが必要だ。
上下の板と、それを支える棒で平行四辺形を作ると、上下の板がそれぞれ平行を保ったまま動かすことが出来る。
上の板に安定してとんがりコーンを載せるために、平行を保つ必要があったのでぴったりな機構だ。
モーターの回転運動を直線運動に変えるのにスタンダードな機構だ。
どちらの機構もタミヤの工作キットを使い倒している。
直線運動をしているところのレールは「ユニバーサルプレート用スライドアダプター」を使っている。
これ、2年前に発売されたときに「これは全人類が待ち望んでいたやつだ!」と喜び勇んで買ったが、ようやく使いみちが見つかった。
去年発売された「ラック&ピニオン ギヤセット」も発売されてすぐに買ったが、これもいつか使いみちを見つけなくてはいけない。
閑話休題。
あとはモーターを仕込んで自動で動かすようにしてやればいい。
そしてこの2つの機構を連動して動かすとこうなるのだ。
あとはこれを適当な箱に入れれば……と思っていたが、ここであることに気がついた。
もともとの予定はなかったが、収まりがいいのでとんがりコーンの箱からとんがりコーンを出すようにしよう。
フタを閉めたら機構が入っている部分が浮いたのが気になるが、いきあたりばったりで進め方を決めているからである。
むしろいきあたりばったりなのにここまで収まればいい方だろう。そう都合よく解釈しておいたので、皆さんもそう思っていてください。
これからのとんがりコーンのスタンダードになってほしい。
装着するたびにとんがりコーンをいちいち補充しないといけないところには目をつぶろう。
機構の楽しさよ
今までになく収まりの良い装置が出来て大満足だ。
機構をうまく使った装置は作りたい気持ちがありながら、なかなか挑戦出来なかったので今回作ることが出来て良かった。
実はこれを作る途中で、そういえばネタかぶりしていないかな……と調べたら、2019年のMaker Faier Kyotoに「とんがりコーン自動指はめ器」が出ていたのを見つけてしまった。
京都のメイカーフェアはノーマークだった……!しかも、5本の指に一気にはめてくれるらしい。すごい。
ネタかぶりしていたー!という気持ちもありつつ、やっぱり自動でやってみたいよね……という共感もあった。
これを機に様々なとんがりコーン自動装着システムが出てこないだろうか。