第三段階
料理の具をサイコロ化する
今度はすでに料理されているものの具をひとつひとつサイコロ化してみる。
サイコロ型でも、彩りを手がかりに料理を楽しむことができるんだろうか。そして私はいい加減満腹になれるのか。
昼ご飯をかねてスーパーの総菜コーナーでお買い得品だった品々を取りそろえました。
あんまり食欲をそそらない。特にホタテの不明感には恐怖すら。
食べてみると普通に食べるよりも妙に味が濃く感じた。「煮物はしょっからいもんだ」という免罪符がサイコロ化によってはがされた形か。
形が同じだということのガッカリ感が大きい。おでんは元々幾何学的な形をしているだけに、形が変わったことに意識がいきやすいのかもしれない。
チビ太もこれじゃあ調子出ないだろなあ。そして、こっちも普段より味が濃く感じる。
間違えた日本料理みたいだ。クラッカーにでものせたらどうだろう。ちょっとしたオードブルに。
天ぷらでは一番エビ天が好きなはずなのだが、サイコロ化したらカボチャの方が好みだった。
と、いうことは、私は今までピュアにエビ天を愛していたのではなく、エビのステイタスの高さを買っていたのだろうか。それともカボチャのきれいな色に惑わされているだけか。五感が脳を戸惑わす。
それにしても、どの料理もスーパーの試食を食べてるみたいだ。結果的に満腹感は得たけれど、つまみ食いをしすぎた時みたいなスッキリしない変な感じ。せっかく昼間から天ぷらなのに!
煮物 おでん 天ぷら わかったこと |
まだ脳は一応元の食材を目で判別できている。原型をとどめずにサイコロ化したらどうだろう。
目指すは料理のサプリメント。想像上の宇宙食作りの様相も呈して参りました。NASA気分で研究は 第四段階へと進みます。
なお、ターゲットは晩ご飯。今日のメニューはすき焼きです。