ここでは語り切れないので本にしました
イタリア旅行の顛末はかなりのボリュームなので、「芸能一座と行くイタリア25泊29日の旅日記」という同人誌にまとめました。ご興味ある方はコミケ(東5ホール プ03b「私的標本」)へどうぞ。通販も予定しています。詳しい情報はこちらから。
今回のバイトは朝夕の食事つき。ナポリでの朝食は、ホテル一階のバール(カフェ)で好きなパンを一つとドリンク一杯。たくさんあるクロワッサンの中身がよくわからず、クロワッサンガチャだと思って適当に選ぶのが楽しかった。だいたい甘いクリーム入り。
夕食はイベントの日だと会場で売られている屋台飯だが、平日はホテルのレストランで、好きなピザ一枚か日替わりパスタセットの二択となる。
これがどちらもおいしくて、イタリアはピザとパスタがおいしいという当たり前すぎる事実を体感することができた。材料となるトマトやチーズの味が、日本とは根本的に違うのだと思う。
平日のランチは、観光の日ならトラットリアと呼ばれる食堂へ出掛けた。イタリア語が話せる方と一緒だったので、自分だけだったら辿り着けないであろう地元の方向けのお店を楽しむことができた。
ナポリでジェノベーゼを探した話はこちらの記事をどうぞ。
ホテルで体を休める日は、スーパーで買った食材をみんなで食べたりしたのだが、生ハムとチーズの売り場がとんでもなかった。普通の中規模スーパーでも日本の高級デパ地下よりもずっと豊富な品揃えなのである。さすがイタリア。
何本もぶら下がった生ハムの原木、太鼓や瓢箪みたいな巨大チーズに心がときめきまくる。青果売り場には色も形も様々なトマト、知らない野菜や果物の数々。
飲み物もお菓子もお惣菜もすべてが輝いて見えて、スーパーをうろうろしているだけ一日が終わってしまいそうになる。
今回の旅は自由時間がたっぷりあったので、ナポリでもペルージャでも誰かについていって、普段はあまりしない観光らしい観光を楽しんだ。
石造りの四角い建物、石畳の道路、その上を闊歩するサングラスの人、かっこいい犬、マラドーナのユニフォーム屋、茶色い迷彩服を着た軍人さん、面積の狭いタンクトップ、二人乗りで走るドゥカティのバイク、路上にテーブルを並べるカフェ。 街を歩いているだけでもおもしろい。
どうにかイタリアに慣れてきたペルージャの後半は、一人でバスに乗って旧市街というところまで掛けてみたが、切符売り場がわからなかったり、昼食が決められなくてジェラートだけ食べたり。それもまたおもしろかった。
ペルージャ公演の最終日、送迎車の関係でバイトの私は最後までいることができず、撤収に立ち会うことなく会場を後にした。
何もない状態に戻ったイベント会場で、みんなと存分に寂しがりたかったので、なんとも言えない物足りなさが残った。
翌朝にホテルを立ち、またミラノ・マルペンサ空港まで移動して、飛行機を乗り継いで、帰宅手段のない夜中に羽田空港へと到着。
もしこのバイトが学生時代の体験だったら、私の人生観も少しは変わっていたかもしれない。語学力の大切さを実感し、少しは外国語の勉強をしただろうか。
ということで、とっても盛りだくさんな一か月でした。
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