でかいし古い、香川県の満濃池
大阪から高速バスで約4時間、香川県の丸亀までやってきた。丸亀駅からワンマンの気動車を乗り継いで、向かうはJR土讃線の塩入駅。そこが、日本最古級のダム、かつ日本最大の面積を持つ満濃池の最寄り駅だ。
塩入駅から満濃池までの距離は、2km強。ゆっくり歩いても30分ちょっとくらいである。満濃池はなかなかに著名なスポットであるようで、道案内も充実しており迷う事は無い。
案内に従って道を行くと、突然目の前に水面が現れた。すわ満濃池かと思いきや、どうやら普通の溜池のようである。
ふと、辺りを見回してみると、あちらこちらに溜池が散らばっている事が分かる。その数、一つや二つなんてものではない。周辺一帯が溜池畑だ。
何でも、香川県は起伏に乏しく河川が少ない為、昔から溜池が発達してきたのだそうだ。その数、1万5000以上もあるらしく、県の面積に対する溜池密度では日本一だという。
8世紀頭に建造されて以降、満濃池もまた狭山池と同様に度々決壊と改修を繰り返してきた。その満濃池を改修した人物として特に有名なのが、弘法大師空海である。
空海は満濃池に近い、現在の香川県善通寺市で生まれた人物で、四国八十八箇所などを始め、四国の各地にその足跡を残している。この満濃池もまたその一つなのだ。
それでは、満濃池へと降り立ってみよう。