まずはCMを見てください
知ってる人には「うまい、うますぎる」と言えば「十万石まんじゅう」と即座に返ってくるくらいおなじみなんですが、知らない人はサッパリ知らないでしょう。
テレビ埼玉(テレ玉)が放送されていない地域にお住まいの方は知らなくても仕方ありません。
神奈川の人に言ったら「なにそれ?」と言われました。
YoutubeにCM動画があったので見てください。
「風が語り掛けます。うまい、うますぎる。十万石まんじゅう。埼玉銘菓、十万石まんじゅう」
公式サイトから動画ファイルをダウンロードできます。
コチラ。
今でもテレ玉の番組(いろはに千鳥とか)を見ると流れています。懐かCMじゃなくて現役なんですね。
で、食べたい
前述の通り僕は川越の民でくらづくり本舗の支配圏に住んでいたので十万石まんじゅうは食べたことがありませんでした。
なので!食べてみたい!積極的に食べていきたい!ということで本店がある行田市に行ってきました。
看板の文字がなんだかとても良い。
車体もレトロ感があり、30年前の世界に迷い込んだ様。
高崎線から秩父鉄道に乗り換えて行田市駅へ。ちょっと乗るだけと思ったら熊谷駅から3駅で310円。意外に距離と運賃がありますね。
待合室の雰囲気も懐かしい。
駅の改札も懐かしい感じ。SuicaやPASMOは使えません。
さっそく十万石まんじゅうの看板。『棟』と書いてあるのは棟方志功さんの篆刻印(てんこくいん)です。
駅前に降りると、『埼玉県名発祥の地 行田』と書かれた時計が立っていました。
駅前ロータリー。暑いせいか人はあまり歩いてません。
昔、埼玉郡埼玉村(さきたまむら)という村がこの辺にあり、それが埼玉県という名前の由来なんだそうです。
そうか、ずっと『さいたまけん』だと思ってましたが、実は『さきたまけん』であり『テレビさきたま』だったんですね(ちがう)。
行田が埼玉県の元祖であった。
行田市駅の前には廃業したっぽいレンタルビデオ屋さん。かつては繁盛したのだろうけど、ネット配信がある現代となっては、もう。
廃業したビデオ屋さんの隣は交番でした。お城をモチーフにしてるのは、忍城というお城が行田にあるからでしょう(行かないけど)。
行田市駅の周辺は色々なものの色が淡くなっており、やっぱりタイムスリップ感がすごい。
窓に貼られた何かの色あせ具合。すべては青になる(赤は褪せやすい)。
タクシー会社はあったがタクシーは見かけませんでした。
とても古い、漢字表記のヤマト運輸にグッときた。
ザ・商店街のオシャレ着屋さん。
アーケードなのに普通の家もあるなー、と思ったら江戸時代末期に建てられた半蔵造りの老舗印刷所だそうです。
蔵の街なのだという
行田のことはよく知らずに来たのですが、蔵の街だそうで各所に蔵が建っていました。
行田は足袋の街でもあり、足袋を貯蔵しておくための蔵が多いのだそうです。
石の蔵。蔵と言えば土蔵だと思ってたので新鮮。
こちらも足袋の貯蔵蔵。今はお蕎麦屋さんになってます(準備中で入れず)。
本店に到着
駅から10分くらい歩いて、十万石ふくさや本店に着きました。
ほほー、ここが十万石まんじゅうの聖地か。
十万石ポーズ。
たまたまですが、今日は感謝デーだそうです。
なんと、1個60円
感謝セールは年に1回(日本ギフト大賞受賞記念らしい)で、二日間だけ1個60円になります。普段は110円なので半額近いですね。
知らずに買いに来たので得しちゃいました。
感謝セールのおかげか、店内は結構混んでました。
嬉しくて記念撮影。CMで見たことある風景なのです。聖地巡礼です。
炎天下を20分くらい歩いて公園に行きました。行田って熊谷の隣だけあって暑いんですね。
妻が溶けかけてた。
食べます
涼しそうな場所を見つけたので、買ったばかりの十万石まんじゅうを食べてみましょう。
果たして本当にうますぎるのか。
パッケージ。棟方志功さんが描いた絵だそうです。本当のセリフは「うまい。行田名物にしておくには、うますぎる」だったようです。
出典
開封の儀
箱を開けると中には小判型のまんじゅう。
白い皮に『十万石』という焼き印が押されてます。
棟方志功先生は5個を一気に食べたのだという。
けっこう本当に嬉しい。
いただきます
山芋が入った薄皮の中はしっとり滑らかなこしあんです。あっさりしていてパクパク食べられてしまう、、そんなまんじゅうです。
と、木々の間をさわやかな風が。
風が、語り掛けます。
うまい。
うますぎる。
十万石まんじゅう。
埼玉銘菓、十万石まんじゅう
うますぎるのかと言えば、現代の水準から言えば普通よりちょっとうまいかなという感じでありますが、飽きのこない味です。
多分、素材が良いんだと思います。クリアにおいしい。初めて食べましたが、近所にあればたまに買いに行くと思います(残念ながら結構遠い)。
車社会を歩くシリーズ
さて、ここからは車社会を歩くシリーズ(え?シリーズ?)。過去には茨城の牛久を歩きました。
ローズポークのバラ肉でバラを作りたい
あれから7年、僕たちの夫婦生活は9年になりました。多少歩かせても「しょうがない」と思ってもらえるようになりました。
車社会の道を歩くと、車に乗っていると気づかない発見があります。
信号が少ない。
空と田んぼに挟まれた住宅。
とても大きな青看板と、青信号のうちに渡りきれない歩行者用信号。
休憩
発見が云々と言うのは簡単だけど、なにせ暑いしキツイ。そんなときはコンビニが便利ですよね。ロードサイドのオアシス、セブンイレブンへ。
パルムというアイスを買いました。風は語りかけてこないけど、うまい。
パルムうまい。
うますぎる。セブンイレブン名物、アイスコーヒー。
アイスコーヒー否定派だった妻
そういえば、昔妻はアイスコーヒーを嫌っていました。曰く、コーヒーとはホットで飲むものだと。
しかし、
「アイスコーヒーも美味しいよね。この年になると、なんであんな事にこだわってたんだろうって思うようなことが多くて。年取ると寛容になるね」
だそうです。だから炎天下を歩かせても不機嫌にならなくなったのかもしれません。ありがとう、加齢。
この風景、とても良いと思いました。
道端に可愛い花が咲いてました。車に乗ってたら見えません。
あまり見たことない消火栓
行田市駅で降りた降りたときから気になっていましたが、あまり見たことがない消火栓が町のあちこちに生えていました。
少なくとも僕が住んだいくつかの町では見たことないタイプです。
セブンイレブンの前にもニョッキリ。
フェンスの下で窮屈そうにニョッキリ。
炭火焼肉の前にニョッキリ。
多分、行田に住んでる人たちには日常の見慣れた消火栓なんだと思いますが、僕にとっては非日常で、ちょっとパラレルワールドに迷い込んだ感じがします。
良い。
2時間ほど掛けてJRの行田駅に到着。
行田駅じゃないけどそばを食べました。
そばがうますぎました。
くらづくり本舗に寄った
帰り道の途中、大宮にくらづくり本舗のお店があることに気づいたのでちょっと寄ってみました。
懐かしい。
本拠地は川越(埼玉県の真ん中へん)なので埼玉の東側にはあまり無いのです。
べにあかさん。妻は、頭部分の2つの点が目で先端が口であると言い張っています。下の顔っぽいものは擬態だそうです。
次のページに続きます。お菓子を食べて、3Dプリンタでまんじゅうを作る展開になります。
改めて食っていきましょう
さっきは公園でパクパクと食べてしまいましたが、まんじゅうは家で落ち着いて良いお茶を飲みながら食べたいものです。
はい、こうなります。
三十万石まんじゅう。十一力石にも見えますね。
どうですか、この上品な断面。
山芋入りの薄皮とこしあんの見事な調和。うまい。
そういえばストラップがあります。本店で売ってました。迷わず買ったよね。
十万石ファンにはたまらない逸品。
福蔵じゃ
次はくらづくり本舗のターン。
テレ玉視聴者には十万石まんじゅうと同じくらいお馴染みなのが、
「埼玉の味と言えば?」
「?福蔵じゃ。」
「うまいものには、福がある」
「蔵造り最中、福蔵。これぞ埼玉の味」
「くら~づ~く~り~ほーんぽ~」
「こりゃうまい」
って、くらづくり本舗のCMです。
『これぞ埼玉の味』の辺りに十万石に対するライバル心を感じるのは考え過ぎでしょうか。
川越喜多院にある五百羅漢が会話します。「こりゃうまい」のあとに「うますぎる」って続けたくなります。
これが福蔵。
福って書いてありますな。
裏は蔵。
中身は餅と餡。
あんこは十万石まんじゅうと対極で、濃厚系のつぶあん。それが餅と合うんですよ。
とてもうまい。うますぎる。
こちらはべにあかさん。敬意を表してさん付けにしています。
これも、うまい、うますぎる。
らかん餅はアレ餅っぽい
福蔵のCMに出てくる五百羅漢をパッケージにあしらった『らかん餅』というお菓子もあります。
初めて買いました。
くらづくり本舗といえば福蔵とべにあかさんなので、らかん餅は初めて。
開けてみると。
餅、きな粉、黒蜜。
信玄餅みたい(言っちゃった)でうまい。うますぎる。
で、なぜか3Dプリンタの話になります
各種埼玉銘菓についてお楽しみいただけましたでしょうか?ここで急に3Dプリンタの話になります。
最近3Dプリンタを買いました。
QIDI社のX-one2という機種で、注文して2日で届いて1時間くらいで設置して、すぐにキレイな立体をプリント出来ました。お手軽。お手軽すぎる。
いろいろこさえた
主に小型ドローン用のカスタムパーツを作ってます。広角レンズマウントとか。
Telloという小型ドローン(86g)に魚眼レンズを付けるマウント。
小型のカメラを機体の下に付けるアタッチメント。軽いので飛べます。魚眼レンズも付けられます。
こんな感じのものをいろいろ作ってます。
カメラ固定式のドローンで下を撮るためのミラーマウント。僕が紙で試作したものを海外のオジサンがCADで再設計して、ツイッターで知り合った日本の方がプリントして送ってくれました(当時はまだ3Dプリンタ持ってなかったので)。
以上を踏まえて、十万石まんじゅうを作る
3Dプリンタを手に入れるとあらゆる立体を作ってみたくなります。誰もが通る道です。
なので十万石まんじゅう小物入れを作ってみることにしました。
3DCADで設計しました。最近のはとても簡単なので誰でもすぐこういうの作れます。
パソコンで設計して、印刷データをSDカードとか無線LANとか、色んな方法で3Dプリンターに送るとプリントされます。
出来た。
ABSという樹脂で出来てます。プリントには3時間を要します。
おかげで締め切り過ぎました。
3Dプリンターで作ると、とても良いもの感が出ます。
かわいい。かわいすぎる。十万石まんじゅう(ABS樹脂)。
中は空洞になっていて、ちょっとしたものが入ります。あ!一回り大きく作ればまんじゅうケースになったんじゃないか!!(必要?)
やってみるの、大事
十万石まんじゅうのことはずっと前から知ってましたが、今まで食べたことありませんでした。3Dプリンタもすごいって騒がれてから何年も経ってますが、ようやく自分で買って触ってみました。
知ってはいるけどやったことない、食べたことないものって実はたくさんあるんですよね。
なんでもとりあえずやってみるの大事だなって思いました。
あ、十万石小物入れのSTLファイルを公開します。
こちら。自由に使ってください。