まさに灯台下暗しというか、家から歩いて行けるような場所にも、まだまだ自分の知らない世界って広がってるもんですね。
自分にとってどんなリサイクルショップよりもわくわくする、ありがとうリサイクル。これからもどんな出物があるかわからないし、定期的に通わせてもらおうと思います!
取材協力:ありがとうリサイクル
東京都練馬区三原台1丁目15−12
先日散歩をしていたら、家からそう遠くない場所にものすごく興味深いお店を発見しました。
店頭に赤ちょうちんやらいろんな飲食店の看板やらがコラージュのように並んでいて、一瞬、変わった居酒屋? と思ったのですが、どうやら飲食店で不要になったグッズを主に扱うリサイクルショップのよう。
その時は先を急いでいたので、後日あらためてお店を訪れてみたところ、僕のようなちょっとネジが飛んでしまってるタイプの外食ファンにしてみると、そこはもう宝の山だったのでした。
ことの発端は先日当サイトにスズキナオさんとのユニット「酒の穴」名義で書かせてもらった、こちらの記事。
自宅の最寄駅から北に向かってひたすら5時間歩くだけというこの企画の途中、歩き始めて20分くらいと、家からもぜんぜん徒歩圏内の場所に、こんな興味深い店があったことを初めて知ったのでした。
そもそも商品に一切の値段が書かれてないし、正面入口のようなものもありません。僕のような一般人が入っていい店なのか? はたまた業者専用のお店なのか? 見つけた日はそれすらも確認することなく、先を急いでしまったので、絶対にあらためて調査に来る必要があると思ってたんですよね。
で、実際に行ってみてどうだったかというと、
はい。順を追ってお伝えしていきましょう。
看板にはでっかく「販売」「24時間」と書かれてますが、やっぱり決め手に欠けるんだよな。一般人が気軽に買い物をしていい店かどうか。
が、いつまでもうだうだしてても詳細は判明しません。唯一ある小さな裏口っぽいところから「すいませ〜ん!」と声をかけてみると……
こちら、ありがとうリサイクル店主の間さん。
「あの、ここって僕のような一般人が……」
「大丈夫大丈夫! 欲しい物なんでも言って! 安くするから」
「ちなみに僕、ライターの仕事をしていて、できたら今日これから取材なんかも……」
「あ〜そうですか! がんばってるね〜。ジャンジャン好きなようにやって!」
と、話が早いこと矢の如し。すっごくいいキャラクターです。
別に、上に乗せてる熊とセットの商品というわけでもなかろうに……。
と、このように、ものすごく興味深くあちこちを写真に撮らせてもらっていると、親切な間さんはお店の裏手にも案内してくれました。
聞けば、ありがとうリサイクルのメイン業務は、閉店した店舗の解体やリニューアル。その際に不用品を引き取り、まだ使える物はメンテナンスして、必要な方に中古販売されているということでした。
なので、先ほど僕が見せてもらった店舗は、まだまだ使えるこまごまとした備品をただ捨ててしまうのは忍びないという想いから、間さんがほぼ趣味でやられているのだそう。
これなんか、今まさに欲しいって人も多そうですよね。ライターの玉置標本さんなんか、教えてあげたら買っちゃうんじゃないかな?
家が豪邸だったら欲しかったな〜。
あと細かいんですが、ありがとうリサイクルで個人的に好きだったのが、「電話番号などの語呂合わせが好きすぎる」というポイント。
いさやく
(3978)1389
サンキュー名は意味は心
語呂合わせが2通りあるのも逆に覚えにくくなってて最高だし、「いさやく」っていうのは、もはやそのまま読んだだけのような。
サンキューナワ イミ ハココロ
イミ ヤクダツ
3978ー1389
また2通り! さらには、
いいわ心配ごむよ
118 564
無理やり「心配」を入れて意味を通してますが、それだと思い出すとき「481」も入っちゃいますよね。っていうかそもそも、産業廃棄物収集運搬者許可番号を客が覚える必要性があるのか。
5387ー1262
ゴミはナ イ荷夢荷 めざして
「夢荷」で「むに」って読むのは、造語でしょうか? もうすごすぎる。
と、ありがとうリサイクルのたまらない良さを存分に堪能しつつ、
初めて目にした時からあこがれていた「セットメニュー」のボードが、まさか自分の物になるなんて! しかも「これとこれもあるよ!」と「出前やってます」「天ざる」のボードまで。ちなみに計算がよくわからいのですが、この3つで700円でした。安い!
それと、
こういう食器を買おうという発想すら抱いたことがなかったんですが、どちらも手に入れてみると嬉しいもんですね〜。どちらも100円でした。
それから最後に、
こちらは飲食店に関わるグッズとかではなさそうですが、どこからか不用品として引き取られたものでしょう。間さんが「こんないい箱はなかな出ないよ!」と激プッシュするのも納得の備品
ちなみに、こんな感じで有効活用させてもらってます。
いや〜本当、どれも日々の生活が劇的に向上するアイテムで、ありがとうリサイクルに感謝するばかり。だって例えば、
けどそんなときでも、
「へー、ここ、出前もやってるんだ。こんど取ってみっか」なんつって、気がつけばそば屋でお昼を食べてる気分になっている自分がいます。
もしくは、
これまた、高級なカレー屋さんの器に盛るだけで、
まさに灯台下暗しというか、家から歩いて行けるような場所にも、まだまだ自分の知らない世界って広がってるもんですね。
自分にとってどんなリサイクルショップよりもわくわくする、ありがとうリサイクル。これからもどんな出物があるかわからないし、定期的に通わせてもらおうと思います!
取材協力:ありがとうリサイクル
東京都練馬区三原台1丁目15−12
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