自由ポータルZ 2019年8月23日

糖質0g麺、遊牧民は乳を煮る、うさぎをさばく~自由ポータルZ

こんにちは、石川です。

久しぶりに徹夜で朝までガッツリ原稿を書きました。これです。締め切りが迫ってたからとかじゃなくて、まとめて時間を取れるタイミングがなくて。(まあ実際、締切迫ってはいたのですが…)

レポートってまず映像アーカイブ見返すところから始めるから時間がかかるんですよね。見返さなくていいように、覚えてるうちに書いちゃうのがベターです!自戒!

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【入選】糖質0g麺おき

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[投稿者]ぶち猫さん (ぶち猫おかわり
[コメント]スーパーで気になった食材を買って食べて、感想を書きました。

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石川大樹のコメント

今週は料理系の記事をたくさんお送りいただいたので、僕は3本選びました。料理記事の体裁ですが、糖質0g麺に対する感想が絶妙で、エッセイとしての面白さがあるなーと思いました。
まず味の感想のところで、単にうまい/まずいの軸に収まってないのが良いですよね。「思い出せない」っていう感想、食材に対してあんまり見たことないじゃないですか。それに加えて「またたべる」っていう行動がちゃんとくっついてるのもいいです。乾燥は感想として書かれるより、行動を通して描かれた方がより印象深くなるので。

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いったん広告です

林雄司のコメント

糖質0グラム麺、僕も一時期食べてました。
まずいものってそれなりに主張があるのですが(好き嫌いがある味ってやつですね)、0グラム麺はそれもない。
ぶち猫さんが言う「無」「虚無」が正鵠を射ていると思います。それだ。
虚無のまわりはしっかり美味しそうに味付けしてあるので、その光があってこそ無ですね。さて記事は結局0グラム麺は最後まで無のままで、白米最高で終わってました。写真がきれいだと失敗記事(というほど失敗ではないのですが)っぽくならないことが発見です。
なるほど写真の力。

 

 

【入選】ドイツで一羽のうさぎをさばいて六品のうさぎ料理を作る

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[投稿者]がぅちゃんさん (がぅちゃんのブログ
[コメント]「うさぎをさばく」だと野生的なジビエを想像するかもしれませんが、ドイツではスーパーで無機質に売られていたのが、まずはささやかな衝撃でした。6種類のうさぎ料理を通して、うさぎの意外な特性も学ぶことができました。今では「うさぎは便利」という考え方も持ち合わせています。

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石川大樹のコメント

ウサギの料理っていうのが日本人には物珍しくて興味深い、というところももちろんありつつ、この記事の醍醐味は「手探りで新しいことをやってみて、発見を得る」過程をガッツリ追体験できるところだと思います。関節はそんなに簡単に切れないとか、粘着性が特徴とか。そういう発見をしっかり全部拾って、発見に至るまでの過程とセットで読ませてくれるいい記事だなと思います。
気になったところとして、Webの記事って写真が先にあってその説明はあとにくることが多い気がするんです。これは逆の方がいいかもと思いました。これは長くなりそうなので最後のTipsに書きます!

 

【入選】遊牧民のビッグマムは朝一で乳を煮る

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[投稿者]拙攻さん (つるんとしている
[コメント]遊牧民の一日に密着するのはとても大変なので、午前中だけ、しかもカマドの前限定で密着しました。

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石川大樹のコメント

異国のおじさんがデカイ鍋で料理する一部始終」に続いてのシリーズですね。
前回のパターンを踏襲してのシリーズ2作目なんですけど、これ僕はけっこう偉業を成し遂げたんではないかなと思っています。食に関する記事って、普通は作るか食べるかのどちらかじゃないですか。でもこのシリーズで「作るのを見る」っていう新しい料理記事のジャンルを開拓したんじゃないかなと思うんですよね。しかも工場見学とか、プロの両二人に取材とかじゃなくて、普通の人が作るのを見る。確立です。
ウェブ界のコウケンテツとしてぜひ続けていただきたいです。

 

【もう一息】北欧女子会~サ道公開記念~ 運良く当選したので水風呂に沈んてきた

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[投稿者]まりーなさん (note
[コメント]北欧という男性専用サウナが女性に開放されるイベントに当選したので、水風呂に沈んできた話です 鍛え上げられたサウナーたちの動きがすばらしく、あれほど密集したサウナに入ったのは初めてでした

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古賀及子のコメント

良さを伝えたくてはじめてマンガにした! というの、熱意の方向の正しさに感激しました。おもわくどおり、マンガだからこそ体験したことの様子があますことなく伝わっていたなと思います。一方で

>気合い入りすぎて、めっちゃ集中してコードを書けた。

>ほんとにコンタクトつけてサウナはいると目がめちゃくちゃ痛いのなんでなんだろう。

など、地の文の挟み込みも効果的でした。体験したことがないのに自分の生活と地続きに感じられて共感がありました。サウナ門外漢としては「北欧」というのが何かわからなくて最初混乱したのでもう一息にしました。ある世界の話についてレポートを書くとき、読者は意外に世界について知らないものなんですよね。自分が思った2割増しくらいに丁寧に説明をすると間口が広がります。

 

写真を先に、説明をあとに

がぅちゃんさんの記事へのコメントのつづきです。

みなさん写真と、その説明があるとき、どっちを先に見せますか?ウェブの記事だと、写真を先に見せて、あとで説明を入れるのがいいように思います。

テレビだと映像見せながらナレーションが入るじゃないですか。Webはそれができないので、写真でビジュアルを見せてから説明するんです。説明が先だと、何の説明をしているのかよくわからないまま説明を聞くことになる。

がぅちゃんさんの記事だと、たとえば「下の棚に早速うさぎ!」って書いてあって一瞬「?」って思ったあと、次にウサギのパッケージの写真が出てきます。説明→画像の順。この順番を逆転すると、ウサギのパッケージが見えた後に「早速うさぎ!」になって、読者の理解と記事が同期できるのではないかなと思います。

デイリーでは画像の下にキャプションをつけてますが、こうするとテキストと写真の関係が明示できてより整理できますね。

ではまた来週。

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