ワンダーランド
子供の頃に遊園地に行くとなると、1週間前から心踊るものだった。私は九州で育ったので、遊園地といえば、スペースワールドや三井グリーンランド、城島後楽園ゆうえんちだった。この3つとも今はなかったり、名前が変わったりしているけれど。
遊園地は楽しい!
先日福井県に行った際に車を走らせていたら「ワンダーランド」という遊園地の看板を何度か見かけた。最近は遊園地に行ったという覚えがない。時間があったので、車をその看板が示す「ワンダーランド」へと向かわせた。
これが、
ワンダーランドです!
廃墟?
土曜日なのに駐車場には私の車しかなかった。入り口のクマがなんとも暇そうに見える。駐車場に隣接するゲームセンターや、釣り堀にも人気はなく、覗いてみると営業をしてないようだった。というか、入場門の向こうは遊園地とは思えなかった。
釣り堀などは、
営業してない感じ
入場門の向こうは遊園地とは思えない景色
チケット売り場に掲げられた「アトラクションのご案内」に書かれたアトラクションの上にはガムテープが貼られ、目線を変えればメリーゴーラウンドだけが寂しげに残る景色が広がる。とても営業しているようには見えない。
アトラクションのご案内
ワンダーランドのWebサイトを見てみると、かつての様子を知ることができた。ゴーカートがあり、バンジージャンプがあり、逆バンジーもあり、プールもあったようだ。今の様子からは想像できない世界が広がっている。
ドリームトレイン(ワンダーランドWebサイトより)
現在のドリームトレイン
プール(ワンダーランドWebサイトより)
現在のプール
逆バンジー(ワンダーランドWebサイトより)
現在は跡形もない、、、
ただ「アトラクションのご案内」をよく見ると全てにガムテープが貼ってあるわけではない。セグウェイには貼っていないし、不在の場合は電話してください、と書いてある。その番号に私は電話をかけた。その看板は当時の名残で、今は通じない気もしたけれど、電話は呼び出し音を響かせた。
電話しました!
電話には男性が出た。セグウェイに乗りたいと伝えると、10分ほど待っていてくれと言われた。中に入ってもいいけれど、建物には近づかないようにと続けた。その許しをもらって上記の写真を撮っていたわけだ。
グラウンドゴルフもできるそうです!
廃園した遊園地でセグウェイ
10分ほどで担当の方が来て、セグウェイの説明をしてくれた。ワンダーランドは30年ほどこの場所にあるけれど、5年前に遊園地は廃業して、2年前から遊具の撤去が始まり、現在はセグウェイとグラウンドゴルフのみの営業となっているそうだ。
乗り方を習います!
セグウェイは遊園地を営業していた当時からあるそうだ。当時はレーシングカートを行っていた場所をセグウェイで走る。私は初めてのセグウェイだった。静かな遊園地に音もなく、セグウェイは走り出した。
初セグウェイ!
知らなかった、セグウェイって静かで小回りがきいて、スムーズに進むんだと。未来の乗り物と言っても問題ない。思い描く未来にセグウェイの存在は不可欠だ。そんな未来の乗り物セグウェイが走るのが、廃園した遊園地なのだ。
近未来を感じた!
廃園した遊園地を走る未来の乗り物。逆に近未来のように感じた。人類の消えた荒廃した地球を走っている感じ。おそらく普通の街をセグウェイで走っても、この感動はないだろう。ハリウッド映画の主人公になった気分だ。俺、かっこいい。
いいね!
話を聞けば、廃園の様子を興味本位で見にくる人はいるけれど、セグウェイに乗りに来る人は今年に入って私で5組目だそうだ。それはよくない。本気で乗った方がいいと思う。近未来感ですごい興奮なのだ。15分で1500円だけど、多少オーバーしてもいいよ、という優しさもよかった。
純粋にセグウェイが楽しい、というのもある!
ハリウッド映画だ!
チューブの中を車が走ったり、すごく長いエレベーターで宇宙に旅行に行ったりなど、いろいろな未来がある。その未来の一つに荒廃した星、というのもあるのではないだろうか。ハリウッド映画でたまに見かける未来だ。それが体験できるのがワンダーランド。まさにワンダーなのだ。
建物に近づけない理由はたぶんこれかな
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