美容院でのシャンプーは無防備
あなたは美容院でシャンプーをされている時、どんなことを考えているだろうか。仕事のこと、家のこと、趣味のこと、髪型のこと…考えごとをしたり寝てみたり、過ごし方はさまざまだ。
わたしは毎度同じことを考えている。考えているというより、考えてしまう。それは、今まさに行われているシャンプーのことだ。
人はシャンプーをされている時、無防備である。
促されるがままシャンプー台に上り、頭を洗われ、時々投げかけられる質問に「はい」と答える。
目隠しされた向こうの世界では、いったいどんなことが行われているのか。
いつもお世話になっている美容師さんに無理を言い、普段見られない自分のシャンプー姿を撮りつつ、これまで溜めに溜めた疑問を一気にぶつけてみた。
話の早い美容師さん
今回の企画にご協力いただく、美容師の村松 奈緒さん。
静岡県浜松市の美容室で計20年美容師を務められたのち、昨年自身のサロン『ToRAn Hair&Body creation』をオープン。海外で美容技術を学ぶため2年間ドイツで修行されていた経験もある、バイタリティあふれる美容師さんだ。
ちなみにドイツ修行時代村松さんはドイツ語が読めず、ボディクリームだと思って買ったクリームが実はボディソープで、半年間ボディソープをからだに塗り続けていたそうだ。
不安要素があってもまずは行動を起こす、とても大事な生き方だと大きくうなずいた。
取材依頼は自分の描く企画が相手にうまく伝わるか不安で毎度ビクビクしてしまうが、村松さんは快くOKしてくれた。村松さんの美容師人生の中でも、自分のシャンプー姿を撮ろうとしているエッジの効いた客はわたしが初めてだろう。
シャンプーしながらシャンプーの話を聞く
腰を据えて話を聞くのもいいが、今回はシャンプーの話だ。せっかくなので実際にシャンプーをしてもらいながら、あれこれ聞いていこう。
村松さんに聞きたい質問はこんな感じ。
・シャンプー中、美容師さんに喋りかけても気にならない?
・お湯は何度に設定している?
・「熱くないですか?」の質問に「熱い」と答える人はいる?
・「かゆいところないですか?」の質問に「ここがかゆい」と答えても迷惑じゃない?
・お客さんの頭を洗うと、普段のシャンプーがきちんとできているかわかる?
・自宅での自分のシャンプーも念入りにやる?
・お客さんの頭を持ち上げるの、重くない?
・寝ても大丈夫? など
わたしと同じ思いを持っていた方は、ぜひこの記事でモヤモヤを解消してほしい。
全然います。季節要因もありますし、あとはお子さんや10~20代の若い子は代謝がいいから30~40代よりも熱く感じるみたいです。
わかってるので、あらかじめぬるめに設定することもあります。
これは聞いた話だが、関東の人はわたしのように大丈夫と答える人が多く、関西の人はかゆいところをしっかり伝える人の方が多いそうだ。
そんなところにも地域性が出るなんて、以前さまざまなものごとの境目を調べた記事を書いたが、この「かゆいところはないですか?」に対する答えの境目も調べてみたくなった。