逆再生しないオルゴール
最後に、もうひとつおもちゃを紹介したい。車のおもちゃで、動かすとミッキーマウスマーチのオルゴールが流れる。
車を前進させても後退させても、曲は順方向に流れる。
普通に考えたら、車を後退させるとオルゴールも逆に回ってしまうはずだ。
こんな感じで車輪にオルゴールがついていると思われるが、それなら車輪が逆に回ったとき、オルゴールの歯が変な方向に曲がって壊れてしまう。
いったいどうなってるの?
一応予想を立てた。前進なら前輪が回り、後退なら後輪が回るというもの。まぁ違うだろうな。ふつう、前輪も後輪も同時に回るよね。
分解する。このおもちゃは出産祝いに親族からもらったもので一点しかないし、多分高い。絶対に壊してはならない。慎重に……。
「慎重に」と言っておきながら大きさの合わないドライバーでネジの頭をなめてしまい、一か所だけ二度と外せなくなってしまった。
残りの3か所のネジは外せたので、板を割れない程度に歪ませて、ギミック部分を覗き見る。
カメラに収めることに成功。実は撮影時に前輪を前や後ろに回しているのだが、歯車は常に同じ向きに回っている。
手振れが激しく見づらくて申し訳ない。起きていることを静止画でもお伝えする。
前輪の車軸にのみオルゴール部品がついていた。(この時点で私の予想ははずれ!) オルゴールにつながる歯車は常に時計回りに動いている。気になるのが、車の進行方向を変えると一瞬棒の先が下がるというもの。
正直、何が起きているかわからないが、車の進行方向によらず歯車の向きを同じにするギミックがそこにはある。 これ以上はわからなかったのでAIに動く図で教えてもらった。どうやら次のような仕組みらしい。

揺動ギア(スイングギア)という仕組みだそうで、逆回転になると、途中の歯車が1個増える。それによって最終的に回る歯車の回転向きが常に同じになる。車の進行方向を変えるときに一瞬棒の先が下がったように見えたのは、おそらく歯車が移動したためであろう。
ネジはしっかり固定して元に戻しました。娘は今日もミッキーマウスマーチを奏でています。
分解すると知らない世界が広がっている
分解は面白い。100円ショップで売っているようなおもちゃでさえ、分解してみると自分の想像を超えるような仕組みがあった。今後も身近なものを分解する活動をしたいと思った。(元に戻せるように気をつけながら……)
ちなみに、アナログの機械のほうが分解しがいがある。電子基板があると「電気だ!」で終わっちゃうから。アナログの仕組みでいまパッと思いついたのは、掃除機のコードがボタン一つで巻き取られる仕組み。

大学で専門的に学んでいる人からすれば余裕でわかる仕組みかもしれない。でも素人の私にはわからない。わからないなりに想像して答え合わせをするのが面白い。
編集部からのみどころを読む
編集部からのみどころ
いやー面白いですね!身近な道具やおもちゃのメカがどうなってるか、分解してみるとめちゃくちゃ面白いんですけど、分解しなくても教えてくれる記事もまた最高です。ノック式のボールペンと同じっていう話も面白いですよね。あんな身近な道具と同じ仕組みでランダムっぽく動くおもちゃができるとは。メカの応用性、すごい。(石川)
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